カステラな暮らし ゆるふわっ花観察記

花について日々思うことをあれこれと・・・

私的 フェルメール考 その壱

2008-11-15 13:45:27 | 絵と音楽と文学と・・・
今日やっとこさ フェルメール展に行ってきました
9時から予想通りの 人・人・人!!
人気があるね~
フェルメールとの出会いは 今から 17年前
だれもフェルメールなんて言っていなかった頃のこと 
デルフトの眺望という風景画を偶然雑誌で見つけたのが始まりでした
その絵の中のデルフトの街は ほとんどの部分は空と川で占められているにもかかわらず
私は その小さな街に魅入られてしまい 絶対いつか行く!と誓っていました
その時はフェルメールの情報もなく 風景画家なんだと思っていました
風景画は生涯2点しかないといったのは ずいぶんと後のことです
その2年後 オランダへ行く機会ができました
あのデルフトの風景を見たいと オランダ在住の日本人の方に言い出したところ
どなたもフェルメールなにそれ?といった状況
それでも無理を言って アウトバーンで走ること約1時間半
冬のデルフトを訪れることができました
マルクト広場に立って デルフトの街を少し歩きました
もう夕刻で曇った冬のデルフト
白黒写真の街中に立っているような不思議な気分を味わいました
街はものすごく静かで 空気はキーンと張り詰めていました
あの絵とは少し違った印象ながらも
そこにいることに ものすごく満足感がありました
その後アムステルダムの国立美術館へ行き
「牛乳を注ぐ女」「手紙を読む青衣の女」を見ることができました
どちらも小品で え?こんなにちっちゃいの?とびっくりしたことを覚えています
そこに 今回このフェルメール展にも展示されている「小路」があったはずなんですが
なぜか見ていない!
その後どうしてだか フェルメールが大ブームのようになって
ただただ驚くばかり・・・
・・・でも今でもフェルメールは 2点しかない風景画が好き
あまり風景画は評価されていないようなので 残念ですが
今回 7点もの作品が一度で見ることができ よかったです
何年か前も東京都美術館で フェルメールがきたのですが
その時は作品一点だけで え?っていう感じ 肩すかしをくらったようだったので
今回はうんと近くでじっくりも見れたし 人が多い割には充実した鑑賞会だったと思います

でも これだけ大ごとになると ひいてしまうのが悪い癖
少しだけフェルメールと決別しようかな・・・などと
思いつつも 朽木ゆり子さんの「フェルメール全点踏破の旅」という本を
読み返してしまいました
ひかりと影 独特な遠近法など フェルメールの不思議を取り上げるものが多いですが
今回は 布地の質感に衝撃を受けました
フェルメールブルーなどといわれるあの青い色が好きというのもよく聞きます
でも今回は ゴールドと濃いめのサーモンピンクが 私的には目に焼き付いてしまいました
決別を 思いつつもやはり 思いは募ります
いつの日か オランダのマウリッツハイス美術館へ行き
「デルフトの眺望」の前に立ち 一日中眺め 独り占めする時間を過ごしたいと思います
ひょっとして 私はフェルメールの絵が好きなのではなく
デルフトの街に 恋をしているのかもしれません

最新の画像もっと見る

コメントを投稿