劇団夢桟敷 ☆2018.6〜山南ノート5

熊本アングラ万華鏡〜演劇とプライベートの徒然

熊日連載17「わたしを語る」(26)(27)東京公演

2020-05-15 15:38:09 | 2020-2022 日記

東京公演 スペース早稲田
2014年12月「火の君 鳥の物語」
2016年10月「少女都市からの呼び声」(作 唐十郎)
2つの公演の間に2016年4月、震度7熊本地震を経験した。

「火の君〜」は9万年前の阿蘇の火山大爆発から数万年後の神話を題材に虚構(バーチャル)歴史劇として取り組む。アジア大陸(今の中国)から戦争に敗れて逃げ延びた鉄の文明が島国火の国を支配するようになった。先住原始人はひとたまりもない。アマテラス神話を大陸渡来説として物語は構築された。
「少女都市〜」では集中治療室で見た「夢のドキュメンタリー」となる。1945戦争の記憶をバケモノ怪人が支配するガラスの帝国に青年が迷い込む。それは死を迎えた者が経験する幽体離脱でもある。ガラスの姿に変わる妹との再会があり、ガラスの帝国から救い出そうとする。行け!理想郷オテナの塔へ。幽体離脱は旅である。
演劇は見る者にとって「ハテナ?」から物語が再構築されるから面白い。

面白いと言っていいのだろうか?この劇の核心は「争い」であった。国あるいは王、権力者の戦争が伸し掛かる。
地震は、自然災害は…?現実で体験したことは語っても語っても舌足らず。
物語のキーワードは「戦争」にあったが、体験者の無念も同じかも知れない。
それを表現する演劇や映画、音楽、美術などは舌足らずを埋め合わせ、次に繋ぐ自在な想像力としてバトンにもなるだろう。こころだ。

東京公演は劇団を旗揚げした原点でもあり、時代は移り変わり東京の街並みの急速な変化とスペース早稲田を所有する流山児★事務所の世界的な活躍は眩い光に見えた。
今、新コロナ緊急事態宣言から抜け出せない東京。大都市は地方にも大きな影響を受ける。
ひたすら、身の安全と「演劇を殺さない」立場と発信を続けて連帯する覚悟です。
熊日連載「わたしを語る」はラスト3となった。


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