太陽が指輪のような形にみえる「金環日食」まであと9日に迫り、安全な観測方法などを学ぼうと各地の科学館などが開いている講習会が人気を集めています。
東京・千代田区の科学技術館では、ドーム型のシアターを使って金環日食の講習会が開かれ、多くの親子が参加しました。
はじめに専門家の講師が金環日食の仕組みを図を使って説明したあと、ドームいっぱいに東京の空が映し出され、今月21日の朝にどのように金環日食が見えるのかを学びました。
当日、東京では午前6時すぎから太陽が欠け始め、午前7時32分ごろに東の方角のおよそ35度の高さで「金環日食」が見えるということで、東京では実に173年ぶりの観測になるなどと説明されていました。
また、金環日食の太陽はわずかな時間でも、直接見ると目を痛めるおそれがあるとして、専用の日食グラスを使うか、ない場合には、紙に小さな穴をたくさん開けて、穴を通り抜けて映し出された太陽を観測するなど、注意を呼びかけていました。
参加した小学3年生の女の子は「太陽が指輪のようになるのを早く見たいです。
紙に穴を開けたり木漏れ日を見たりする方法も面白いと思いました」と話していました。
日本気象協会は11日、「金環日食」が起こる21日朝の天気予報を発表した。
金環日食は、太陽の中心部が月に隠され、縁だけ輝く現象。
21日は九州南部から福島県まで広い範囲で観察できる。
しかし、予報によると、気圧の谷が通過する影響で、関東と関西地方などで雨や曇りになる。
九州南東部や四国、東海地域は晴れ間が広がる見込み。
同協会は、「日付が近づくにつれて予報の正確性が高まる」とし、日食の前日まで毎日、予報を更新する。