山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

山里のやさしい人たち

2010-11-20 | 山里
10日ほどぐずぐずうつうつしていたら、いつの間にか外は冬支度の景色。
紅葉したドウダンツツジやイチョウも散り始めています。
今年も玄関には赤い灯りがついたように紅葉を透かした光が入ってきています。
家の周りの空気全部が赤く染まっているようです。
桜の木は完全に葉を落として白い枝を光らせ
逆光の赤い並木と銀色のススキが一緒にゆれていたりすると
それはもうきれいなものです。

こういう風景、季節の劇的な移り変わりを
南国の人たちは知ることがないのでしょうね。
日本はほんとに美しい国です。


一昨日は久しぶりに中野方のナオシさんユキコさんと会う。
どうしてあんなにやさしい人たちなのでしょう。
これといった事件があるわけでもないのに、そのやさしさに触れると
なんだか涙っぽくなってしまう(年ですねぇ……)。

今の私、あるいは若めの人はみな、お年寄りに支えられて生きているのだと思います。
都市の人が、食料や水や空気といったことで山里の人に支えられているように。
もちろん年金を払っているのは若めの人であり、
もらっているのはお年寄りの人たちですが
あの人たちがいなくなったら、私は何を食べて生きていけばいいのだろうと思ってしまう。
そして、精神的にも、あのようなやさしさで包んでくれる人たちがいるのだろうか。

ナオシさんの作ったお米とヒラタケをもらい、
ユキコさんの作った大根とカブと里芋をもらって
帰ってきました。
ナオシさんはいつまでお米を作ってくれるのだろう。

ユキコさんは、「来年は私の作ったものをあげるから」と言う。私が自分の食料を作るために畑をしていると信じています。「ときどき私の畑を手伝いにいらっしゃい、それでいいから」と。立場逆ではないのか。
いい年をして、お年寄りに依存して生きている自分が情けなくなります。

Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 山里の聞き書きと予備知識 | TOP | 秋空広がる 畑日和 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 山里