夏、エゾシロチョウの♀たちの前翅はスケスケ透明になる。
20XX-7-19
この時期、エゾシロチョウの♀は前翅の鱗粉がはげおちてウスバシロチョウみたいに羽根が透けて見える個体が多い。何故でしょうか。
森の中のアザミに吸蜜するエゾシロチョウ♀。 しかし、普通このメスがのんびりと吸蜜できる時間は長くない。
ほとんどの場合、めざとく♀をみつけたエゾシロチョウ♂がやってきて交尾をせまります。
一般的にエゾシロチョウは♀が蛹を割って出てきたとたんに交尾され、♀は♂をぶらさげたまま、羽化後、ゆっくりと羽根をひろげ、かわかすのが普通です。
すなわち、野外で飛んでいる♀はすでに100% 交尾が終わっているのです。
それなのに、♂はしきりと交尾をせまって接近、しかし♀は断固、再交尾拒否。
最後は背中に乗った格好で♀の前翅を前脚ではげしくひっかきはじめ、それをしばらく続けた後、とうとうあきらめて飛び去ります。
それでエゾシロチョウ♀の前翅は鱗粉が落ちてスケスケ、透明になってしまうのです。
従来、この行動はエゾシロチョウ♀の交尾拒否行動とされてきましたが、私は本当にそうなのかは疑問に思っています。
その理由は漸次このブログでご紹介してゆきたいと思います。
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