周年記念イベントとトップの価値観の関係~伝統か現代(流行)か!?
~経営コンサルタント・安岡裕二の“デフレを乗り切る”経営戦略・戦術(コラム)~
素晴らしい美声のカルメン「闘牛士の歌」に始まり、若さ溢れる慶応大チアリーダーの華やかなショー、国際色に染まったモロッコ、パラグアイの各全権大使らの祝辞…とエンタテイメントとGlobal時代を印象づける飽きさせない演出だった。
長年お付きあい戴いている(北島社長)が率いる「日本緑茶センター」創立40周年記念バーティでの事。
企業の1つの区切りとして、○○周年記念祝賀会がしばしば行われるが、こうしたパーティにも時代の変化に対するトップの価値観が現れるものだと妙に感心した。というのも、1ヶ月ほど前の創業90周年記念式典の後の祝賀会が、創業者と交流の深かったご年配同業者の祝辞、鏡割りと伝統的祝賀会だったことを思い浮かべて大きな違いに“トップの価値観”ということを感じたものでした。
社歴の長さの違いに加え、方や海外からの輸入商社、一方は国内で造り国内向け需要中心という業態の違いからくるものが大きく、一概に良し悪しを論ずる事はできない。
かねて、経営では、不易流行(変わらざるものと変わるもの)のバランスは、業態によって、6:4であったり、5:5 或いは、4:6であったりするのが良い…と考えている。不易流行は、芭蕉が唱えた考え方ですが、芭蕉は“変わらざるものと変わるもの、ついにはひとつに帰する”とも言っています。博報堂が「不易流行研究所」を作った位ですから、真理を見極めるのは難題。
伝統と革新と言い換えても良いのではないかと思っていますが、つまる所は“トップの価値観”によって、経営の針路は大きく変わると言えます。個人的には、「変わり目を捉える感度、アンテナを磨いて、時代の流れを捉える」ことが将来を大きく左右すると思っています。
その意味で、早くから紅茶、中国茶など世界のティーの普及に着目し、今日の追い風を生み出した北島さんのセンスと決断力が、この記念パーティに結実されたものと好感を持ちました。もう一つ持ち上げると、“感動”という響きが感じられるイベントでした。感謝!(^_^)