続・弓道の極意

私が一生をかけて極めようとしている弓道について、日々の気づきを積み重ねていくブログ

弓と一体になる技術

2010年02月14日 | 積み重ね
最近、新しい弽(ゆがけ)に馴染んできたためか、以前にもまして、弓と一体になっている感覚がある。

特に引分けから会にかけて、ねっとりというか、しっとりというか、ぶつかるところが少しもなく、離れにおいても手の内に弓が吸い付くようにきゅるりと弓返りし、衝撃は一切感じられない。

この感覚は、合気道で経験するそれと非常によく似ている。

合気道ではこの感覚(対象と一体になる感覚)を「和合(わごう)」と呼び、重要視する。そもそも、合気という言葉には「相手の気と合わせる=和合」という意味があり、和合の技術こそ合気道の極意といえるのだ。

では、和合するためにはどうすればよいのか?

それが詰合いである。合気道では詰合いとは呼ばず、「合気を掛ける」というような言い方をするのであるが、本質的には全く同じことを言っている。

つまり、相手(弓)の力に対し、こちらの力を均一に掛け続けるというものだ。

この「掛け続ける」ということがポイントであり、少しでも相手との圧が抜けてしまうと、合気が外れて、相手との一体感がなくなってしまう。

弓道でも全く同じである。特に打起しから引き分ける際、大三で一度止め、会でもまた止まってしまう射をよく見かけるが、これでは弓との和合が失われてしまう。

そうではなくて、大三に入っても弓にかける圧は保ちながら引分けに移行し、会に入ってもなお圧を保ち続けることが肝要である。

こうすることで弓と和合し、一体になれる。