2012年9月6日(木)
夏前くらいからか、PCの動作がすご~く遅くなった。お盆にジナンに見て
もらったけれど、相変わらずで、今朝もメールを開くのに、なんて時間が
かかるの・・。で、開いたら、迷惑メール・・。(>_<)
そんなPCと格闘した一日・・。
先日、夏休みの宿題を終えたのに、書きたいことが出来て、新たに宿題の
し直しと、エッセイに取り組んだんだ。でも、ワードもポインターが
ぴょんぴょん跳ぶし、ひえ~・・。
こっちは、まだ未完成だから、先日書いたエッセイを・・。(文中、仮名です)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「芥子の花」
エアコンの効いたホールを出ると、公民館の玄関先の蒸し暑い空気が身の周りに押し寄せる。
額の汗を拭おうとハンカチを探していると、ダンスサークルの仲間の上野さんが、
「お疲れ様~。これから、警察に行って来なくちゃならないんだよね~」
と、話かけてきた。
「え~、駐車違反でもしたんですか?」
いや、駐車場に止めてあるあの赤いスポーツカーでスピード違反でもしたのかもしれない
とも思ったが、とんでもない、彼は、
「来る途中でね、道路脇に芥子が咲いていたんだ。あれはやっぱり、警察に連絡しなくちゃなあ」
と、答えたのだった。
まさか、芥子って、あの、麻薬の芥子?
同じ道を来たけれど、何も気づかなかった……。
そんな危ないものが、私の日常生活の近くにあるのが信じられず、
「花って、ポピーと似ているそうよね?」
と、念のために聞いたが、彼は、
「ポピーじゃないよ。芥子の花って知っているから」
と、断言した。
普段は同じサークル員としておしゃべりをしたり、ダンスの練習をしたりしているが、
「芥子の花を見知っている」上野さんって、実はどんな暮らしをしてきた人なんだろう。
沖縄の方だそうだから、あちらでは、結構目にするものなのかもしれない。
「誰か、栽培でもしているのかしら?」
犯罪者がうろついているかもしれないから用心してと心配したのだが、
「道端だから、自生しているみたいだった」
と、彼は事も無げに答える。
芥子って、自生するのか…。
そういえば……。
子供の頃、東京の家に住んでいた。その一画は新興住宅街で、弟と遊んだ庭には
まだ畑だったころのなごりのうねりが残っていた。母はマーガレットとかピンククイーン
といった花を植えるのが好きで、「畑だったから、花が良く育つわ」と、喜んでいた。
ある年、赤い花が咲いた。植えたものではなく、何の花か分からなかったが、大輪で綺麗な
花を母は近所の人たちにご披露していたし、私も、「ほら」と、ちょっと自慢して、
遊び友達に見せたりした。しばらくして、御用聞きの人から、
「奥さん、それ芥子の花ですよ。麻薬が採れるから、禁止されているんですよ」
と、ご注進が入り、母が慌てて根っこから引き抜いたのだった。
遠い記憶に、芥子は自生することもある花だと思い出した。しかし、こんな危険な花の
種は、いったいどこから飛んでくるのだろう?
とにかく、誰かが気づいて悪いことをする前に、警察に届けて欲しい。善良な市民の
上野さんを、駐車違反と疑ってすまなかったと、私は彼を見送った。
帰り道、車を運転しながら私は道の反対側の草むらに気をつけていたが、私には、
赤い花もオレンジの花も確認できなかった。上野さんの注意力はすごいものだ。
そのうち、何年も前、どこかの道端に大きなポピーが咲いているのを見かけたことが
思い出され、あれは本物のポピーだったのだろうか、それとも、芥子の花だったのかと
今更ながら不安になってしまった。
翌週、サークルで上野さんに会ったときに、私は小声で彼に話しかけた。
「あの~、あれから、警察に行って、どうでしたか?」
しかし、彼は、
「ああ、あれ、もう一度見てみたら、芥子じゃなかったです」
なんと。まさかの答えに、怪しい芥子の花は幻となった。私は、上野さんの横顔に、
「人騒がせな。あの自信は何だったんですか?善良な市民と尊敬したのに……」
との視線を送ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ドタバタ・エッセイでした・・・。(^^;)
夏前くらいからか、PCの動作がすご~く遅くなった。お盆にジナンに見て
もらったけれど、相変わらずで、今朝もメールを開くのに、なんて時間が
かかるの・・。で、開いたら、迷惑メール・・。(>_<)
そんなPCと格闘した一日・・。
先日、夏休みの宿題を終えたのに、書きたいことが出来て、新たに宿題の
し直しと、エッセイに取り組んだんだ。でも、ワードもポインターが
ぴょんぴょん跳ぶし、ひえ~・・。
こっちは、まだ未完成だから、先日書いたエッセイを・・。(文中、仮名です)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「芥子の花」
エアコンの効いたホールを出ると、公民館の玄関先の蒸し暑い空気が身の周りに押し寄せる。
額の汗を拭おうとハンカチを探していると、ダンスサークルの仲間の上野さんが、
「お疲れ様~。これから、警察に行って来なくちゃならないんだよね~」
と、話かけてきた。
「え~、駐車違反でもしたんですか?」
いや、駐車場に止めてあるあの赤いスポーツカーでスピード違反でもしたのかもしれない
とも思ったが、とんでもない、彼は、
「来る途中でね、道路脇に芥子が咲いていたんだ。あれはやっぱり、警察に連絡しなくちゃなあ」
と、答えたのだった。
まさか、芥子って、あの、麻薬の芥子?
同じ道を来たけれど、何も気づかなかった……。
そんな危ないものが、私の日常生活の近くにあるのが信じられず、
「花って、ポピーと似ているそうよね?」
と、念のために聞いたが、彼は、
「ポピーじゃないよ。芥子の花って知っているから」
と、断言した。
普段は同じサークル員としておしゃべりをしたり、ダンスの練習をしたりしているが、
「芥子の花を見知っている」上野さんって、実はどんな暮らしをしてきた人なんだろう。
沖縄の方だそうだから、あちらでは、結構目にするものなのかもしれない。
「誰か、栽培でもしているのかしら?」
犯罪者がうろついているかもしれないから用心してと心配したのだが、
「道端だから、自生しているみたいだった」
と、彼は事も無げに答える。
芥子って、自生するのか…。
そういえば……。
子供の頃、東京の家に住んでいた。その一画は新興住宅街で、弟と遊んだ庭には
まだ畑だったころのなごりのうねりが残っていた。母はマーガレットとかピンククイーン
といった花を植えるのが好きで、「畑だったから、花が良く育つわ」と、喜んでいた。
ある年、赤い花が咲いた。植えたものではなく、何の花か分からなかったが、大輪で綺麗な
花を母は近所の人たちにご披露していたし、私も、「ほら」と、ちょっと自慢して、
遊び友達に見せたりした。しばらくして、御用聞きの人から、
「奥さん、それ芥子の花ですよ。麻薬が採れるから、禁止されているんですよ」
と、ご注進が入り、母が慌てて根っこから引き抜いたのだった。
遠い記憶に、芥子は自生することもある花だと思い出した。しかし、こんな危険な花の
種は、いったいどこから飛んでくるのだろう?
とにかく、誰かが気づいて悪いことをする前に、警察に届けて欲しい。善良な市民の
上野さんを、駐車違反と疑ってすまなかったと、私は彼を見送った。
帰り道、車を運転しながら私は道の反対側の草むらに気をつけていたが、私には、
赤い花もオレンジの花も確認できなかった。上野さんの注意力はすごいものだ。
そのうち、何年も前、どこかの道端に大きなポピーが咲いているのを見かけたことが
思い出され、あれは本物のポピーだったのだろうか、それとも、芥子の花だったのかと
今更ながら不安になってしまった。
翌週、サークルで上野さんに会ったときに、私は小声で彼に話しかけた。
「あの~、あれから、警察に行って、どうでしたか?」
しかし、彼は、
「ああ、あれ、もう一度見てみたら、芥子じゃなかったです」
なんと。まさかの答えに、怪しい芥子の花は幻となった。私は、上野さんの横顔に、
「人騒がせな。あの自信は何だったんですか?善良な市民と尊敬したのに……」
との視線を送ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ドタバタ・エッセイでした・・・。(^^;)