『人間は、「向かい合うもの」に応じて、「自分」を意識する仕方が変わる』
(村瀬)
私が、「向かい合うもの」は、なにか。
私は、「向かい合うもの」に応じて、「自分」を意識する仕方がどんなふうに変わってきたか。
◇
「いま・ここ」の、目の前の子どもだけをみると、みえないものがある。
いったい、自分は、どんな子どもと、つきあっているのか。
いま、わたしは、ここで、この子と、何をしているのか。
いま、ここに、いること、が、どこに、誰につながっているのか。
先月、16才の子がここで暮らし始め、
来月には17才の子が、ここ・ホームで暮らし始める。
ゆうたやまさやと出会った、10年前の日々がすぐ目の前によみがえる。
いま2才のアンちゃんや、これから生まれくる子どもたちが、目の前に現れる。
この自分が、いま、つきあっている、子どもは、
どこで生まれ、誰と生きてきたのか。
どんな環境で、どんな思いで生き延びてきたのか。
これから誰と出会い、誰と生きていくのか
どんな親になり、どんな子どもと出会うのか。
その「いま」に、向き合っている自分の立ち位置に、自覚的でありたいと願う。
私は、いま向かい合い、見えて、感じている、子どもとしか、付き合えないのだけれど、もしかすると私は、3年後にはあかちゃんを産み育てる、母親になる人と、いま、話をしているのかもしれない。
そのことを、意識していないとき、わたしは、何か大事なことを忘れて、いるかもしれない。
さて、と。
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