衆議院議員 原田義昭Blog

自由民主党衆議院議員原田義昭(福岡5区)が国会での論点、世間で話題になっている事や身近な話題まで率直に論じます。

私が今,最も悩んでいること、『柏崎原発問題』     7月23日(月)

2007-07-24 09:45:39 | Weblog
  新潟中越沖地震は甚大な被害を齎(もたら)しましたが、原子力発電所の「安全神話」に大きな傷が付いたこともその一つです。柏崎市に地震、と聞いて私は瞬間これを思い、しばらくは「管理は万全」と聞いて胸をなでおろし、その後の報道で次第に状況が深刻ということがわかってきました。周辺建屋の火事さえ処理できなかったことはまだ謝れば済むことです。空気漏れや水漏れの中に微量ながら放射能物物質が含まれていたこと、しかしこれは実はいかなる大地震(今回のような)が来ようとも安全管理機能が一応正常に作動したということの証左であるとも弁護できます。
  しかしそもそもこの原子力発電群が乗っかっている地盤、地殻の構造の読みが間違っていたとすれば、これは半端な深刻さではありません。地殻の構造把握、地震の予知は極めて難しく(殆ど不可能という学者もいます)、原発の建設時点では最高の知見で地殻の構造を見極め今日に至っているとしても、今その大前提に決定的な挑戦を受けているのです。もし地殻構造の読み(地震の予知)が基本的に間違っていたら、それは追加的な工事、手当てで安全性は維持できるのか、もしそれが出来なければ、簡単な話し、あの原発群はもはや廃棄するしかない。そしてその結論を得るまでにはあるいは膨大な時間がかかることを覚悟しなければならない。
  今回国際原子力機関(IAEA)の調査団が来ることになった。政府(経済産業省)は当初その受け入れを渋ったというがとんでもないことで、私はそれを直ちに電話で注意した。この仕事こそ権威ある第三者機関の仕事、いや第三者機関しか出来ない仕事で、IAEAという世界最高の権威者が乗り出してくれたことはむしろ日本にとってこれ以上の僥倖、救世主はないと考えなければなりません。
  きちっとした調査をしてもらおう。徹底的に調べてもらおう。原子力は日本のエネルギー源の40%を支えています。これなくして今や日本の存立はあり得ないのです。地球環境対策にも原子力が唯一の切り札です。しかし国民は(新潟県民ばかりでなく全ての国民は)原子力に更に強い不安を抱き始めました。原子力エネルギーは絶対に必要ですが、国民の原子力に対する信頼も絶対的に必要なのです。
  この地震で図らずも日本の原子力政策の根本が問われることになりました。辛いことですが、しかし、私はこれこそ天佑、この際しっかりと結論が出ることで、今までの安全論争に終止符が打てるかもしれない、危なければやめればいい、大丈夫なら自信も持ってそれを国民も支持してくれるはずだ。
  私の悩みは続きます。


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