雨の日、昆陽池の野鳥は留鳥がほとんど。寒くもあり、昆虫館へ。
伊丹市昆虫館は企画展示「むしのうんこ展」を開催中。フンを通じて昆虫の成長の過程や多様性を学んでもらおうと、2004年から始まり今回で5回目だとか。
入口をはいった自販機の前に蚕のフンを染料の染めものが置いてある。蚕のフンを乾燥したものを蚕沙(さんしゃ)というらしく、漢方薬でもあり染料としても使えるようです。
塩野屋のホームページ(http://www.shiono-ya.co.jp/enjoy/archives/000247.html)を見ると、
2008年昆虫館の「毛虫から緋色を染めるという津和野地方の風説を知り、ならば植物を食べる虫のうんこからも染められるだろうという浅はかな思いつきから”虫のうんこ染め”は始まりました」とある。
蚕沙はほかにも抹茶アイスの着色に使われているものあるそうです。
で、気になるのが昆虫食。「むしのうんこ展」は気になりますが、売店で昆虫食の販売がいろいろがあり、昆虫食のほうが気になりました。
2014年度の企画展「昆虫食」(300円)があったので買いました。
2014年といえば前年に2013年、国連食糧農業機関(FAO)は昆虫を貴重なタンパク源として「昆虫食」を推奨すると題するレポートを発表した次の年です。世界中で昆虫食に関心が集まりました。
それに応じて企画されたのかなと思ったのですが、昆虫館の方は、それを強調する企画にしたくなかったと報告書にありました。
「来場者アンケートでは本展の満足度は高い結果だったが、筆者が展示室で来場者の様子を観察した際には展示を観覧しながら悪態をつく来館者も少なからずおり、アンケートでも嫌悪感を示した意見があった。これは昆虫食が決して当館来館者にとって無条件に歓迎されるテーマではないことを示している。しかしながら、博物館が展示をおこなう意味の一つは利用者になじみがないような事実や価値観を示し、利用者とともに考え、成長しようとする場を作ることにある。その場づくりに必要なのは、展示の情報や資料の質や量を充実させるだけではなく、利用者を歓迎し寄り添うことで親しみやすく感じてもらうための博物館側の姿勢とその技術だろう。」(伊丹市昆虫館研究報告 第 7 号 2019 年 3 月「伊丹市昆虫館企画展「昆虫食ーとる・つくる・たべる」開催報告より」
昆虫食に関しては、2020年6月4日には無印良品のコオロギせんべいが販売開始。
昆虫食は食品の着色料やコーティング剤として、しらないあいだに昆虫を年間500g食べているという話も。昆虫食は進んでいるように思います。
「企画展ガイドブック」(B5 判 24 ページ)500 部印刷して1冊 300 円でミュージアムショップで販売したところ好評だったため、2015 年3月に 500 部を追加印刷した。買ったのは、2020年第3刷
ということで昆虫食について関心はなくなっていないようです。よくわかる冊子なのでお勧め
昆虫は苦手という人も多いけど、他にも関西には昆虫館があり、企画展がおこなわれています。
☆22/12/7-23/5/8 箕面公園昆虫館(大阪)で、企画展「世界のハナムグリ」開催
☆1/17-4/16 橿原市昆虫館(奈良)で、企画展「昆虫ってどんな仲間がいるの?」開催
☆22/11/15-23/4/3 箕面公園昆虫館(大阪)で、生体展示「八重山へ行ってきまし展」開催
近畿以外でも
☆2/4-4/2 竜洋昆虫自然観察公園(静岡・磐田)で、企画展「ゴキブリ展」開催
☆2/28-3/5 corso(東京・神保町)にて、「東京むし作品展」開催
☆2/15-26 Galleryたまごの工房(東京・高円寺)で、「-mozo mozo- 虫·蟲展」開催
☆22/12/7-2/13 石川県ふれあい昆虫館(白山市)で、企画展「第25回こん虫図画作品展」開催
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