ワニなつノート

Naoちゃん(9) (小学校6年生)


Naoちゃん(9) (小学校6年生)


☆『委ねる力』(3)で紹介したNaoちゃんの原文を紹介します。
「連載」ではまだ「小学校1年」で止まっているのですが…。
(^.^)/~~~ 




「ナカジがきたよ」


1月のある日の夕方、
そろそろ学童からNaoが帰ってくる頃だなぁ…と思っていると、
「ピンポン!ピンポン!ピンポン!ピンポン!」…帰ってきました! 

「おかえり~」玄関を開けると、
そこにはNaoと男の子が1人。

「お母さん、ナカジが来たよ~!」
…?? Naoと同じクラスのNakajima君です。

「そこで会ったから一緒に来ました」
…なんと! 
Nakajima君は偶然見かけたNaoを心配して
家まで送ってくれたのです。

その日のNaoは、もこもこジャンパーにランドセル、
マフラーに耳当てに手袋…。
いつもの通学スタイルに、金曜日だったこともあり
両手にはたくさんの荷物が。
上履き袋に体操服袋に給食袋…
おまけに学童で食べ残したおやつが入ったビニール袋を
口にくわえる…という、かなりオリジナリティーあふれる格好。

大荷物を抱え、暗がりをトボトボ歩くNaoに
ばったり出くわしたNakajima君は、
きっとNaoのことを放っておけなかったのでしょう。

乗っていた自転車を降りて、
「早くダッシュして!」と道路を素早く渡らせて
(これは、あとからNaoに聞きました)
アパートの2階の我が家まで一緒に来てくれたのです。

「Nakajima君ありがとね!」と私が声をかけると、
Nakajima君はハニカミながらうなずいて、
「Nao、じゃあな!」と爽やかな笑顔で帰っていきました。


Nakajima君とは保育園からの付き合いですが、
普段は学校のお母さん達からしょっちゅう名前が
あがるほどのいたずらっ子。
高学年になって、かなり落ち着いたという話しは
聞いていたものの、こんな優しい一面があるなんて! 

なかなか出来ない事だと思います。
6年生といえば難しい年頃。
会えば声くらいはかけるかもしれませんが、
わざわざ家まで送り届けてくれるなんて!

今どき、こんな子いる~?? 

「Nakajima君って優しいね~」とNaoに話しかけると、
「…えっ?ナカジよりマジマ君の方が優しいよ」
という何とも冷めた返事。

…んも~、こんなシチュエーションめったに無いよ~!
もうちょっとテンション上げていこうよ~! 

…何事もなかったかのようにランドセルを降ろし、
さっさとテレビを見ているNaoと、
Nakajima君の優しさにコーフン冷めやらぬ私。

…Naoと私の、この温度差は一体…??
きっと、Naoにとっては特別なことでも何でもないんだね。

Naoが1人で帰ってくるようになったからこそ、
こんな素敵な場面に遭遇することができました。

決して大げさじゃなく、
「私はこのエピソードがあれば生きていける!」とさえ思えた、
と~っても嬉しい出来事でした。
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