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「Yakkoだより」

お菓子のこと、わんこのこと、おいしいもの、そして今日のハッピーを書き綴ります。

すごく嬉しかったこと!

2009-12-11 16:20:16 | 今日のできごと
おかげさまで、今日も、忙しい一日でした。

朝から、作りっぱなしで、気付けば、夕方!

ありがたいことです。


それに加えて、今日は、とても嬉しいことがありました。

午後3時頃のこと。

店の前に1台の車が停まり、助手席から、おばあさんが降りてきました。

店のドアを開けながら、

「ふわふわのパンを買いに来ました」と、言いました。

お年寄りが、『ふわふわのパン』と言えば、シフォンケーキのことです。

今日最後のシフォンが、1台だけ残っていました。

「はい、ありますよ」と、お声をお掛けすると、

「ああ、良かった!ああ、良かった!!」と、とても喜んでくれました。

「なんぼ?」と、聞かれたので、

「丸ごとで、1575円です」と言うと、

「えっ?2千?」

「いえ、千です」

「えっ?2千?」

紙に書きました。

シフォンケーキの絵を書き、1575円と。

そして、半分に切った絵を書き、787円。

1/4に切った絵を書き、399円と書きました。

「すまんねえ、私しゃ、耳が遠いき」と、恐縮した様子。

私の母も耳が遠いので、耳の遠い人には慣れています。

すると、「じゃあ、半分を1個、1/4を2個」と、おっしゃったので、

「わかりました、今から切りますので、少しお待ちください」と言い、シフォンの型をはずし、カットし始めました。



それを待つ間、おばあさんが、私に話しかけてきました。

「うちにおる年寄りがねえ、なんにも食べんがよ。もう、末期やき。・・・・けんどねえ、このパン(シフォンのこと)を、ひとからもろうて食べさせたら・・・まぁ~、ペロッと食べてねえ~・・・それで、びっくりして、『はよう、買いに行かないかん!!』って、急いで買いに来たがよ。」

そう、おっしゃいました。

作業の手を休めず、聞いていた私でしたが、思わず、「ありがとうございます!!」と、頭を下げました。

胸に熱いものが込み上げて来て、今にも、泣きそうな気持になりました。

ああ、お菓子を作ってきて良かった!!・・・心からそう思いました。

18年間のどんな苦労も、すべて報われた瞬間でした。



過去にも、そんなことは何度かありました。

それこそ、何も食べられなくなった病人の方が、うちのかぼちゃのプリンだけは、「美味しい、美味しい」って食べてくれる・・・という話。

幼くして亡くされた息子さんの仏壇に供えると言って、お菓子を買いに来てくれるお母さん。

「息子が、ここのお菓子が大好きだったから」と。

また、こんな話もありました。

若い娘さんが、店にお菓子を買いに来てくれました。

その時の話。

「うちのおじいさんが亡くなる前、『ヤッコさんのシフォンケーキが食べたい』と言って亡くなったんですよ」と。

そして、言われました。

「ひとが亡くなる前に食べたいお菓子って、どんなものだろう?と思って、買いに来ました」と。


などなど、そんな出来事を、今日は、再び、思い出しました。


今も、胸がいっぱいになっています。