≪定員内不合格という差別≫
私は20数年、東京、千葉でこの運動に関わってきたが、
その中で、知的障害者、点数の取れない子は、
「高校にいてはいけない存在」として扱われていることを、
毎年、毎年、思い知らされてきた。
障害児が、その「障害」を理由に、
つまりその子の存在のあり方そのものを理由に「定員内不合格」にする。
公立の席があいているのに、
税金で作られ、税金で維持されている公立の学校。
県民に、この人数の教育をしますと約束した定員が空いているのに、
その子の「障害」を理由に、
その空いている席に座ってはいけないという差別。
それを定員内不合格という。
公然と差別しているのに、まったくその理由を問われることもなく、
誰からも非難されることもなく、教育委員会から処分されることもなく、
平然としている人たち。
それは、1970年代、横塚さんたちが問うたこと。
「障害児は殺されて当然か」と、問うたことと同じことなのだ。
命と定員内不合格は違う???
違うか??
差別によって、人と人との関係を断ち切られること。
15才のこの先も、今までと同じように、
同年齢の子どもと同じ権利をもって、
当然生きられる命を、人生を、「障害」を理由に奪われたのだ。
☆ ☆ ☆
これを書いたのは、一週間前だった。
昨日、ある定時制高校で、発表があった。
16人募集で受験者は一人。
特色化選抜で不合格にされ、1次募集で不合格にされ、
2次募集でも不合格にされ、
それでも15歳の子どもがどうしても高校生になりたいと、
がんばって受験した追加募集で、
16人募集で受験者は一人で、
「合格者はなし」だ。
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やすハハ
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