夢見るババアの雑談室

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東野圭吾著「祈りの幕が下りる時」 (講談社文庫)

2018-03-21 13:40:17 | 本と雑誌
祈りの幕が下りる時 (講談社文庫)
東野 圭吾
講談社



警察官・加賀恭一郎の母親は彼が子供の時に姿を消した
書置き一つ残して

それから孤独に死を迎えるまでの人生を加賀は知らない

加賀の母親が家を出てどう暮らしていたかー加賀の母親の田島百合子を雇った女性が見届けた百合子の死までが冒頭描かれる
百合子と関わり合った男の存在・・・

それから現在の殺人事件
焼けたホームレスの死体

絞殺された女性

加賀のいとこの松宮刑事は この二つの殺人に共通するものを感じる

絞殺された女性は女優から演出家に転身したかつての同級生・博美を訪ねての上京だった

過去に面識ある加賀と博美

橋と月のメモから加賀の母親と関わりあった男性が浮かび
加賀も捜査に加わることになる



自堕落な母親が出奔し 多額な借金を背負わされた父親は博美をのこして飛び降り自殺をした
女優となり結婚したものの離婚

演出した舞台が人気を呼んでいる・・・成功していると言ってもよい博美

けれどその過去には重い 重すぎる秘密があった

ー母親にはなれない なってはいけないー夫との間にできた子供すら堕胎

いつか その秘密が追いかけて来る
過去が追いつく
そうして過去の罪が明らかになる時・・・・・
いっそ彼女は楽になるのかもしれない



事件は終わり 加賀恭一郎も新しく歩き出す その人生へ



加賀恭一郎ー阿部寛
浅居博美ー松嶋菜々子
ーという配役にて映画化されております



娘を護る為に罪を重ねる父親

その父親の首を絞める・・・・
より楽に父を死なせる為に

切ない重さが含まれている作品です
ただミズテリ 事件物でなく それを越えた小説のように思います

浮かび上がるのは浅居博美という女性の半生

視点を変えた加賀の推理と


もっともっと具体的に詳しく知りたい方へ
こちらのサイトがとても詳しくわかりやすいです↓

http://blog.imalive7799.com/entry/Inori-No-Maku-201802


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
このシリーズは好きです (alpstakibe)
2018-03-21 21:06:57
でも、原作を読むと、違ってる部分で違和感あったりするからなぁ~
この映画で加賀さんは新参者から外れるって想定なんだけど、いいじゃん、日本橋署にいなくても加賀恭一郎シリーズでやってくれれば、って思っちゃった記憶があります。
お母さんの生きた証を知るために日本橋から離れられなかったわけで、この本で解ってしまったから留まる理由がないってわけだけど、え~?ってね。

alpstakibe様 こんばんは♪ (̴夢見)
2018-03-21 23:07:16
有難うございます

それだけ 母親が消えたことは加賀の心にひっかかっていた謎だったのでしょうね

父親ときちんと向き合って話していたら とうの昔にわかっていただろうにーとも思いますが

うつ病から自分の息子を殺しかねないと気付き家を出た母親

長年 自分の心にひかかっていたトゲがやっと取れた加賀

ちょっと落ち着いたら また加賀についての新シリーズも書かれるのかもしれませんね
Unknown (けん)
2018-03-22 10:05:17
冒頭の女性の死。
その遺品を取りに来た息子がなんと加賀恭一郎!
予備知識がなかったのでビックリしました。
東野圭吾でも大好きなシリーズです。
このシリーズ (ねこママ)
2018-03-22 10:58:28
加賀恭一郎のシリーズ、好きで読んでいるのですが・・
で、この本も読みました。

なのに、断片的しか思い出せない・・・・・
映画かされて、見よう三様と思っているう内に、上映期間が終わりそう・・・・・

最近そんなことが多くて・・・・
阿部寛の加賀恭一郎、「赤い指」を見た時もはまり役だな~と
けん様 有難うございます (̴夢見)
2018-03-22 13:53:20
映画も概ね評判が良いようですね

幾つかの映画感想ブログを読んで -ああ そういう展開にしたのねー
などと思い配役も面白いなあと思っています

テレビドラマも出演者も好きでした
ねこママ様 こんにちは (̴夢見)
2018-03-22 13:57:28
有難うございます

この小説は ミステリを読むというより 浅居博美の半生を読んでいるー
どんどん迫ってくるなと

東野版「砂の器」(松本清張作品)となぞらえる方が多いのも頷けます

最初 阿部氏でドラマ化されてー
それから小説の方の加賀像もどんどん阿部さんに寄せていかれたような印象もあります

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