東京タウンウォッチング情報 & 経営コラム 「経営コンサルタント・安岡裕二」の情報とヒント

ホットな街、店の現場から“時代”が見えるタウンウォッチング。経営に関連するヒントを独善的に“切る”短文のコメント。

楽しいタウンウオッチングガイド

東京タウンウォッチング 2010年上期ヒット商品番付(日経MJ)の「デパクロ」現象に注目

2010-06-16 22:20:12 | ミニ経営戦略・戦術論

  東京タウンウォッチング 2010年上期ヒット商品番付(日経MJ)の「デパクロ」現象に注目
~経営コンサルタント・安岡裕二の「東京タウンウォッチングガイド」~

 2010年上期のヒット商品番付。圧倒的ヒットが無く、東横綱不在というデフレ反映の中で、西横綱に「3D」、大関には「スマートフォン」、「龍馬」、関脇には「ipad」 「LED電球」と並び、小結には「東京スカイツリー」が顔を出した。

 そんな中で、前頭3枚目にランクしたのが、「デパクロ」…。新宿高島屋のテナントにユニクロが入った事を指して「デパート+ユニクロ」をもじったもの。

 一方、デパートが低価格衣料品店を大々的にテナント誘致して目を引いたのが、再建途上の「銀座松坂屋」。画像のように角一等立地に1階から5階まで「フォーエバー21」に提供し、衝撃を与えた。 又、池袋「東武百貨店」では、スペインのザラを大型ショップで導入したという。

  続くデフレの中で、収益悪化に苦しむデパートは、“背に腹は替えられぬ”と言った心境だろう。人件費を抑えた低経費構造の「大阪心斎橋大丸店」が今後のデパート業態を示唆するものとして注目を浴びたが、夢を捨てた現実路線のように写る。

 今後、恐らく米国のように、高級路線と大衆路線に分化した(客層棲み分け)の業態分化共存路線に進むのでないだろうか。注目は、新築計画のある新宿伊勢丹と既に増床を進めつつある銀座三越の動向であり、両店が完成した時には“日本の百貨店の形”が決まってくるだろう。

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