ほんと・・何年振りになるのか?
色々と整理していたら出て来たジグの耐熱シリコン型
見た目は壊れてなさそう見えるけど使えるのかな?
ワイヤー曲げの冶具も段ボール箱から出て来たのでシリコン型がまだ使えるか検証。
何度もこのブログでも鋳造の事を書いてることなので今更ですが・・
結果は鋳造できました。
以下は暇な人は見てください。
あと真似する方は自己責任です。
鋳造するのはこの23R(上)、2007年頃のブログには出てきているから
その当時にマスター型(原型)を作ったんだと思う。
シリコン型は違うメーカーの耐熱シリコンの時に焼けで壊れて作り変えているけど
(粘土シリコンの時に23Rか32Rかどちらかが壊れたとおもう)
この耐熱シリコン=ワッカ―シリコンM4470にしてからは1度も作り変えてないはず。
マスター型(原型)は同じ物で作り変えなし。
段ボールに入っていた耐熱シリコンの型、まだ使えそう。
この型を作ったの8年前ぐらいだった気がします?
ワイヤー曲げからスタート、とりあえず10本分だけ曲げる。
ワイヤー冶具(ジグのワイヤーの長さに開けた穴の空いた板と、頭を平らに飛ばした釘)
折り返しの長さを考えて切ったワイヤーの片方を先丸ペンチで丸く曲げておく
曲げたワイヤーを冶具の板からでた釘(突き出した頭は平)に引掛けます。
画像の曲げ専用の物で引掛けた反対側のワイヤーを曲げます。
このようにセット(板から突き出した釘にジグから突き出たピンが下になるように)
時計回りに回します
ワイヤーが曲がりました・・要は手曲げのベンダーですね。
同じ長さのワイヤーを作るのには必要な冶具になります。
ココからワイヤーを絞ります。
こんな感じの物なら何でもいいです、しなるのでJはコレ(バイスバサミ)使ってます
ステンレス鋼線に工具が負けないように、いつもTOPのステンレス製プライヤ-使用
こんな感じに絞れます。
反対側も同じように絞ります。
工具の先端が平たいタイプが絞りやすいです。
釘が動くぐらいの穴を開けてあるので冶具の板をひっくり返せば・・
絞り終わったワイヤーが外せます。
※ジグの形状で絞っています、ワイヤーが収まるならこの絞りの工程はいりません。
折り返したワイヤーの開き具合は、曲げた頭の部分を少し絞ると調整ができます。
シリコン型の熱膨張で常温時の型の長さに合わせてワイヤーを曲げると
鋳造中にワイヤーの長さが合わなくなります。
Jはワイヤー1本分(1mmぐらい)だけ型より長くして曲げるようにします。
10本分のワイヤーが出来ました。
冶具を使うと均等に同じ物が出来るので後々楽になります。
溶けるまで少し時間がかかるので鉛を溶かしておきます。
マテリアルは印字合金に鉛を足してます。
溶けたら良く撹拌して比重の違う金属が混ざるようにします。
今回は一度鋳造した物を鋳つぶしているのであまり不純物は出ませんが
売られている鉛などでは混ぜ物が上澄みとして出てくるので取り除きます。
耐熱シリコン型にベビーパウダーをつけておきます。
初めの数回はワイヤーを入れずに型を温めてシリコン型を膨張させるために鉛を流し込みます。
耐熱グローブ、ロングプライヤー、バイスグリップ、型と同じぐらいのアルミの板
携帯コンロとボンベ
ステンレスの鍋(ボール?)、オタマ、ベビーパウダー
上記の物をJは使っています。
最初の流し込みで冷える時の鉛のひけ(凹み)をみます。
画像のようにゲート口から出た鉛が凹んだりしない状態がベスト!
固まっていくときに凹んでしまうなら鉛と印字合金の調整をします。
(印字合金のみで鋳造して凹むときは鉛を少し足して調整)
型を温めるための流し込みでは特にシリコン型にも問題ないみたいです。
あと数回ほどワイヤー無しで鋳造して型を温めてます。
ワイヤーを型に入れての鋳造も問題ないので、後は繰り返しの鋳造。
耐熱シリコンが膨張して長めに作ったワイヤーがハマるようになっています。
※この時シリコン型も熱くなっているので耐熱グローブなどで手を保護します。
ワイヤーを型にハメる作業はしにくいですが出来れば厚手の皮手などで作業します
型が熱く繰り返しの作業ですから火傷しないように注意が必要。
ジグの顎から出ている鉛は膨張した空気を逃がす通路に鉛が流れて出来きたもの
シリコンで型取りの際に、マスター型にワイヤーを1本挿し込んだだけですが
この空気の逃げ道が有る無しでかなり鋳造に違いが出ます。
鉛を垂直に流し込む型で上手く流れない時は1本細い空気抜きを後から作ってあげる
(彫刻刀で耐熱シリコン型に空気抜きを掘るだけでもOK)
ジグ10本のブランクが完成。
今回はここまでです。
シリコン型は、まだ十分使えました。
何ショット作れるのかは未だに分からないけど
ベビーパウダー1個で長もちしているのかもね。
※屋外の作業でしたがいつ雨が降ってもおかしくない天候でした!
鋳造の溶けた鉛に水分は危険ですから、屋根のない場所での鋳造は気を付けましょう。
換気とか火の取り扱いもちろん注意が必要です。
高温になる溶けた鉛での火傷などにも十分気を付けなければなりません。
※追記・・前に鋳造した時のブログが2014年でしたから7年ぶりの鋳造でした。
型を作ったのが8年前、耐熱のワッカ―シリコンも特に変化なく、さすが信越のシリコン。
初期に使用していたA・B材を混ぜる粘土シリコンは硬化は早いけど
綺麗な型取りが出来ないのと、コスパ的にガンガン使えなかった。