星空(ほしぞら)
太陽が輝く七月を思わせる昨日、紫陽花畑に行ってきました。新種が植えられているので撮影しなくっちゃ。いつもと変わらない構図に、レンズを交換してみようと切り株に腰を下ろして
カメラをつついていたら、白髪の上品なご婦人が近づいて来られました。私より少し年上の方のよう。
「この二人と十年前に此処に来たんです。二人とも亡くなって… 来た証拠に三人で写真を撮りたいのです、写していただけませんか」とスマホを取り出されました。
何気なく写真を拝見すると、そこには二人の男性の姿が写っています。お一人は高齢の男性で車椅子に、もうお一人は車椅子を押す青年。あっと思って「お二人とも?」と聞いてしまいました。
そのご婦人は「はい、二人とも。主人と孫です。主人は八十だから良いのですけど。孫が…」「優しい子だったから生きられなかったのだと思います」「自死したのです」
こんなことは誰にも言えないけど話せば気持ちが安らぐからと、見ず知らずの私に話されたのです。「若い孫が亡くなって、私がこんなに生きていて」とも。
差し出された写真に手を合わせて受け取って拝見しました。祖父の車椅子を押すお孫さん。優しい青年ということは一目で分かりました。このときは穏やかな時間であったでしょうに。
その写真を胸に抱かれた女性にスマホを向けましたが、私の手が震えてしまって。二回写して確認していただいたら「大丈夫、きれいに写っています」と仰っていただけてホッとしました。
「歩けるだけ良いですよね」と明るく仰って、また歩いていかれました。
此処に書くことを躊躇いましたが、一人で心に仕舞うのも悲しくて書いてしまいました。見ず知らずの私に話されて、昨夜は何時もより穏やかに眠りにつかれただろうか。
少しだけでも、ほんの一時でも安らぎを感じられただろうか。
暑い紫陽花畑の出会いでした。昨日、行こうと思ったのには意味があるのか、この出会いは偶然だったのか、私に何かを教えてくれているのかも。昔々、一瞬の出会いを粗末にしてしまったことがあり、これからは出会いを大切にしようと思っています。
あのご婦人は、今頃、スマホを見つめておられるだろうか。
ブルーに見えますが、白っぽい水色です。
この公園では昨年まで、紫陽花は「ユキノシタ科」と表記されていましたが
今年は「アジサイ科 旧ユキノシタ科」と書かれています。
・・・以下転載・・・
「アジサイ」は、アジサイ科に属する植物です。以前は花の構造などからユキノシタ科アジサイ属に分類されていましたが、DNA構造の解析技術が進んで進化の過程が明らかになるにつれて、アジサイ科として独立させるようになりました12. アジサイは落葉低木で、高さ1~1.5メートルの株立ちになります。葉は対生し、広楕円形または倒卵形で長さ8~15センチメートル、先はとがり、縁に三角状の鋭い鋸歯があります3. また、アジサイは変異種の多い植物で、園芸種を生み出しやすい要因となっています1. 日本産の変異品種や園芸品種は主にエゾアジサイ、ヤマアジサイ、ガクアジサイの3種が母種となることが多く、これらの分布と性質を把握することが日本のアジサイの理解につながります
・・・ここまで・・・