一人ディズニー見聞録

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ディズニーファン4月号 おススメ記事

2022-03-01 17:43:26 | 書籍
2月25日(金)、『ディズニーファン4月号』が発売された。『リトル・マーメイド』のアリエルが表紙を飾る今月号は、東京ディズニーリゾートの春情報を中心としたラインナップとなっている。その中で今月特に取り上げたい記事を3本紹介しよう。


まずは、大人気連載の「ディズニー・アカデミー」。今月は不定期で連載されている「メンタル・ディズニー」。東京大学の井筒節(いづつ たかし)教授が、「メンタルヘルス(心の健康)」という視点からディズニー作品を読み解く記事の今回のテーマは、「逃げる」ことの大切さだ。


「逃げる」という言葉はネガティブなイメージを持たれがちだが、井筒教授はディズニーの世界で「逃げる」行為は、物語やキャラクターに貴重な転機や新たな出会いを与えてくれるワンステップでもあると述べている。例えば、アリエルや『アラジン』のジャスミンは、今いる世界から逃れ、別世界に行くことを憧れる気持ちを抱き、それを実行したことにより、新しい人や世界に出会うことができた。


アリエルたちが何かから「逃げる」ことを望む一方、『ライオンキング』のシンバは、自身の行為が父・ムファサの死因だと考え、プライドランドから逃げ、また『アナと雪の女王』のエルサは自身の力を国民の前で露わになったことで逃げ去るなど、困難な状況に追い込まれ逃げたキャラクターもいるのだ。しかし、シンバもエルサも逃げたことが、自身を見つめ直す機会となり、自らの使命のために行動する原動力となった。


逃げることは、新しい出会いを生み、自分の人生を振り返らせ、大切な人に気づき、何かを始めるきっかけにもなるのだ。様々な厳しい状況下の出会いと別れが多くなるこの季節に今月の「「メンタル・ディズニー」は、何か生きるヒントをくれるのかもしれない。


続いては、ディズニーパークにある言葉や文化を学ぶ不定期企画「魔法のディクショナリー」。テーマパークに詳しい同志社女子大学の関口英里(せきぐち えり)教授が、独自の視点でパーク内の言葉や文化を紹介する記事の今回のテーマは、「タワー・オブ・テラー」のぶたいであるホテルハイタワー内にある「オリンピック・レストラン」のメニューだ。


ゲストがアトラクションに乗るまでの間の並ぶ場所に、「オリンピック・レストラン」のメニューが飾られている。ホテルハイタワーのオーナー、ハイタワー三世は世界各地の文化的遺産を収集し、その収集欲は食べ物にまで及んでいた。そのため「オリンピック・レストラン」には「サソリのコンソメスープ」や「グリンピースとシロアリの卵」など、世界各地のゲテモノ…じゃなくて超高級食材をふんだんに使用した料理が出されている。


メニューに書かれた英語を関口教授が分かりやすく説明しており、英語の勉強にはもってこいの内容だ。3月1日現在、「タワー・オブ・テラー」は通常と異なるバージョンで営業しているため、大人気となっている。コロナ渦で入場制限はあるが、混雑が予想されるため、ライドに乗るまで並ぶかもしれない。その際、メニューが飾られている場所を通る際は、この記事に掲載されている料理を紹介してみてはいかがだろうか。不気味な気持ちが高まり、アトラクションの怖さがより増すかもしれない。




最後に、ディズニー好きの著名人をインタビューする「ディズニーファン・ミートゥー」。今月は、『ミラベルと魔法だらけの家』で主人公・ミラベルの日本語吹き替えを務めた女優の斎藤瑠希(さいとう るき)さん。斎藤さんは、「最強歌少女オーディション2014」を経て、ワタナベエンターテインメントスクール、日本芸術高等学園で歌や演技などを学ぶ。在学時、日本芸術専門学校のミュージカル・プロジェクト「HIGH SCHOOL MUSICAL」でヒロインを演じ、卒業後、昨年放送された『ドラゴン桜 第2シリーズ』で生徒役として出演するなど注目の若手女優だ。


ミラベルのオファーを受けた当初、日本語吹き替えの難しさに直面し、悩む日々を送っていた。そこで彼女がとった行動とは何だったのか。さらに、子どものころからディズニーが大好きな斎藤さんのディズニー愛が溢れたインタビューも掲載されている。ディズニーを愛し、ディズニーに愛された若手女優に注目して頂きたい。


来月号の「ディズニーファン」は3月25日(金)発売予定です。


<参考文献>
KODANSHA 「ディズニーファン4月号」,株式会社講談社 2022年4月1日発行