滝番小屋

新城市出沢と鮎滝の近況を紹介、その他雑感を少々。

二百十日のご信心

2009年08月30日 | 出沢

 出沢では、毎年、この時期、防災訓練のあと八平神社の境内に集まり、「二百十日のご信心」に、お千度参りをする。
 台風の多い季節なので風しずめの祈願をするのだ。

 まず、雑祭を取り仕切る副区長が、1000枚葉のついた榊の小枝を用意する。各自、榊の小枝を持って、一枚、葉を千切って祭壇に供え、拝礼をして外側から回り込んで列の後ろに付く。これを延々とくり返す。全部の葉を参り終えたとき千回参ったことになる。今日は50人程だったから、20回ぐらいは廻っただろう。

 枝の葉の数は一定ではないので、廻っているうちに先に終る者が出てくる。すると、葉を多く残している者が分けてやり、最後の葉を参り終えると、区長の音頭で一同拝礼し、「二百十日のご信心」を終る。

 いつ頃から始まったのか長老に訊ねてみた。
 『さあ?、とにかく昔からやっとることだが、神様だで、お寺よりは先だと思うがノン』
 出沢のお寺は700年余の歴史があるというから、およそ千年近く皆でお千度を踏んできたわけだ。

 ぐるぐる、グルグル回りながら、自然の猛威に対して、只、祈るしかない人間の非力さを、村民全員で助け合い、協力して生きていく知恵を、一千年の間語り継いできたのだ。

 しかし、よく考えてみると、神前に供えている榊の葉は、確実に千回参るためのカウンターであって供物ではない。神様だって榊の葉を貰っても、どうしようもない。お賽銭のほうがいいに決まっていると思うのだが・・・。

 それでも多分、出沢の神様はこころが広い、頼まれると断われないのは人も神様も同じだ。細かいことはいわずに
「『よし!、分かった。』」
と、この日小笠原方面から、虎視眈々と出沢を窺っていた台風11号を、房総沖へとはじき飛ばした。

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お礼。

2009年08月28日 | 鮎滝・新滝

 サイト管理者の竹川です。
 いつもアクセスありがとうございます。
 朝夕、だいぶ涼しくなりました。昨日の昼ごろ鮎滝をのぞいて見たら、たまには飛んでいましたが、今年の笠網漁はほぼ終了いたしました。
 ご紹介してきたように、今年は梅雨明けが遅れ、笠網漁はあまりよくありませんでした。また来年に期待したいと思います。今年一年、無事に笠網漁ができましたこと、滝の鮎になり代わりお礼申し上げます。
 デジカメで手軽に動画が撮れるようになったこと、また、MSさんが編集と投稿の環境を整えてくれましたので、YouTubeにチャンネルを作成してみました。来年は動画にチャレンジしようと思っています。
 今後ともよろしくお願い申し上げます。

HP「笠網漁の鮎滝」&Blog「滝番小屋」 管理人 竹川義和

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川施餓鬼。△

2009年08月23日 | 鮎滝・新滝

 今日は川施餓鬼。
 鮎滝の観音様の前で、経を上げ念仏を唱えて、今年一年無事に笠網漁を終えたことを感謝した後、滝壺に、おフダを祀ったササを投げ込んで、獲った鮎の供養と諸々の霊を鎮める。
 鮎滝に感謝。鮎に感謝。自然の恵みに感謝。
   南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・・。
     来年こそ豊漁でありますように・・・。。。

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今年最後(?)の滝番。△

2009年08月22日 | 鮎滝・新滝

 本日滝番。
 今日も11時頃から4時頃まで小さな鮎を50尾程度。
 テレビで見たといって訪れた観光客の方が数が多かった。
 次の番はもう9月に入ってしまうので、おそらくは今日が今年最後の滝番となるだろう。今年は梅雨明けが遅れて、最盛期にいま一つ盛り上がりを欠いたが、そこそこ遊ばせて貰った。自然が相手なので、まあ、こんな年もある。下り鮎がくるのは、まだ、ひと月ほど先だ。しばらく一休み。。

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大きくなれない鮎。○

2009年08月21日 | 鮎滝・新滝

 常識的に考えれば、生き物はすべて、時が経つにつれてだんだんと成長して大きくなるのが普通なのだが、鮎滝で飛ぶ鮎は違う。6月、7月、とだんだんと型が小さくなって、8月も半ばになると、ニボシのような貧弱な鮎が「はよ」にまざって飛ぶ。もっとも、今年は「はよ」は殆んど飛ばないが・・。
 「もう、8月なのに・・・。」
と10㎝にも満たない痩せた鮎を見て、訪れる客が不思議そうな顔をする。

 これは多分、大きくて体力のある鮎が先に遡上して、後から『一般』の鮎が上るからではないかと思う。同じ時期、縄張りを持って苔を食んでいる『特定』の鮎は、日毎に大きくなって20㎝くらいになっている。体重差でいえば10倍以上だ。川のキャパシティーは決まっているのだから、「格差があって当然、全部の鮎が同じ大きさになることはできない・・」と言ってしまえばそれまでなのだが、小さな鮎に同情したくなるのは私のひがみか・・。

本日≒100尾
滝番:隆くん、仁くん

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錯覚。

2009年08月19日 | 出沢

 久しぶりに的場田のマコモを覘いた。
 遠くから見るとあまり変わらないように見えたが、近寄って行くに従って段々と大きくなって、横に並ぶと背丈よりデカイ。特によく育った畔ぎわのマコモは2メートルを超えている。離れるとまた小さくなる。
 錯覚だ!。どうやら、稲株の形で、あれは1メートルぐらいだと脳ミソが勝手に判断しているようだ。三枝(さいぐさ)先生は3メートルぐらいになるといっていたが、やはり本当だったのだ。ちょっと、触って見ようと手を伸ばしたら 、「ドン!」 ・・・電気柵を忘れていた。

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今日の鮎滝。△

2009年08月18日 | 鮎滝・新滝

 長雨で遅れているのか、数は少ないがまだ鮎が飛んでいる。
 例年だと盆が過ぎると「ハヨ」が半分くらい混ざってくるのだが、今年は殆んど鮎ばかりである。
  滝番:美彦さん

 長雨といえば、天候不順と地震で延び延びになっていたTVの取材がありました。
   16日の取材分 (NHK名古屋) ⇒ 22日(土) 午前7時30分~ WE中部
   17日の取材分 (CBC)      ⇒ 20日(木) 午後4時50分~ イッポウ
 の中で紹介していただける予定です。

 

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送り火

2009年08月15日 | 出沢

 10時45分、銭亀の辻で精霊送り。
 毎年、此処でこの時間に繰り返される原風景。
 過疎化で戸数が減り、高齢化で人が減り、おまけに松喰いで持ち寄る松明が少なくなった。
 昔に較べれば、格段に小さくなった火炎が、再び輝きをとり戻すとき
 私たちは、持続可能な社会に往けるのだろう・・・。

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迎え火

2009年08月13日 | 出沢

 この辺りでは、お盆の入り(13日)の夕方、お墓にお参りをして松明を焚く、家に帰って今度は門で松明を焚き先祖の霊を迎える。
 初盆の家では、道に慣れない新仏が迷わないようにと、108束の松明を用意して、組の者たちが門道に沿って炎道を作り、旧知の新仏を迎える。
 急峻で曲がった炎道ができたとき、信心ごころの薄い私でも 『本当に叔父が戻ってくるかもしれない』 と一瞬思った。
 火勢も盛りを過ぎ下火となった、日も暮れてきたし、そろそろ中にはいるか・・。そのとき、ゆらリゆらりと坂道を登ってくるものがいる。まさか!、と思ってよく見ると龍泉寺の和尚がお念仏を上げに登ってきたのだった。
 さすが和尚、出番を弁えている。

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飛んではいるが・・。△

2009年08月12日 | 鮎滝・新滝

 本日滝番。
 朝、滝を見に行ってガックリ。
 一番悪い水だ。観音下から本滝まで減っていくこの水が一番捕り難い。
 飛んでいても網を差し出すとすぐに飛ばなくなってしまう。
 それでも、宮川さんと一日粘って、小さな鮎を50尾程獲った。
 台風も地震も被害はなかったし、まあヨシとするか。

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