よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
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天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の記録116(へびつかい座 B72 S字暗黒星雲)

2023-07-23 05:00:00 | NGC天体他

へびつかい座 B72暗黒星雲(S字暗黒星雲、スネーク星雲)

画像①UV IR- CUTフィルター使用、アスタップでのNorthUp回転等、800×1000切り出し

暗黒星雲とは、星間雲が背後の恒星などの光で浮かび上がった天体(星間雲:周りより高密度の星間ガスや宇宙塵が集まったもの)。有名な暗黒星雲には、B33のオリオン座馬頭星雲、いっかくじゅう座コーン星雲の暗黒部分、三裂星雲を分ける暗黒部分(B85)、干潟星雲の暗黒部分(B88)などがある。有名な暗黒星雲のカタログにはバーナードカタログ(Barnard Catalog)あって、B33、B72、・・・と記号で書かれる。

浅田さんの本にはいくつかのBナンバーの暗黒星雲があげられている。その中でB72は暗黒星雲単独で上げられているのがめずらしいと思ったこと、スタークラウドなどで暗黒星雲部分に触れられなかったこと、天の川の暗黒帯を見て暗黒部分に興味が湧いていることなどから観測してみようと考えた。

幸い浅田さんの本に、赤経と赤緯が記されており、それを使っての導入を試みた。残念なことに導入ではずれてアスタップのプレートソルブ・DSIAでは表示されず。最後の頼みsubwindowのobjects near byに・・・あった。そして導入。しかし中心には導入できず。あきらめライブスタック。

B72はS字暗黒星雲、S字状暗黒星雲、スネーク星雲とも呼ばれるメジャーな天体で、天体写真コンテストの常連らしい・・・ということは、画像処理難しい?難しかった画像①の通り、調整できなかった。

どうにかS字が見えるようにと周辺無視で調整したのが、画像③。見えてほしい。小学校の時に体験した色覚検査みたいな画像だけど(今の小学校では色覚検査は無いらしいが)。

画像②アスタップによるプレートソルブ、α、δ grid表示、ディープスカイ・アノテーション、NorthUp回転、上下左右反転等。800×1000ドット切り出し

画像③ステライメージによる画像調整。トリミング後拡大。

 

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

6)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒~シュミット

7)Player One Ceres-C | 株式会社サイトロンジャパン

8)Sky Watcher AZ-GTiマウント+三脚~シュミット

9)へびつかい座~Wikipedia

10)暗黒星雲~Wikipedia

11)暗黒星雲の一覧~Wikipedia

11)電視観望の記録072(へびつかい座 M10球状星団)

12)電視観望の記録092(へびつかい座 M19球状星団)

13)電視観望の記録094(へびつかい座 M62球状星団)

14)S字状暗黒星雲~StellaScenes

 

撮影データ

2023年7月17日 ベランダ観測所
へびつかい座 B72暗黒星雲(S字暗黒星雲、スネーク星雲)
FMA135+Ceres-C+赤道儀化AZ-GTi+UV IR- CUTフィルター(レボリューションイメージャー付属品)
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでpng保存
Raw16、Area1304x976、Offset=100、Gain=200
Exposure=4s×135frames=540s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapによるプレートソルブ、α,δgrid表示、Deepsky annotation、階調調整、NorthUp回転、上下左右反転
ステライメージ9試用版で各調整(画像③)
Microsoftフォトで、色・明るさ調整、スポット修正、トリミング等