温家宝首相、国会演説 4月12日（木）

　　来日中の中国・温家宝首相が国会を訪れました。まず衆議院議長との会談に私は議運理事として同席しました。国会演説においては衆議院本会議場、演説台のまん前が安倍首相、その真後ろが私の席で、当然温首相の一挙手一投足がよく見えます。温首相はすでにテレビ、新聞等でよく顔は見ておりむしろ旧知にあったような気もします。柔和で卒が無く、（その気で見るので）中々の政治家と見受けます。演説は十分長く、ことばは柔らか風ではあっても言うべきことははっきり言っていたという印象です。「歴史認識」などは決して忘れず、しかし日中互恵、協力など未来志向を強調し、儀礼演説といえばそれまでですが、洗練されたものでした。ただ『氷を解かす旅』と意識的に表現していますが、いかにも『氷』の原因が日本側にあるかの印象があるのは、私の僻みでしょうか。東シナ海のガス田開発にして将来共同開発などと言いながら着々と採掘工事を進めていることなど中国の強かさを一時も見逃してはいけません。
　　それでもなお、日中が新しい時代に入ってきたことを感じます。昨年合いまみえた武大偉外務次官、王毅大使らと久しぶりに挨拶しました。