タケ・タケ・エヴリバディ!

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先生、どうか皆の前でほめないで下さい

2023年03月09日 | 読みました!見ました!

ボクは今までの人生の中で、自分の子どもたちに対してを含め、少年少女や青年初期の年代の人たちの指導に数年間携わってきました。その経験の中でいつも心がけてきたのは、「叱る時には1対1で」「人前では決して叱らない」ということと「ほめる時にはみんなの前で」「ほめて育てる」ということでした。

ところが、そんなボクの人生観や教育観を真っ向から否定するような本の存在を、ネットで知りました。金間大介氏の著書「先生、どうか皆の前でほめないで下さい〜いい子症候群の若者たち〜」という書籍で、東洋経済新報社からの出版されている本です。さっそく図書館から借りて読了しました。

この本では、「とにかく正解を求め、答えを見つけるまで自分の意志や考えを決して表明しないような若者」を「いい子症候群」という言葉で定義しさまざまなエピソードやデータをもとに解説しています。

彼らは「ほめられたくない」「目立ちたくない」「埋もれていたい」と常に思っており、「皆の前では一切目立ちたくない」と考えています。個別にほめられるのは大歓迎だし、質問も匿名ならできます。「出る杭は打たれる」という昔からの言い回しがあるけど、彼らは出ようとすらしない。「誰かの役に立ちたい」という意識は強いものの、自ら動くことはありません(目立つから)。

彼らの特性をまとめると、次のようになります。

・素直で真面目
・受け答えがしっかりしている
・一見さわやかで若者らしさがある
・協調性がある
・人の話をよく聞く
・言われた仕事をきっちりこなす
・飲み会に参加する
・自分の意見は言わない、質問もしない
・絶対「先頭」には立たず、必ず誰かのあとに続こうとする
・学校や職場では横並びが基本
・授業や会議では後方で気配を消し、集団と化す
・場を乱さないために演技する
・悪い報告はギリギリまでしない
・目立ちたくない
・変なこと言って浮いたらどうしようといつも考える
・人前でほめられることが「圧」
・横並びでいたい、差をつけないでほしい
・自分で決めたくない(皆で決めたい)
・自分に対する人の気持ちや感情が怖い
・自分の能力に自信がない

こんな感じです。まぁどちらかというと少年世代ではなく、青年世代(高校生から大学生、さらに20代くらいまでの社会人)の人たちを対象にして論じている印象ですが、この傾向はこれから間違いなく低年齢化してくることが予想されます。

どうやらボクは、今までの人生観を変えなければならない事態に陥っているようです。皆の前でほめられることは、今の若者にとっては「歓迎されること」ではないのですよ。これからは「叱る時には1対1で」だけでなく、「ほめる時にも1対1で」なんですね。面倒くさいなぁ。ボクなんか、皆の前でほめられたら気分いいけどね。

いやぁ〜勉強になりました。っていうか、「もはや完全に引退するしかないかな?」って思ってしまいました。

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2 コメント

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Unknown (りゅーと)
2023-03-10 17:05:26
 う〜ん、私も皆の前でほめられたら気分いい派ですけどね。(そんなのは超マレでしたけど…)
 私は既に仕事引退した身ですけど、現役の皆さん大変なんですね〜。自分が現役の時は上司が怒鳴るなんてフツーだったですけど…。(今思うと「あの上司流石にないわ〜」って方いましたけど。)時代なんですかね。これからもよろしくお願いします。
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パワハラもセクハラも… (八百政)
2023-03-11 06:39:28
>りゅーとさん
まぁパワハラもセクハラも、昔は当たり前のようにありましたからね。「俺たちが若い頃はなぁ…」なんてそんなことを若者に話す昭和のオヤジたちは、それだけで「アウト!」らしいです。
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