「ムーラン・ルージュの風刺は税金とか大臣とか!」69へえ!キングアーカイブシリーズ「ムーラン・ルージュの灯は消えず」
引用はすべて、このCDの歌詞ブックレットより
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「歳末ブギ」は、こんな感じ。以下一部を引用します。
忙がし 忙がし とにかく忙し
商店売出し 会社はボーナス
役所は宴会 電車はストライキ
仕方がないから テクテク歩いて
税金納めて あゝしんど!
曲調といい歌い方といい、あきらかに笠置シヅ子様の買い物ブギを意識しているけど・・・曲をパクッてパロディにしてるわけじゃなくて、いちおー別の曲だな。作詞、作曲は山本浩久。何年の作品かは不明です。戦後編に入ってるから、戦後なのは間違いないけど。
歳末ブギの「税金納めて あゝしんど!」は、ぬるいほうで、税金とか大臣とかの風刺ネタでは、もっと一曲まるまる風刺な曲があるよー。
タイトルっから税金が出てくる。その名も《猫と税金》。税金ネタのコメディなのだ!
・猫がデモ(!)をして騒がしい。
・猫いっぴきごとに税金が課されることになりそうなのだ。
・そのデモを聞きながら、大蔵大臣夫人と病院長が会話。
・院長「大臣から依頼を受けて、猫をねずみ算式に増やすクスリを開発したのです!」
・注射一本で猫が多産になる。(そうすると猫の頭数が増えて、猫税の収入が増える、という企み)
・院長「それなのに畜生のあさましさ、すっかり誤解をしましてな、あのようにデモったりしておりますのじゃ」
・夫人「ほんとにねえ。税金を払うのは飼主の人間さまときまってますですのにねえ、おほっ」
で、締めくくりは司会者(?)が、「なるほどなるほど、猫に税金・・・・・・まったく、どこかの国の大臣に教えてやりたいようなグッド・アイディアですなあ」で終わります。
ほかにCDに収録されている中では《そうじゃない・そうじゃない・わからない》っていう小品が、「GHQ」とか「関東配電」とか「三鷹事件の真相は」とか、「(電話かけて)総理大臣を」なんてフレーズ満載で、全編これ風刺です。
伊馬春部さんは解説文で、吉行エイスケなどの文人たちが脚本を寄せたことをあげて「つまり〝初めに文芸部ありき〟である」と書いてます。
・商業主義に煩わされることなく、文学青年の同人誌のように、それぞれ自由に書きたい放題ができた。
・(自由ゆえに)テーマは「満州事変以来の非常時態勢下のもと抑圧された小市民の反撥」になった。そのための風刺であり、現実逃避のための朗笑だ。
そして観客はインテリ層で、それを理解して喝采する、すばらしい循環だったそうなんですね。
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