権力は腐敗する １０月２４日（火）

　　前福島県知事佐藤栄佐久某が逮捕された。県政に君臨すること５期１８年、ファミリー企業のやりすぎを検察は見逃さなかった。権力は腐敗する、絶対的に腐敗する、と言ったのはマックス・ウェーバーだったか、地方分権の雄として巨大な存在感を示してきた佐藤某も遂にその原理から逃れられなかった。ずっと昔、知事になる前、私はまだ３０代の前半で役所に勤めていた頃、浪人中の彼と一晩語り合ったことがある。希望に燃え地方の明日を熱く語っていた。ほどなくして参議院議員になった。・・・・それから大分経った、ほんの２、３年前、自民党本部で電力エネルギー問題に関する委員会があった。地方の代表が佐藤知事、知事は地方の（いや福島県の）利益の為ならいかに電力会社を苛めてもよしとする立場で国のエネルギー政策からしても困り果てていた、そこで私が発言した、でかい声で演説をした、あなたも政治家だろう、福島も大事かも知れんが今や国全体で考えるべき時だ、なんであなたはいつも無茶な事ばかりいうのだ、と。満座が一瞬凍ったようだ、あとで誰だかがそっと寄って来て、先生よく言って下さいましたと言い置いて逃げて行った。
　　権力は腐敗する、これは皆がいやというほど見てきた天の摂理です。そしてこれは決して他人事ではない、まさにこの私も「権力者」の側に立っているのです。知事や市長や大臣ほど明らかな権限や権力は無いけれど、私たち議員も紛れもなく権力者の側に立っています。常に謙虚に自らの言動を律しなければならない、それが佐藤某の悲しいニュースの教えるところです。