よさこいの季節

提灯や国旗飾りがにぎやかに、街がよさこいモードになってきた。
今から５年前、障害のある人もよさこい祭りの主役になろうと「てんてこ舞」が結成され私も立ち上げに関わらせていただいた。構想段階からマスコミがこぞって取材し、あげく龍馬賞を受賞するなど大きな話題をさらった。
今年、その「てんてこ舞い」以外に障害者参加を謳うグループがいくつか登場する。中でもチーム名variableという企業グループでは、特に障害者参加を売りにせず、そこにあたりまえに存在するというユニバーサルチームを編成している。
「障害のある人がよさこいを舞う」今ではそんなあたりまえのことが、当時は大事件として扱われた。実は、てんてこ舞い立ち上げの当時から過熱する取材の渦中において「こんなことがいつまでも話題であってはいけない」と思っていた。「それがどうした」とマスコミに見向きもされない日常の風景にならなければと。
かつて、「障害のある人がキャンプに行った」ということが、「列車に乗って遠足に出かけた」ということが、取材対象になった時代もあった。
一年中で一番高知が活気付くこの季節の中思った。私は残された時間の中で、まだまだたくさんの「それがどうした」を創り出さなければならないと。