夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

ファンというものは

2018年05月29日 | 日記・エッセイ・コラム


「金平糖」懐かしい響きの言葉
甘くて硬い砂糖菓子が口の中で転がる、こんな繊細なお菓子が昔から日本にあった

着物のようにまとったパイナップル風味のチョコが口の中でとろけると、星形をした金平糖が出てくる
しばらく忘れていた和菓子の感触を味わいながら、あまりにも長きに過ごしてしまった時間を思いやる

いただいた金平糖に驚いたのは味だけでなく、丸い缶に描かれたレトロな字体と色調、パイナップルのデザインだ
一体誰がこんなデザインを思い描いたんだろう、作者を知りたい欲求にかられる

デザイナーは綿貫浩介さんという欧州で美術活動を始めた日本を代表する方という
京都の茶業をルーツとする老舗企業がこうしたスイーツを開発するまでの歴史も興味深い


思い立って下北沢のライブスポットへ出かけた
学生時代から演劇、雑貨、中古レコード店、飲食店が並ぶ、さながら毎日が縁日みたいな街だ

駅から360度方向に拡がる街並みは、いつ行っても方向がわからない
Yさんという声優さんの経営するお店でA大学のOBの皆さんのバンドに誘われてよく通ったものだ

浜口庫之助さんに師事されたというその方のライブ会場は、満員でミキサー席まで客を座らせていた
若い頃アメリカに渡りジャズクルーセーダースを聴いたとか、その時の思い出か今回のアルバムにはウッドベースを入れたそうな

浜庫さんに師事された方がどのような曲を書くのか、、男と女がテーマであることは変わりない
詞とメロディが一体化している、ひょっとするとハチロクのような強烈なリズムの上で、一括して出来上がるせいだろうか

音楽は良いよね、関係性において、、くっついても離れても傍においておくことができるから、、みたいなことをおっしゃっていた
7月に出るアルバムを指してか、70歳にしてデビューするんだ、とも

そういえば尾崎さんの命日が近づいてきた
初心にかえり、デビューするつもりで精進しなければ


あなたのすべてを 尾崎紀世彦

マイ・ウェイ 尾崎紀世彦

傷心の日々

2018年05月20日 | 日記・エッセイ・コラム


大リーグで活躍する日本人野球選手のニュースは、門外漢にとっても見ていて爽やかな気分になる
一方で煮え切らない政治の世界のやりとりや悪質な事件の報道はチャンネルを変えたくなってしまう

ここのところの急激な温度の上昇は樹木や果実、野菜など、成長を促している
花が咲き実をつける植物の息吹は見る者に活力を与えてくれる

若い頃、時間の経過など考えもしなかったくらい、無限に将来が拡がっていた
学生から社会に出て、先輩諸氏との長い会話を続けて、酒を酌み交わし、時に涙して、歳を重ねる

学生時代憧れの先輩諸氏との会話は楽しかったし、希望であった
先輩たちも自信を持っていたし、余裕があった、そんな時代背景もあった

スポーツの世界は全くわからないが、おそらく先輩後輩や師弟の絆は想像以上に強いのだろう
だからこそ先輩は後輩を大事にするし、敬愛する指導者は絶対の存在なのだろう

しかし報道されている某大学のスポーツクラブの監督の言動は余りにも酷い
学生に悪質プレーをけしかけておいて平然として辞任する、申し訳ないという、無責任だ

同大学の関係者ならずとも慇懃無礼な言動は許せない
被害を受けた学生はもちろんのこと、命じられた学生のそれぞれの人生は、一生この嫌な人間の記憶を背負って生きていくことになる

この事件の報道と映像に映る彼の顔を見ていると、先の大戦での日本軍の暴走を連想してしまう
お国のために人を殺してこい、などどという上下関係で多くの若者が死に追いやられた

あの当時、目的地にたどり着けない飛行機で体当たり特攻を志願させられた若者たち
感受性が欠落している人間の格好をした爬虫類、そういう人間も世のなかにいる


さてビー・ジーズの作品「How can you mend a broken heart」
こんな美しい曲を引き合いに出したくないが、偶然Paul Maloが歌っている映像を目にした

メジャーコードとメジャーセブンの使い分け、が素晴らしい
ロネッツの「Be my baby」とコード展開が同じだということも今更気がついた

「This broken heart」のモチーフはここから得たのかもしれない
良い曲は何でも取り上げる、無節操さもまた良い

実るほど頭を垂れる稲穂かな


Raul Malo & The Mavericks "How Can You Mend a Broken Heart"

https://youtu.be/8QUX8fJ40RA