コンピュータ用語学び塾

外国語の基本は英単語、パソコンやインターネットも“コンピュータ用語”が大事ですね。初心者向けに分かりやすく紹介します。

P2Pとは個人間で通信する方式、危険・便利な両面がある

2008-05-18 15:49:30 | 安全・安心用語(セキュリティ用語)
P2Pとは(peer to peer)の略です。peerは、地位や能力が同等であるという意味で、ネットワークに接続されたすべてのコンピュータが対等な関係にあり、直接通信できるということです。

コンピュータの役目は、大きく「クライアント」、「サーバ」に分けられます。「クライアント」とは個人が使っているパソコンのこと、「サーバ」はクライアント(=パソコン)にホームページ・メール等のサービスを提供する大型コンピュータです。

通常、各個人の「パソコン」は、大型コンピュータの「サーバ」とデータをやり取りすることで、ホームページやメールをみたり、SNS、ブログなどのサービスを受けることができます。

しかし、P2Pは、不特定多数の個人間で、「サーバ」を介さずに、直接データのやり取りを行うインターネットの利用形態です。 簡単にいえば、パソコン間で直接情報のやりとりを行う通信方式です。

このP2P技術を使ったファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」では、機密情報が漏れたり、違法コピーで著作権侵害になる場合があり、注意が必要です。なお、P2Pには、Skype(スカイプ)のように無料のソフトIP電話のような便利な面もあります。


■P2Pソフト(ファイル交換ソフト)

P2Pソフトは、通常、「ファイル交換ソフト」と呼ばれ、P2P方式を利用して、不特定多数のコンピュータの間で、ユーザ同士がデータ(ソフト、音楽、画像、動画等のパソコンデータ)を交換するソフトウェアです。

この「ファイル交換ソフト」が原因の機密情報の漏えい・著作権侵害があり、大きな社会的な問題になっています。機密情報がインターネットに流れ、社会的に問題になっている「Winny」は、「ファイル交換ソフト」です。

このファイル交換ソフトには、技術的に「中央サーバ型」と「純粋型」の2種類があります。「中央サーバ型」は、一つのコンピュータ(中央サーバ)が接続しているユーザの情報やデータのリストを管理し、データ転送のみを利用者間で直接行なう形態、「純粋型」は、情報を管理するサーバがなく、すべての情報がバケツリレー式に利用者の間を流通する形態です。

ファイル共有ソフトのさきがけとなった「Napster」は「中央サーバ型」で、「Winny」は「純粋型」です。


■危険なファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」

ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」による機密情報流出事件が、様々な団体や企業で、相次いで発生しています。

「Winny」はパソコンどうしの間で、インターネットを通じて、パソコン内のデータを自由に検索しあい、音楽や映像など自分の欲しいデータがあれば、自分のパソコンにコピーできるようになっています。

機密情報流出が起きる原因は、「Winny」を悪用するウイルス、ANTINNY(アンティニー)が原因です。パソコンがこのウイルスに感染していると、「Winny」の機能を利用し、知らないうちにパソコン内のデータを、インターネットに勝手に流出します。

また、「Winny」は、本来はコピーできないソフト、音楽、画像等も、自由にやり取りが可能で、著作権侵害をはじめとする違法なデータ流通の温床になっているとの非難もあります。

このように「Winny」は、大変危険な面を持っていますので、取り扱いには十分注意が必要です。できれば、利用しないほうが良いです。なお、ファイル共有ソフト「Share(シャレ)」も「Winny」と同様な問題点を持っており、これも利用しないほうが良いです。


■Skype(スカイプ):P2P技術を用いた無料のソフトIP電話

Skypeは、世界中どこへでも無料国際電話が楽しめるとして、話題になっていますが、このSkypeはP2Pの技術を利用しています。

Skypeは、国内ばかりでなく世界中の人と無料で電話が楽しめますが、音声通話に加えチャットなどのコンピュータ通信の他の機能も利用できます。Skypeで可能な主な無料サービスには、以下があります

(1) 無料通話  世界中のスカイプユーザと無料で電話。
(2) テレビ電話  高品質ビデオ対応の無料のビデオ通話。
(3) 電話会議  複数の相手と同時に通話。
(4) テキストチャット  リアルタイムに文を送りあう。

使い方含め、詳しくは下記のホームページを参照下さい。

Skype(スカイプ)
http://www.geocities.jp/hibiyank/index.htm


《補足》危険な、ファイル共有ソフト「Share(シャレ)」

大きな情報漏えい被害を引き起こしているWinnyユーザを狙ったコンピュータウイルスANTINNY(アンティニー)ですが、ファイル共有ソフト「Share(シャレ)」でも情報漏えいを引き起こす亜種が見つかっています。

このウイルスはコンピュータにWinnyもしくはShareがインストールされていると、それぞれのソフトのファイル共有の機能を悪用して、コンピュータ内の情報やファイルをネットワークに流出させてしまいます。


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