ワニなつノート

この子にことばがないと



この子にことばがないと



この子に ことばがないと 思ったことがない
この子に こころがないと 思ったことはない

いまさら、何を当たり前のことをと思われるだろうか。
だけど、わたしには、この子たちの生きづらさの多くは、
そのことを知らない人たちがあまりに多すぎるからなんじゃないかと思うようになった。


言葉がないと、心がないと間違う人が多すぎる。
黙っていると、つながる気持ちがないと間違う人が多すぎる。
こもっていると、意欲がないと間違う人が多すぎる。


わたしは、この子にこころがない、と思ったことはない。
わたしは、この子にことばがないと、思ったことがない。

この子には豊かに気持ちあこがれ大好き興味がある
この子にはそれを体現し表現する身体と笑顔がある。

この子はまだほんの子どもだから、
不器用だったり未熟だったり、
あまのじゃくだったりする。

人の思惑や自分の気持ちを持て余すこともあるけれど、
だからといって、
本当の思いが、なかったことにはならない。

それは私も同じ。

この子はまだほんの子どもだけど、
生まれた時からずっと大切に思われ大切に守られ育てられてきた。
だから、この子も、今日一日を大切に、
人にやさしく、ときっとおもって暮らしてる。
そうして、日ごとにちょっとずつやりそこなっている

それは私も同じ。


そんな毎日を、まぁよくやってるよねと、
自分と、あと一人かそこら、
わかっていてくれる人がいてくれると、うれしい。


わたしは、この子にこころがない、と思ったことはない。
わたしは、この子にことばがないと、思ったことがない。
ことばになる前の人へつながるおもい、がないと感じたことがない。

だから、この子にこころがない、と思ったことがない。
人の気持ちがわからないと思ったことがない
だって、この子は人の気持ちを大切に生きている

人の気持ちがわからないどころか、
一人ひとりのこころの違いの一つ一つ、
一人ひとりのことばの違いの一つ一つ、
一人一人のこえの違いの一つ一つにちゃんと耳を傾けるように
誠実に生きている。

わたしはそう感じている。

同じ言葉なら、同じ意味な訳じゃない。
同じ言葉なら、同じ気持ちな訳じゃない。
同じ言葉でも、その人の人生やその人のこころやその人の声で、意味はちがう。

その違いを気にしないで、同じ言葉は同じ意味、
同じ言葉は同じ気持ちだと押し付ける人が、
コミュニケーションの障害とか、発達障害と呼ぶ。


そのことも、この子は知っている
それでも、この子は、この子が感じたままに、
自分の腑に落ちる思いだけを大切に人とつながろうとする。

この子が、この世界と向き合いながら感じることばと、
そうしたいくつものことばと表現の世界を
この子は誠実に生きている

それも、わたしがこの子たちから、長い年月をかけて教えてもらったこと。

この子に ことばがないと 思ったことはない
この子に こころがないと 思ったことはない
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