劇団夢桟敷「週刊月曜日」
〈第14号 2022.04.13(水)発行〉
https://yumesajiki.jimdofree.com/
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二日(ふつか)遅れの配信、ご容赦ください。
誰も困っていないよう。(笑)
そんな劇団夢桟敷「週刊月曜日」。
前号に引き続き「錬夢術」。
(注)紙の「週刊月曜日」付録「遊戯療法」編集改訂版に取り掛かっています。
手から手に!対面交流に舵を切ります。
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■錬夢術の演劇(2) by山南
underground theatre.
ススメ、若気の至り。斜めでも!
無知…。未だに思い知らされる。直接言われることは少なくなったが無知に自覚有り。
無知の怖さを知らないことは未知の可能性を広げると同時に失敗してガックシすることもある。絶望というほど大袈裟なことではなくガックシは「恥」程度のこと。恥じらいはある。無恥ではないよ。
有知にも限界がある。どうやら知識欲は興味の問題か。興味がなければドンキホーテは風車に突っ込むこともできない。
どちらに転んでも「若気の至り」は失敗しても無知・無恥から学習や修正できる。姿勢が斜めになろうが、若気はカッコイイ。ツッパって絵になる姿勢だ。
世の中には学習も修正もできない人がいる。老化の石頭と呼ばれる。良いことか、悪いことか?石頭は一貫しているように見えるから可笑しい。ある見方をすれば無自覚な「お笑い」か。
或いは信念のことか。信念だったら学習も修正も繰り返してきたのだろうから老化もカッコイイネ。老化が絵になる人はいる。個人名は伏せる。ツッパっては見えない。余裕か…。
人は何をもって成功と言うのか。
地位や名誉か?収入か?生活ができるかどうか?
誰でもいつの時代でも心配事があるようだが…。
生活第一!せ・い・か・つ。
健康は?…若気は後回しでも良いけど。
生活一番か。
生活一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂♪👈削除すべし💦
生活一番。
異口同音に鳴り響く。…耳にタコができるほど聞いた覚えがある人もいるだろう。言われる内が花よ蝶よと浮かれても良い。言われなくなったら生活を放棄したのか。
演劇で飯が食っていけるのか?
飯を食わねど高楊枝!…これができる人は武士より役者に向いているように思うのだが、要領の悪い役者も飯を食う。見栄を張ることができない正直者な役者もいる。
ポジティブかネガティブか?
その疑問の前に「若気の至り」をススメる。「若気の至り」若者特権を肯定する。
全知全能、全てを知り尽くして対応できる能力が備わっている人はいるのだろうか?
知れば知るほど謎が深まることも多くあるようだ。
錬夢術。
「知らないよりは知っておいた方が良い」程度にして欲しいものだ。「知らなかった」ことも「有りだ!」ということ。
「知らなかった」…錬夢術。
錬夢術の用語は錬金術から洒落た。
洒落が通じない人も多くいると思うが、洒落は詭弁ではなくお遊びのつもり。
お遊びだが本気だ。本気で遊ぶ。
錬夢術。
日本ではアングラ演劇(underground theatre)が登場した1960年代半ばよりリアリズムを巡って意識されるようになった。これは偏りのある位置付けと呼ぶ人もいるだろう。偏向かどうか、今後の課題となる。
元は「錬金術(れんきんじゅつ)」より。
もともと錬金術は、思弁的、神秘的な色彩と、実際的、技術的な色彩とが混ざり合って、広く古代ヨーロッパに普及したと言われる。長い歴史がある。
アリストテレスが唱えた四元素(火・空気・水・土)と四性質(乾・湿・寒・温)との関連説である。
む。…ムムム。息が荒くなる。
ヘレニズム時代の一部の学者たちは、あらゆる物質は四元素からできているから、物質の四性質の割合をさまざまに変えることによって、色々な金属から金、銀が作り出せると考えた。
む。…ムムム。息が荒くなる。
錬金術から化学へ移行する過渡期を迎えることになったが、錬金術は「にせ」科学だった。
めも。…メモメモメモ。ホッと一息。
錬金術の誕生と死滅は、人間の無知と欲望、またその克服の反映であった。
ま。…マァマァマァ、穏便に〜。
錬夢術は「空想から科学へ」の裏返しだと考える。
合理性と科学が発達した今日の時代にあって「にせ」科学の誕生と死滅は演劇にとって大いに参考になる。
「科学から空想へ」と反復する演劇はSF分野から〈呪術〉への復権もあり得ると考える。
「にせ」フィクションが現実の社会で政治的道具となってフェイク合戦されている今日、情報の操作は「知」の領域に得体の知れない「にせ」に支配される恐怖がある。
あらゆるものはプロパガンダである。
暴言だが、プロパガンダに対する呪術はあるか?…錬夢術は。
思いつきは続く。傾きの姿勢は反対の傾きでバランスをとろう。
若気の至りを肯定する呪術。
言わんとする「錬夢術」を演劇ワークショップで実践してみる。
そこでの術は「錬夢」から「錬肉」に代わる。
夢から肉へ。肉から夢へ。反復するワークショップがある。
次号15号では少々、ワークショップ「錬肉術」の舌が滑るに代える。
新機軸の演劇トレーニング(序)へつづく。