NPOワークスみらい高知PRESS

「NPOワークスみらい高知」の日々の活動のほか独自の視点で障害のある人を取り巻くことについて伝えていきます。

「社会人」の来客

2014-07-28 00:53:47 | Weblog
元気な女性4名が東京から高知を訪ねてくださいました。なかでもピースボートの運営に関わる20歳代半ばの女性2名との出会いは大変刺激的でした。社会のありかたに傍観者にとどまらず変革に挑む、主義主張の違いで軋轢が生じることは仕方のないことですが、こうした人たちを「社会人」と言うのだと心から感心しました。海を見に行こうと訪れた室戸。無邪気に戯れるどこにでもいる若い女性の姿からは、心の奥底にそんな熱い魂が宿っていることに誰も気が付かないでしょう。
若者、捨てたものではないな、この国まだまだ希望に溢れているなとうれしく思いました。洋上講師のお誘いお待ちしています。できれば出来上がっていない、まだまだ発展途上の地に向かう船上であればありがたく思います。テーマにされていた引きこもり、発達障害の新しい支援、全国に波及できるモデルを共に考え形にしていきましょう。有意義な刺激をありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。




さくらさく。蕨もち

2014-07-23 21:27:06 | Weblog
夜いったん高知に帰ってきました。明日から大阪です。合間にさくらさく。のリニューアルをスタッフとやり取りしながら進めています。
高知移住のプロブロガー、イケダハヤトさんに褒めていただきました。http://www.ikedahayato.com/20140721/10080883.htmlありがとうございます。

せっかくご来店いただいたのに休店中で申し訳ないことをした実店舗さくらさく。はメニューが固まりいよいよ来月リニューアルオープン!メニューも器も制服も店以外はすべて一新。変わらないのは、お客様のために店があるという姿勢と障害のある人が背中を丸めず胸を張って働くという信念です。

イケダハヤト様
11月のイベントにゲストで登壇いただきたいと思っています。近々ご連絡させてください。よろしくお願いします。

就労支援フォーラムは12月6日~7日

2014-07-22 23:48:23 | Weblog
就労支援フォーラムの打ち合わせで週末からずっと東京です。会場が絞り切れていませんが、12月6日(土)~7日(日)の開催を内定しました。汐留か広尾か日本橋か、いずれにしても都内の便利な会場で開催します。

「改革のグランドデザイン」が描いた景色は今 ~成果と課題を検証し、いま未来に向かう~

と題し、多彩な講師による時宜にかなったプログラムを通しあるべき姿を全国各地の事業者とともに考え、さらにさらに前進します。フォーラム以降は、各地でよりよい事業が生まれるよう具体的な支援活動を展開します。いっしょに未来へ向かいましょう。

9月にはまず第一報の案内チラシを全国各地の就労支援系事業者を中心に送付します。その後10月には第二報の案内をさらに詳しくミニパンフにまとめ発送します。どうかスケジュールを空けてお待ちください。

大阪の❝福祉就職フェア❞

2014-07-21 10:36:05 | Weblog
先日高知新聞にも共同通信配信されていましたが、大阪の福祉人材募集イベント。大阪の超ローカル紙に掲載されています。http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/140720/20140720034.html
いわゆる3Kな福祉臭さはみじんもない楽しい会場は若者であふれ、熱心に仕事について質問してきました。実際に就職希望も全国各地から8名ほどあり、この場では福祉現場に人材難というのは別世界の話に思えました。一昨日NHKで「人材難」をテーマにかなりネガティブな討論が繰り広げられていましたが、いないと思い込んでいるだけで実際は「呼びかけ方」「やり方」なんじゃないかとこの若手事業者たちの企画を見て実感します。高知でも福祉人材センターといったものがありますが、ここからの人材確保は10年間皆無です。たった二日間のイベントで8名のエントリーというのは決してたまたまではないと思います。
この日同行いただいた高知市議さんにもこの感覚が必要と伝えました。福祉のみならず高知に人材を呼び込むためにこの感覚を取り入れてもらいたいものだと思います。

23日には大阪で再びイベント。彼らとの会話はとても楽しく「おもろい」人材に出会うことに期待感が高まっています。

東大にて

2014-07-18 10:04:34 | Weblog
講師を務めさせていただきました。「五体不満足」乙武さんや「セックスボランティア」河合さんらの後を受けての最終回ということで緊張気味に臨みました。新調のPCの設定トラブルもあり、久々にグダグダなプレゼンとなったにもかかわらず、唸らせる質問の数々、さらには夜遅く終電間際までの熱心な歓談、行った甲斐がありました。聡明な方々との会話は程よい緊張感と時間を無駄にはしていないと思える充実感が相まってなんと心地の良いことだと思いました。お声がけ下さった毎日新聞論説員の野澤さん、ありがとうございます。心より感謝いたします。学生と別れ、そのあと終電を無くしてお伝えしたNIPPONプロジェクト、どうかともに目指してください。よろしくお願い申し上げます。

ライブラリに追加

2014-07-17 14:55:39 | Weblog
日本地域福祉研究所より依頼され、機関紙「コミュニティソーシャルワーク」に寄稿しました。正直時間がなく以前自身で書いた原稿のコピペですが、巻末の早稲田大学田中教授のコメントがいい勉強になります。ホームページライブラリ(http://worksmirai.com/)に掲載していますので、よろしければご覧くださいませ。

「TURN‐陸から海へ」展

2014-07-17 01:41:07 | Weblog
日比野克彦氏監修の美術展「TURN‐陸から海へ」の最終確認で東京に来ています。亀岡「みずのき美術館」を皮切りに福山「鞆津ミュージアム」猪苗代「はじまりの美術館」を経て、高知「藁工ミュージアム」にやってきます。関連で様々なプログラムも用意されています。ある日土佐茶カフェで日比野さんが障害のある人と一緒に働いていたり、土佐酒バルでお酒をグラスに注いでいたり???
彼らの感性に触れ創作に挑む貴重な時間となりそうです。東京での記者発表の日にはアールブリュットにも関心を寄せる安藤桃子監督と日比野さんのトークセッションがキックオフイベントとして開催されます。以降様々な展開に目が離せません。ご期待下さい。

一生懸命がんばっている

2014-07-14 00:19:35 | Weblog
就労支援をしなければという決意を与えたもの。書籍「小倉昌男の福祉革命~工賃一万円からの脱却~」とNHKのK解説員のニュース解説だった。表面的かつ決して批判のない福祉系報道の中で、福祉を無条件に佳きものとせず「変わる必要がある。そのための自立支援法」と解説していたKさんのインパクトは絶大だった。
数年前に、シンポジウムで同席させていただいて以降、活動を喜んで下さり、ことあるごとにお世話になっている。今回、嫌みなく贅を尽くした料理の数々を楽しませてくれる広尾の日本料理屋で同じ時間を過ごさせていただいた。詫び寂を感じずにはいられない茶室での歓談はこれまで語られることのなかった深層のやりとりとなった。
東京大学で教授を務められたお父上のもと「恵まれて」生活していたKさんは「陽の当たらない方々のことを考えたい」と東大卒後NHKに入局。以来、認知症や障害のある方のことを独自の目線で取材されてきた。自立支援法下ではほぼ唯一と言っていい肯定派で福祉の自立を唱えてきたことは既得権益の各種団体の反発を招き、その立場を追われることになってしまった。当時を振り返り「もう絶望してしまって」しばらく何もする気がせず「こんな仕事、何も役に立ってない」と自暴自棄にもなったと言う。エリートにしか見えないKさんがこれほどの挫折と失望を感じながらの日々だったことを知り、伝えずにはいられなかった。「書籍とニュース解説がなければ私は行動に移すことはなかった。これはKさんが与えてくれたきっかけなのだ」と。「何も届いていないと絶望していたのに、、、泣かせないで」と涙ぐまれた。
あるがままに折り合いをつけず、あるべき姿のために戦っている人たちはみな傷つき、挫折や絶望に駆られながら、それでもがんばっているんだと、切なく嬉しく勇気づけられた。
店の主が「高知の方にはどうでしょうか」と料理の最後に小夏のデザートを運んで下さった。「小夏はこうして食べるべき」と言われるかもしれませんがと控えめな台詞。蔕を取って中身を見て驚き、味わう。小夏の影も形もなくなったと言うのに、もはや小夏以上としか言いようがない。高知産の小夏が見事に昇華した仕事を見て批判覚悟のその料理人の挑戦にあらゆることの無限大の可能性を感じその夜が静かに激しく更けていった。



皇居近くの昨日とは打って変わった豪奢なホテルラウンジの昼食でやはり打って変わり晴れ晴れとした表情のKさんは「自立支援法以降の障害者就労について執筆を始める」と教えて下さった。「このやる気を失わせないように折に触れ励まして」と依頼された。認知症についての取材を通じたKさんの書籍は増刷を重ね、認知症支援のバイブルともなっている。優秀なKさんがどうまとめるのか今から大いに楽しみだ。

がんばろう。絶望したり挫折するのは夢があるからだ。批判されるのは何かに影響を与えているからこそ。選ばれし者の恍惚と不安を携えながらどこまでもたどり着けない真実に挑み続けよう。

京都より

2014-07-11 23:44:14 | Weblog
見学で6名の方がご来高。やりたいで終わるか、やってみるか。あれこれ考えているうちに死んでしまいますよ(笑)
考えながら動くこと、動きながら考えること、ワクワクドキドキがんばりましょう。いきなり提案させていただいた就労支援の○○事業、いつでも具体化のために乗り込みます。

raison d'etre

2014-07-08 14:21:20 | Weblog
特別支援学校教諭を退職後、まちなかに障害者の居場所を創ろうとしている64歳の女性がいらっしゃる。カフェの手法で昼に夜に障害者をサードプレイス(第三の居場所)として受け入れると言う。事業経験のない彼女をできるだけ応援したいとこれまでも細かくアドバイスを送ってきたが、いよいよ改修工事に入るということで最終の相談にやって来られた。

そして、最後に訊かれた。
「私にとって障害者は家族にあるわけでもない、ふとした時になんでこんなに一生懸命なのだろうと思うことがある。それは竹村さんも同じだと思うのですが、理由は把握しているのですか?」

すぐさま答えた。
「それはレゾンデートル以外の何物でもありません」と。
障害のある人のステージを向上させたいという思いに嘘はない。福祉の有り様への怒りがモチベーションとなっていることも間違いのないことだ。しかし何より突き動かしているものは、レゾンデートルだ。この世に生まれ、この世で社会に「仕える事」。それが仕事として自身の存在を認められることに生きる意味を見出していることはこの8年ずっと意識している。そしてその存在意義はこの間ずっと支えてくれた人に認めてもらえるものであることを常に意識している。その意識が遠のいた時、老いるのだと思う。

レゾンデートル
哲学用語
「存在理由」「存在意義」「生き甲斐」


先生は頷かれて「私もきっとそうです」と晴れ晴れとした笑顔で歩みを止めないことを約束して下さった。
最後に、先日思い出させてもらったサミエル・ウルマンの詩「青春」を引用してエールを送らせていただいた。

「青春」
サミエル・ウルマン

青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心,こう言う様相を青春と言うのだ。・・・・

64歳まさしく青春真っ盛りである。

私もどこまでも青春を謳歌し、来る日に相応しい生き方をしたいと思った。