WONDER CAFE

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不思議な短編集

2015年10月01日 | 


   2009年9月に初版が発行された「夢うつつ」(あさのあつこ・著)は、
   6つの物語からなる短編集だが、物語の前にそれに関連した著者自身のエッセイで
   始まるところが新しい(^_^;;
   この本は装丁の帯にもあるように、著者が初めて試みたというエッセイと小説によ
   る不思議な短編集となっている。

   著者が犬を連れての散歩でのこと。
   いつもの散歩コースなのに今まで気づかなかった狭い坂道を発見。犬に引きずられ
   ていくように坂道を登っていくと新しい景色に出会う。
   これだから道は面白い。
   ・・・この日常を元に作られたのが第一話の「くじら坂にて」。
   
   くじら坂で自動車事故を起こし、死なせてしまった恋人を想う主人公。
   彼は毎年、命日には必ずここを訪れる。
   そこに花束を持った女性が・・・・。
   彼の身体を通り抜けるように過ぎると、事故現場に花束を置いていく。
   実は死んだのは彼女ではなく、運転していた彼の方で、
   幽霊となって毎年、くじら坂に彼女の様子を見にきていたというファンタジー。

   エッセイと不思議な小説。読書の秋にいかがですか・・・・(^_^;;
   
コメント
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