2/19放送の
NHKスペシャル「球団創設~楽天三木谷社長・黒字経営への挑戦」</span></span>なかなかよかった。
やはりベンチャーの社長として経営していくには、よっぽど頭が切れないと難しいんだろうなと思った。非常に厳しさを感じる反面、こういう高度な判断を要求されるような仕事をしてみたいとも思った。
ライブドアの話題ばかりのこの時期に、この放送をしたのはいいタイミングだ。こうして「裏側」を見せられると、感情移入してしまい、楽天を応援したくなる。親近感が沸く。
裏側を公開することは非常に大事</span></span>だ。
知らなければ、ライブドアばかりが目立って、楽天の印象は薄くなってしまう。こんなに楽天はしっかり経営しているのに、派手なライブドアばかりが目立つ。
「メディアは露出だ」</span></span>とつくづく感じた。この時期に楽天を取り上げたNHKはさすがだ。
三木谷社長は堀江社長とは違って切れるんでしょうね。
フランチャイズの宮城球場の改修にあたり、シート幅を広げてゆったり座れるようにしたらどうかという楽天社員の提案を、三木谷社長が一蹴しているシーンがあったが、あの判断は深い。
普通は、お客様のためになるんだからどんどんやりましょうとなる。「やりましょう」というほうが楽だ。顧客重視でいいことを言っているように見えるから。
しかし本当にそれでいいのか。
全体から見たら不要なことや、弊害がある場合もある。それを否定できるかどうか。それが難しい。
現代の経営で、顧客を重視しないなんて考えられない。だから「やりましょう」というより、それを否定して本質を突いた経営判断をする側の方が、むしろ難しい。でもこれが出来なければ、カネボウみたいになる。
「選択と集中」の本質</span></span>もここにある。いかに「捨てる」ことができるか。選択と集中の本質は捨てるということである。現代はむしろ
「捨てる」</span></span>ということが大切だ。
ここでの三木谷社長は、シートの幅が増えることで座席数が減り、その収入源を補う根拠がないと、「即決」で提案を一蹴する。
これはうちの会社では出来ないだろうなと思う。「大切だから何でもやりましょう」「お客様のためになるからいいことですね」と、さもいいことを言ってますよ、みたいな人が述べて、まわりもお追従を述べる。一見いいことのように見えて、実は弊害や(うまくいえないけど)逆の面が出てくることがよくある。
(※ここからメモ~~例えば狭い範囲での正義感⇒メール見てないの?と言われないために、力を入れる方向性を間違う・・無駄な稼動の増大/2ちゃんねるの過去ログ見てないのか!とか/いいですね、ばかりでごたごた注意事項を書いて、客「?」。とかいろいろ)</span>
これはうちの会社ではできないかも。しかも即決。あの三木谷社長の判断には深いものがある。
さらに、それをわざわざテレビに公開したというのがすごい。
シートを広げない判断のシーンをあえて公開を拒否しない。案の定、この放送の後、2ちゃんねるでは「三木谷は宮城球場のシートを狭くして客を詰め込むように指示した、だからもう行かない」などの書き込みが相次いだが、それを覚悟で敢えて深い経営判断を公開したあたりに、切れを感じる。
やはりああいうベンチャーを大きくしていくには、相当の切れが必要なんだろうな。高度な判断というか。
ライブドアばかりが目立っている時期に、この楽天のウラを見せる放送は、なかなか良かった。
NHKスペシャル 「球団創設」楽天・プロ野球経営の舞台裏
▽選手集めの秘策▽密着三木谷社長</span>