つれづれ婆は 今日も元気に!

好きなものを写していきます

彼岸花

2023-10-25 13:59:53 | 雑談
                           在庫から  曼珠沙華 彼岸花  赤い世界を写したかった
                   




 
                             黒くて深い 赤 紅 の世界
                   


気になって仕方なかった 彼の顔がどうしても思い出せないでいた 押し入れの奥から卒業アルバムを探し出して確認することにした そろそろ終わりにしたかった 後悔ばかりは疲れる
あった ぼんやり覚えていた面影の特徴はメガネだった 頭は確か丸坊主だったような 丸坊主頭の眼鏡の彼が卒アルに居た
ついでに私も見てみた 居た 長い髪を細いリボンで二つに分けて括った 真面目くさった 嘘くさい私が居た この子の何処が良かったのだ? 何故私だったのだ? 今更訊けない
聞いてみればよかった

少しストーカーになってみた 今は個人情報を保守する考えだが あの頃は緩かった  
卒業して十年と更に十年後の二つの卒業者名簿が出てきた ずっと地元に居たと思っていたが 彼は地方都市の中心部に出ていた 卒業後は地元の個人事務所に就職したと聞いている
ある資格を取るために良い待遇を求めて転職し 難関な資格を長い期間を経て取得し 小さなアパートから自分の事務所を始めたようだ 数年前 更に良い場所へ事務所を移転していた
努力を続けていた彼を尊敬する 何度も何度も試験を受けたのだろう 真面目な彼はアルバムの中でも真面目な顔だ

知りたかったのは彼の生まれ育った場所だった そこから私の家までの道のりを知りたかった
松葉杖を突きながら私の家の郵便ポストまで運んでくれたのだ 思いを込めた手紙を持って 一歩 一歩 
彼の家は 小さな市の その外れに位置していた 近くの駅まで三十分が掛かりそうだった その駅から もう一つの駅で下車し 更に歩いて彼の足ならどれくらい掛かるだろう
私の家は 学校の直ぐ側に在った 急いで歩けば五分で行ける距離だ 彼はどう思っただろう
汽車ではなく バス通学だったかもしれない それにしても時間は掛かる 朝は何時に家を出ていたのだろう しかも彼は部活もしている
私は 帰宅部だった

どんな言い訳も私の身勝手に思える せめて感謝の気持ちを伝えていたらと そのことだけが後悔
あれから私は平気で暮らしていた 彼の心中を思いやることもなく 今頃になって後悔
彼は 努力を怠ること無く続けて目標に到達していた 

今思うのは 彼は理不尽な出来事に襲われた悔しい気持ちを 判ってほしかった 理解してほしかったのではないか 理解者が欲しかったのでは
それに応えられるほど成長してなかった私 未熟者だった私 卒アルの顔だけしっかり者の顔だ
私が このことに気がついたのはジーさんのお陰かも知れない ジーさんの気難しさが 私を育ててくれたのかも知れない
大婆が亡くなってから一年 色々とあったが 一番堪えたのは自分の未熟さだった 未熟な自分に向き合ったことだった
これは必要なことだったのだ 
こんな未熟な私を最後には信頼してくれた大婆に感謝 良くぞ頑張って私を娘にしてくれたと思う

結局 落ち着くところに落ち着いたのだった
これでストーカーは止めることができる 彼の健康と安らぎを祈ろうと思う
大婆にはお仏壇で朝夕のお努めとして 菩提寺から教えていただいたお経を上げている

普通に歩いて鳥撮りに行く 駅では雑踏を人々が忙しそうに歩いている 恋人たちも楽しそうに寄り添っている 彼が彼女のバッグを持ち 仲良く歩みを進める
彼は どんなときも杖が離せない ゆっくりと人の倍以上の時間を掛けて一歩進む
彼の道のりを思う 私には失望したであろう彼のために 祈りたいと思う



                   

                               ご近所から銀杏の実を頂いた
                               拾い集めた銀杏
                               興味半分で頂き 水に4日間ほど浸けて                                                                                                        
                               中の種だけ取り出そうとしたが
                               面倒くさいことといったら
                               売り物に比べても 実は小さめ
                               来年は お断りしよう
                               乾いたら じーさんの口に入る予定

                         拙い文章の懺悔 読んでくださって ありがとうございます これでやっと立ち直る事ができそうです
コメント (4)
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