etceterakoの勝手にエトセトラ

「生意気娘Kの勝手にエトセトラ」は改題いたしました。カテゴリ「ブログ改題について」をご覧ください。

「松本清張は「レビューなんか見てもしょうがない」と池波正太郎の誘いを断ったらしい」70へえ!

2009年09月30日 | レヴューのトリビア


「松本清張は「レビューなんか見てもしょうがない」と池波正太郎の誘いを断ったらしい」70へえ!

 中日新聞夕刊 2009年9月25日 連載「全身怨念作家 編集者の見た松本清張」より
******************************

 中日新聞に細か~いレビューネタが出てきましたよ。
 夕刊で佐野眞一が、松本清張についての連載をやっとるのです。清張がどんな性格かなんて、まったく知らんかったですが、読んでると・・・すごい。清張、いい性格しとるなぁ・・・。恐るべきヘンクツぶりです。(だからこの連載は面白いです。変わった人の話って面白いわ。)

 たとえば清張は司馬遼太郎をライバル視してて、納税者ランキングで司馬が上にいるのをみつけたら「司馬くんの本は最近あまり売れてないはず」とかって言い出したり、連載を持っている雑誌は真っ先に目次をみて、自分が何番目に掲載されてるか確認!とか・・・「全身怨念作家」とゆー連載タイトルにふさわしいエピソードがざくざく出てきますよ。

 で、25日は、清張は小学校卒業の苦労人だけど、同じような境遇を通った池波とずいぶん違う性格だった、つう話なんです。

 池波は「大学なんか行かなくてよかった。おかげで働いた金で、好きな映画見られるし、うまいもの食べられるし」って言ってるんだけど、清張は正反対で学歴コンプレックスがすごかったらしい。

 そんな清張が「西海道談綺」とゆー本を出したとき、
「池波さんの感想が聞きたい」
 と言い出したんですね。そんで編集者があいだに入って、池波正太郎が感想を送ったそうです。

 感想を送りついでに池波は、
「一度、私の育った浅草周辺をご案内します」
 と、清張を誘ったらしい。

 それに対する清張の回答は。
「浅草でレビューなんか見てもしょうがない」

 佐野眞一は書きます。

 清張にとって浅草は、自分とは無縁の遊興の巷でしかなかったのだろう。苦学力行の典型といえば聞こえはいいが、この余裕のなさは息がつまる。

 で、ここからは「性格的欠点」がある清張だが、優秀な編集者が彼のもとに集まったのは、彼にそれだけの「磁力」があったのだ、と結ばれて明日へ続くんですが・・・。

 浅草に誘われて、「レビューなんか」ってコトバがとっさに出てくるんだから、浅草のレビューの隆盛っぷりが忍ばれますねえ。

 清張さん、かたいこと言わんと見に行くと、レビューって面白いと思うよ?(←と、新聞の前で清張に話しかけた生意気娘Kであった)

 ★へえボタン★


最新の画像もっと見る

コメントを投稿