プロボクシングのダブル世界戦（１６日、埼玉・ウイングハット春日部）の調印式とルールミーティングが１４日、東京・文京区の後楽園飯店で行われた。
世界初挑戦のＷＢＣ世界フライ級１位・五十嵐俊幸（２８）＝帝拳＝は親交があるヘヴィメタルバンド「聖飢魔ＩＩ」のボーカル、デーモン閣下が応援に駆けつけることを明かし、ＷＢＡ世界Ｓフェザー級王者・内山高志（３２）＝ワタナベ＝は５度目の防衛に自信をみせた。
悪魔が乗り移ったかのような不敵な笑みを浮かべた。
王者ソニー・ボーイ・ハロ（３０）＝フィリピン＝と握手を交わした五十嵐は、「せっかく見に来てくれるのだから、閣下にベルトをささげます！」とほえた。
秋田・西目高２年のとき、聖飢魔ＩＩの曲に取りつかれて“信者”になった。
同バンドの元メンバー、ゾッド星島親分が帝拳ジムの練習生だったことからデーモン閣下と遭遇。
昨年１２月には東京・両国国技館で行われたライブに駆けつけて、布教ならぬ応援を依頼した。
試合の入場曲には、歌詞に「夢にまで見た黄金郷」という言葉が入った同バンドの「ＥＬＤＯＲＡＤＯ（黄金郷）」を使用する。
「これまではアウトボクシング主体だったが、今回はプラスアルファがある」。
２８歳でたどり着いた晴れ舞台。
ベルトにかける思いは、デーモン閣下の自称１０万４９歳の年月にも引けを取らない。
（江坂勇始）
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