なぜと問わなくてすむように 2019‐①
《伊織君が教えてくれたこと》
「障害児なのにどうして高校に行きたいの?」
そう尋ねる人は、障害のない中学生が「高校には行かない」と言うときには、別の質問をする。
「どうして高校に行かないの?」
そう尋ねる人は、自分が何を聞いているのか、気づいているだろうか?
その問いは、能力や点数を聞いているのではない、ということに気づいているだろうか?
同じ中学生に、正反対の二つの質問を自然に使い分ける心。
それは「存在」についての質問しているのだ。
「存在しない子なのに、どうして存在しようとするの?」
「存在するのに、どうして消えようとするの?」
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