この団地には美しい並木や木陰を作る大きな木があちこちに植えられた散歩道、ベンチが置かれた広い歩道、それに周囲とのバランスを考えた小ぎれいな家並みが続く場所があってそこを歩くたびにこの周辺をデザインした人は何といいセンスなのだろうかと感心していました。
ところが、最近我が家の近くの家が周囲の落ち着いた雰囲気をぶち壊すようなトンデモナイ原色で外壁を塗装してしまったのを見て本当にビックリしました。一体何を考えてこんな色にしたのだろうかと誰もが思うような色ですが、そのお宅にはそれなりの理由があって塗った色なのだろうと思います。
それにしても、どうして自分の家の外壁を塗り直す時に自分の家をそれを含めた周囲=「街並み」の一部として考えないのだろうかと不思議です。ちょっと遠くから離れて自分の家を眺めたらその色に塗ったせいでどんなに周囲から浮いてしまったかがすぐにわかるはずです。私なら数点の色を選んだ中で、自分が好きな色に塗るというよりも、家を接する隣近所の壁や瓦の色にマッチしてお互いを引き立てあって美しいハーモニーを奏でているように感じられる色にします。だから周りに中間色が多かったら自分の家も中間色の中から選ぶだろうと思います。
ともかくいったん塗ってしまったら20年近くは変えないのが普通なので周囲の住民はこの色を見慣れるしかないのでしょうね。この色に塗って唯一いい事は「○○色の家」という事で目印にし易いという事でしょうか。