3月下旬の写真を今頃出して申し訳ない。
ラッキョウ、アサツキ、ノビル……
アリウムと呼ばれるもの。花壇に植える、花屋さんの店先を飾る豪華な紫色のアリウムは、花好きの人なら知っていると思うが、ラッキョウもアサツキもノビルもネギも玉ねぎも、アリウムの仲間。アリウム属=ネギ属である。
で、これらはずっと昔、ユリ科アリウム属(ネギ属)だったのだが、新しいAPG分類になってユリ科から分離してネギ科になったと思っていたら、一番最近の分類では、ヒガンバナ科の中に組み込まれてネギ亜科になっているらしい。
驚愕である。(何を驚いているのか自分でも不明)
強いて分析するならば、ユリ科は食用、ヒガンバナ科は猛毒、という単純化しすぎなイメージを持っているからである。実際にはユリ科にも猛毒のものはある。
まあ、そんなことはどうでもいい。ユリ科だろうとヒガンバナ科だろうと、ラッキョウとアサツキとノビルに何か変わりがあるわけではない。市町村合併したって分離したって住民は前と変わらないままなのと同じだ。
さて。
以前、アサツキとラッキョウの見分けに悩んだ時期もあったが、よく見ていると、その生態はずいぶん違う。
写真は3月下旬。この時期に、他の草に先駆けるように元気よく真直ぐに伸びてくるのは、アサツキである。本当に、畑のわきや道端に、すくすく、すくすくと、気持ちよく伸びる。ラジオ体操第一で手をすっと上に上げているようである。
一方、ラッキョウは冬にも葉が枯れないでいるため、新しく伸びてきたアサツキを、見守っている、というよりは、くたびれてぼんやり眺めている感じである。
中央の少し右よりに、薄い緑色で横たわるように伸びているのがラッキョウ。
アサツキは霜が降りると枯れるのだが、その枯れた葉の色が独特で、真っ白。それも少し青みがかったような真っ白で、つい、「アサツキの死体」という言葉が頭に浮かぶ。下の写真の矢印の部分。
今は早、5月も終わりなので、ラッキョウもアサツキもまじりあって生えている。ラッキョウは新しい葉を伸ばしている。見分けられる人はかなりのオタクか農家である。新しい葉を伸ばす時期はアサツキの方が早い。そして色がラッキョウより若干黄色を帯びている。
アサツキは今、花の時期だ。ピンクのとてもきれいな花だ。先日木曽のむらの土手に咲いていた。ラッキョウの花は秋である。
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