衆議院議員 原田義昭Blog

自由民主党衆議院議員原田義昭(福岡5区)が国会での論点、世間で話題になっている事や身近な話題まで率直に論じます。

死刑制度に思う          1月29日(木)

2009-02-02 13:57:34 | Weblog
  今日の夕刊は4人の死刑囚に刑が執行されたと大きく報じています。鳩山法務大臣のとき普段より多くの刑執行をされたことが話題となり、死刑制度の是非、賛否が一層議論されるようになりました。鳩山氏からその苦しい決断の胸内を直接に聞いたこともあります。今回の森法相も同じであったでしょう。死刑廃止論を唱えることは容易いことで、今や国際的にもそちらの方が優勢になったといわれます。国会にもその議員連盟ができています。
  私はしかしそれには与しない。廃止論の人々は今の死刑囚に思いを致し、すでに改悛している、も一度立ち直させるべきだ、から出発しています。しかし死刑の判決をもらうまでには余程の犯罪行為が立証されている。極悪殺人など間違いなく極度に許し難い犯罪を実行し、被害者その人、さらに残された家族知友に終生救い難い傷跡を残しているのであって、これら被害者側の心情を無視して安易に囚人のことだけをいうべきでない。近代刑事法の中に罪刑均衡の考えがあり起こしたことは自分で責任を取ることを諭しており、現在は得てして加害者側の人権を安易に守ろうという風潮に私は敢えて異を唱えています。殺された側の苦しみと絶望をもっと社会が温かく支えてやることがはるかに大事なことと考えています。いわゆる冤罪で無実なのに死刑が執行されては遅すぎると理屈をかざす論者もいますが、戦前戦後の暗黒裁判や冤罪が今時横行しているなど信ずる人も少ないでしょう。私は死刑制度の持つ犯罪抑制効果も依然非常に大きいものと思っています。
  (法律とはいえ)人が人を殺していいのか、これは死刑制度の持つ根源的な命題で、結局誰も答えられない、多分「神」でも答えられない、しかしこの人間社会を救うためにはぎりぎり許される「原罪」とでもいうもの、伏してでも許しを請わなければならないものだと考えます。決断する人には深い深い苦悩と最後の一線を飛び越える勇気が必要だったのです。鳩山氏も森氏も極く近い友人なだけに身の切るようなその瞬間を思わざるを得ないのです。(日記 平成19年12月9日参照)

最新の画像もっと見る