夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

阿波おどり

2015年07月27日 | 日記・エッセイ・コラム


盆踊りのシーズンがやってきた。
近隣の大きな団地では、櫓の上で太鼓を叩き、踊り手が輪になって踊る。

阿波踊りなら、東京では高円寺が有名だ。
関東では阿波踊りを楽しむ町がたくさんあり、30年、40年以上の実績があるらしい。

400年の歴史があるという阿波踊り、その起源は明らかではないという。
阿波徳島の築城を記念して藩主によって広まったという話が、なんとなく納得性が高い。

編み笠で顔を隠した着物姿の女性陣もいいが、うちわを持った法被姿の女性の踊りが色っぽい。
体を低く抑えて歩きながら踊る様がいい。

盆というささやかなバケーションを迎えた庶民の楽しみとして、また祭りの華やかさに紛れた若者たちの発露の場として機能していたのだろう。
そこでは男も女もコミカルで自制的、自己表現とお色気をお囃子とともに発露できる。

同じような着物姿のひとかたまりのなかに好きな異性をみつける、品定めができる祭りだ。
汗を流したイケメン男子もいれば、いなせなお嬢も見つけられる。

猛暑の東京は申し訳ないような環境だが、そこはそれ、粋に免じて許してくださいな。

商店街のエントリーなら担ぎ出されて始めたお囃子や踊り、明らかにしっくりこない方も見受けられる。
そして安定したリズムを叩きだしている「◯◯連」の方達の踊りに余裕を感じてしまう。

それから笑顔、自然な笑顔を浮かべながら踊れる方は幸いだ。
無表情と言われる我々日本人は、「スマイル」が苦手だ。

フラの世界でも「スマイル」は必須だ。
ひきつるようなお愛想笑いでなく、自然なお色気を感じさせるような笑みを発信できるお嬢に注目が集まる。

阿波踊りの持つ日本的なもの、、
一見控えめでありながら、その実しっかり自己アッピールはできていて、節度が保たれている。

そこには買い手市場も売り手市場もなく、超自然な男女の出会いの場として美しい。
祭りは万国共通かもしれないが、しかし日本的なものに愛着と誇りを持ちたい。

そう、「粋」が日本人の生き様か。




2012.11.28_阿波おどり会館_娯茶平

貞光夏祭り・阿波踊り大会【徳島県美馬郡つるぎ町貞光】(平成25年)