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北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

2015年、カラフトセセリ、ついにオホーツク北見市へ侵入

2015-07-12 00:15:23 | カラフトセセリ
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2015-7-11 (土) 快晴 32℃  

昨日、北見市近郊の置戸の山奥の林道でカラフトセセリを1頭発見した。暑いせいか、飛翔は速く草のなかをぴょんぴょん素早く飛び撮影も採集もできなかった。この蝶はかって滝上で数百頭採集したことがあるので見間違いはない。滝上ではチモシーの牧草畑に雲霞のごとく多数が発生していたが、置戸の山中ではこの一頭のみであった。

この蝶は1996-7-16に北海道紋別郡滝上町で最初に発見された。恐らく牧草チモシーの種子に越冬卵が混入する形で外国から移入されたものと推定される。

その後滝上町から周辺地域へゆっくり分布を広げつつあり 島谷(jezoensis No.39 pp 131-133、2013)によれば2012年までに北見まで車で1時間30分ほどの遠軽町丸瀬布まできているという。

その後2年が経過。急にカラフトセセリがすでに北見に侵入してはいないかと気になった。今日は朝から快晴。朝10時、北見市の自宅をを出発した。

遠軽と北見の間には金華峠という低い峠があり今回は金華峠を北見方向へ下った国道242号線の道路沿いから調査を開始した。

今回驚いたことには車が頻繁に走行する国道沿いでチモシーやオーチャードをまじえた草地にはどこにでもカラフトセセリが見られた。

しかも個体数はとても多く、どこでも10頭から50頭規模でみられ、多数としか表現できないようなところもあった。

いつの間にか、カラフトセセリは分布をさらに拡大し既にオホーツク、北見市に侵入していた。

11時から午後3時までは、気温が高いせいかカラフトセセリは活発に草の間を飛び回るのみで吸蜜や休息のため花や草の葉にとまることがなく、数頭がからみあったり小型の蛾を追飛したりで撮影のチャンスはまったくなかった。

そこで仕方なく10頭ほどを採集して手の平写真を撮った。


























チモシー。北海道ではどこにでもみかける牧草で、いまや雑草化しているいわば帰化植物といえる。



















道路沿いのドロノキにはオオイチモンジ♀が産卵していた。ヒメシジミ♂♀、コヒオドシ、ヒョウモンチョウ、ギンボシヒョウモン、ウラギンヒョウモンなどがカラフトセセリとともにみられた。


午後3時30分ころからカラフトセセリは飛翔がおだやかになり、チモシーの花穂や葉、ヨモギの葉などに三々五々止まりはじめたので、これらを撮影した。この時間帯になって初めてマルガリータやアカツメクサの花などに吸蜜するところも撮影できた。 



今回、思いがけずカラフトセセリが北見市にまで侵入しており、発生個体数も半端ではないことに驚いた。もしかするとチモシーを交えた草地つたいに向かうところ敵なし状態で多くの人たちが知らないうちに猛烈に分布を拡大している可能性はないだろうか。この際、カラフトセセリを確認された方は、北海道昆虫同好会事務局あてにデータをご教示いただければ幸いです。このブログで報告させていただきます。





記録 2015-7-11 快晴

 北見市留辺蘂町金華峠から留辺蘂浄水場付近にかけての国道242号線に沿った草地全域ににカラフトセセリ♂♀が多数発生していた。

 観察および写真撮影は当ブログ管理者【矢崎康幸】





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