打ち合わせのため入ったレストラン。隣席では、知的障害を感じさせる20歳代の男性。しばらくしてその彼との待ち合わせには不似合いな若い派手目の女性が席に着く。デート商法?と気になって、打ち合わせの中身もそこそこに聞き耳を立てていると、なにやら怪しげなビジネストーク。あれやこれやと質問を繰り返す女性にボソボソと返答をする彼。「もし試してみて嫌だったらやめればいいんだから・・・」「お兄さんとかにも紹介して・・・・・」ネットワークビジネスなのか何なのかわからないが、騙しの匂いが充満している。普通なら冷静に怪しいと認知できるところだろうが、彼の場合そうした判断ができるとは考えづらい。とはいえ「その話は気をつけたほうがいいよ」と口を挟むこともできず店を後にしたものの、不景気な世の中、判断能力の乏しい障害者や高齢者に付け入る輩が増えているのかもしれないと「成年後見」や「権利擁護」の必要性を改めて実感した。