山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

一夜にして山が若緑色に

2021-05-02 | めぐる季節と自然
朝カーテンを開けたら、一夜にして山の色が鮮やかな緑に変わっていた。まるで輝くようだ。
2日ほど前のこと。
前の日まで、ところどころは山桜のピンク、ところどころはまだ薄茶色、またコナラのうぶ毛にくるまれた新芽の白緑色と
全体に白っぽくかすんだようすだったのに、それがすべて緑に変わってしまっていたのである。
(上の写真は今日の山)

3月後半からの山の色の変わり方は急速だった。モノクロ写真に毎日少しずつ色が着いて、カラー写真に変わっていくような感じだ。今日はもう色とりどりのカラー写真というより、緑にあふれている。雨が降ったせいで余計に驚くような鮮やかな色になっている。

2週間前の景色↓

このあたりは標高600~800mぐらい。

今年は特に藤が目立つ。山の藤もだんだん増えてきて、どこにもかしこにも藤が咲いている。山の手入れが行き届かなくなったため、植林に巻き付いた藤が育ってしまうのだ。この藤はきっと年々増えていくだろうから、そのうち山じゅうが藤色に染まってしまうのではないだろうか。そんな景色はきれいなのか怖いのか、そうなってみないとよく分からない。

少し低いところではアズキナシがすでに終わりかけていた。

分かりにくいけど、高いところに白い花が咲いている。



アズキナシは山桜の少し後で咲く。毎年この時期だ。今年は桜が早く咲き、アズキナシはほぼ例年通りだったようだ。
白い細かい花が集まって咲く。実が小豆に似ているのでこの名がある。私の大好きな花だ。高木になるので遠くから見つけられることもある。
しかしこの時期、山は白く見えるものが多い。若葉の裏がひるがえって白く見えるので、白い花と見間違えることがある。

今年の春は2、3週間も早く来て去っていった。あまり嬉しいことではない。早く来るのはいいが、早く去るのは悲しい。できるだけゆっくりと通っていってほしいと思う。

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