「NDTだってミュージカル劇団を目指していた・・・らしい」75へえ!「日劇レビュー史 ―日劇ダンシングチーム栄光の50年」(三一書房/橋本与志夫)より
※この本の装丁は、日本レビュー衣装界の第一人者「真野誠二」さんによるものだそうです。
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SKDだけじゃない・・・NDTもまた、ミュージカルこそが劇団再生の道だ、と信じていたワケです。(SKDも活動休止期間を設けてまで、ミュージカル劇団への変身をはかりましたが不評で続かず、けっきょく解散へ)
安易な!・・・と2009年の世で勝手に怒るのはカンタンですが、じゃあ当時のNDTレビューがどうすればよかったのかって聞かれたら・・・わたしは回答を持ち合わせません。
昭和49年にNDTがはじめて上演したミュージカルは「足ながおじさん」だったそうな。
その後も、NDTは「最後のあがき」をしてるんですよ。
昭和51年2月、アメリカはラスベガスからダンサーを呼んで、日米合同レビュー「ビバ!アメリカ」を華々しく上演。チケット代は3000円(普段より高めに設定したらしいです)。製作費は日米ともに2億円・・・てことは、計4億円!?4億円かけたレビューで勝負に出たっ!!
※ちなみに、これには「トップレス」の場面がありました。
※そしてアメリカから呼んだダンサーは、実力が「いまいち」で不評だったっぽい。総じてNDTメンバーのほうが踊れていた、とのこと。
さらに翌年、昭和52年にはワールド・レビュー第二弾として「ボンジュール・パリ」を上演。これにはフランスのムーランルージュから踊り子を呼んでいます。もちろん呼び物はフレンチ・カンカンですね。前年のアメリカからのダンサーたちに較べると評判はまあまあだったようですが、けっきょくコレが大赤字のもと!
もうダメだ!・・・という悲鳴が聞こえてくるようじゃありませんか。ああその先に待っているのは・・・待っているのは・・・。
ボンジュール・パリの公演中に、「レビュー公演打ち切り」発表が出ました。
日劇レビューの終焉ということで、スポーツ新聞などで大騒ぎだったそうです。
しかし劇団首脳部は「いやいやいや。NDTがなくなるワケじゃないし。ミュージカル劇団になりますから。」という見解。芝居はイヤだといって、やめたダンサーもいたそうです。
それでも残った劇団員たちは、東宝系の舞台に「脇役」として貸し出し(?)されたり、熱海のクラブに長期出張したり、あとは日劇の歌手芝居や歌手ショーの脇役ですね。ばら売りされて命脈をつないでいたそうな。劇団首脳も必死で仕事を探してきては、劇団員に仕事を作っていたらしい。ミュージカル路線っていっても・・・これでは単なるタレント事務所じゃんねえ。
(ブロードウェイミュージカルとか「NDTミュージカル公演」もちゃんとやってみたけど、赤字でダメだったっぽい。で、公演が打たれなくなって「個別売り」が多くなっていったと)
それでも西川純代や真島茂樹たちは、
「私たち、明日からやれといわれても、いつでも踊れるようにしています」
と、自分たちでレッスン代を払って、訓練を決してやめなかったそうです。泣ける話だーっ。
そして3年あまりが過ぎ・・・。
昭和56年、日劇ビル自体の取り壊しが決まって「サヨナラ日劇フェスティバル あ々栄光の半世紀」で、個別売りされてた劇団員さんは久々に一同に会して華々しくレビュー上演。客入りは上々、ニュースにもなりました。しかしその時にはすでに相当劇団員が減ってて、人数が足らんかったらしい。OGまで出演してレビューが上演されたとのこと。
どうやら、NDTに関しては、具体的な「劇団解散号令」はなかったようですね。レビューが終わり、団員さんは個別売りされていろんな仕事をするようになって、そのまま劇団としては「なしくずし的フェイドアウト」・・・なのかな。
日劇の建物が消え、レビューが一瞬復活した「サヨナラ日劇フェスティバル」は、最後の花火ということで、あそこが一応の「終わり」の地点のような印象ですが。
ただこれ、NDTのサヨナラ公演じゃなくて、「日劇」のサヨナラ公演ですからね。ここでレビューのサヨナラ公演を持てたのは、日劇が取り壊しになる瞬間に、まだ「ダンサー」が(OGの助っ人は要るけど)レビューできるぐらい現役で最低限の人数が残ってたという「幸運」ですよね・・・。運でしかない、ということです。(運やタイミングによっては、二度と日劇レビューは復活しないままフェイドアウトだったかも・・・)
ミュージカル路線って何なんだろうねモヤモヤ・・・という気持ちを抱えたまま、この記事は明日、補足があります。
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前売り初日には日劇を一周半する程の人が詰め掛けました
作品的にも良い出来で直ぐに来年の作品「君を知るや南の国」も岡崎友紀さん主演でと決定した程です
でもスケジュールの折り合いが付かず主役が天地真理さんに交代し、内容もかなり書き換えられてしました
そこからナベプロが絡むようになり、次年の小柳ルミ子さん主演の「私はオンディーヌ」が制作されましたが、世界名作シリーズはそこでピリオドを打ち、木の実ナナさん主演の「踊る幽霊船」が上演されました
その後8月公演になり岡崎友紀さん主演の「魔女はロックがお好き」が上演されたり、あおい輝彦さん、由美かおるさんでブロードウェイミュージカル「グリース」も上演されました
どの作品にもNDTのメンバーが出演されていました
次に始めたのが朝ドラの舞台化
あべ静江さんで「いちばん星」、岡崎友紀さんで「風見鶏」の二作品が上演されました
どちらも一ヶ月公演でした
その間に西川純代さん、真島茂樹さんは日生劇場の「ザ・ウィズ」に出演されていました
真島さんのフライングモンキーはかなりすてきでした
なんかとりとめのない話しを失礼しました
日劇と聞いて懐かしくなりついついコメントさせて頂いたしだいです