若葉マークと星のこども

自閉っ子といっしょに~ゆるい感じで日々構造化~

被災ママ812人が作った子連れ防災手帖

2012-10-04 08:43:01 | 



ブックレビューが続きます。
こちらも防災関係。


タイトル通り、東日本大震災で実際に被災したママたちの体験談です。

体験談をずらっと並べるのでなくイラスト付でテーマ別にわけてあるページ、じっくりと読むためのページ、イラストレーターさんによる実録マンガ、地震対策や備えのページ、と色々あって読みやすい。

読み物として敷居がひくいっていいと思うんですよね。

登場するお母さんたちは小さい子を持つ方が多いのですが、困り感は障害児の母と結構共通点があります。
避難所で子供が泣いたり、騒いだりすると、白い眼で見られたり、どなられたりして、肩身がせまい。
仮設住宅でもそれは同じようで、子育て世代だけの仮設が欲しいとの声もありました。
お金のこと、将来のこと、健康のこと、いろんな心配があるのに、周囲に気をつかってびくびくして暮らすって、よくないですよね。

たった2ページだけですが、特別なニーズのある子供たちのための記事もあって嬉しかった。

やはりママたちの作った本だけあって、女性の視点で震災、防災を見ていて、男性では気付きにくいだろう視点もあって面白い。

前に紹介したananの本もだけど、震災のストレスをやわらげるためのアロマテラピーも紹介されています。
ティーツリーというアロマが防災の備えとしてはおすすめ。
水に1滴たらしてうがいをしたり、マスクに1滴しみこませたりすると、インフルエンザの予防にもなるそう。
また避難所の生活臭はストレスになるので、マスクに自分の好きなアロマオイルをしみこませておくと、匂いのストレスも軽くなるし、アロマの香りが周囲に漏れることもなく(人によってはアロマの香りが苦手な人もいるので)、良いそうです。

早速ティーツリーオイル購入しました!

家庭での避難訓練としての「防災ごっこ」の提案も良かった。
タイミングは防災食品の消費期限が切れる直前がおすすめ。
電気を消し、防災用品だけで、トランプなどをして過ごしてみる。
同じように防災ピクニック(避難所までの経路確認、危ない場所の確認も兼ねて)や防災キャンプも提案されてます。

ママ目線でセレクトした防災グッズには100円ショップでそろうものも。
さすが、主婦の目線!

二色刷りの可愛いイラスト満載でわかりやすく、読みやすい本です。
お値段も1050円とお手頃。
ぜひ、子育て世代のおうちに1冊。



女性のための防災BOOK

2012-10-03 22:42:24 | 




ひさびさにおすすめ本のレビューでも。

東日本大震災をきっかけにさまざまな防災関連の本が出ました。

その中でも個人的に読んでよかったのが、この本。

おすすめポイントとしては

1.雑誌感覚で読めるので敷居が低い

防災ってとっても大事なこと。
でも日常の忙しさを理由についつい、いろんな出版物を気にしながらも、読む気力がおきなかったり。

この本はananが編集してるだけあって、本当に雑誌っぽい。
すきま時間に気軽にぱらっと読める感じ。
読みやすい、っていうのは結構重要なことだと思う。


2.女性の視点に特化されている

これ、結構新鮮でした。
さすが女性誌。

震災直後に必要になるものとして、一番最初にあげられるのが
「生理用品×1周期分」
って、ほかにはない構成だと思う。
その理由も1ページ使って、可愛いイラストいりで説明されてます。

理由1:個人によって合うナプキンはさまざま。一番使いやすいものがあればトイレ事情が悪い状況でも、安心感につながる。
理由2:必要な枚数には個人差があるのに、避難所での分配は「公平」が基本。物資の管理を男性がおこなっている場合は申告もしにくくなる。(ちなみに避難所の運営に女性がかかわっている場合は生理用品に関するストレスは少ないそう)
理由3:不足を心配して使用枚数を減らすと炎症などを起こすこともある。避難生活では免疫も落ちているので健康管理は大切。

震災直後は食糧や毛布などの物資が優先で、生理用品などはやはり後回しにされてしまうそうです。

同様の理由で使い捨てビデが備えておきたい物資として次にあげられてるのも印象的でした。

女性ならではの視点での意見になるほど、とうなずくこと多し。
懐中電灯は首にかけるLEDタイプがいい(夜トイレに行く時便利、両手をあけておけるメリット)と言うのも納得で、早速購入しました。


必要になる物資が時系列に沿って記載されているのもわかりやすいし、被災時のデマに関する注意喚起や、支援する側の心得が載っているのも良かった。


というわけで、デスク周りにちょい置きして、気負わず防災意識を高められる良い本だと思います。
雑誌だから値段もお手頃価格ですよ。



あたまと心で考えよう SSTワークシート 自己認知・コミュニケーションスキル編

2010-10-21 17:46:47 | 
夏休み明けからのミニの様子はとても落ち着いていて
毎日おだやかに過ごしているように見えました。

合同学習発表会の練習も始まったけど、家庭と登下校ではとくに変わった様子もなく。

でも、学校ではちょっと違ったみたい。
同じクラスのママから「ミニくんよく泣いてるみたいよ。見学してみたら」と言われてびっくり。(連絡帳には、そんなこと書いてなかったので)
さっそく見学してみると、通常の授業は落ち着いているんだけど
劇の練習になると、自分の主張で突っ走る、先生の指示をよく聞いていない、動きも速くてあぶない。

今年は先生が変わったこともあり、
台本の中身が随分複雑で、ミニにはストレスになってたみたい。
自分でもどうして見通しが持てないのかわからず、混乱している。
だから、その時によってつまづくポイントの表面が違って
先生にミニの困り感がうまく伝わってない。

内容をもっとシンプルにした方がいい、と後日連絡帳には書いたけど
改善されたのかどうか。
昨日もやはりプチ爆発があったようだし。

私も油断していたな、と反省しきり。

先週書店で見つけた『あたまと心で考えよう SSTワークシート-自己認知・コミュニケーションスキル編』 をさっそくひらいてみた。

ミニにはちょっと高度かな、と思えたけど、いずれ成長するばまた使う機会もありそう、と購入を決断。
すぐにコピーして使えるワークシート教材なので、便利です。

今回利用したのは、イベントをふりかえろう、のページ。
劇の練習をイベントに見立てて
イベントの約束を4つ書き、
あとでできたかどうか、本人と先生の視点で、はい、いいえ を選択する。

とりあえず劇のある日は毎日持たせることにしました。
連絡申し送りにもなるし、ミニとふりかえる材料にもなる。

まだ二日目ですが、おおむねいい感じに機能しているかと。


根本的な原因は劇の内容の方なので、まぁ不安もありますが。



「行動問題」解決ケーススタディ

2010-09-16 16:47:25 | 
レビューを書こうと思いつつ、気づいたらはや数ヶ月。
ぎょっとします。
さぼり癖がついてるな~~。


ま、そんな近況はおいといて

『発達障害のある子の「行動問題」解決ケーススタディ やさしく学べる応用行動分析』
 小笠原恵 編著

この本はおすすめです~。
読みやすく、わかりやすい。

「はじめに」のページにある応用行動分析についてのこの文章↓

「やってほしくないな、と思うようなことを子どもが行ったとしても、
 それを子どものせいにしない、もちろん保護者や教員など、支援者の能力がない、
 指導力が悪い、しつけがなっていない、など、個人のせいにはしない学問であること。
 なんと、人に優しい学問だろうと感じてきました。」

私、この部分だけ読んで、ノックアウトされました。
「個人のせいにしない」
本当、なんて優しい学問なんでしょう。

さらに親切なことに目次の後に「この本の読み方」というページがあります。
質問形式になっていて、タイプ別にこの本をどういう順番で読めばいいのか
診断してくれます。
しかもその次に紹介されている事例の一覧表がのっています。
「行動問題」の本を手にとる方は、実際に自分とかかわりのある人への対処を知りたい人が
多いと思います。
そんな人が似た事例を探すのにすごく親切なつくりです。

ナビゲーター役のババ先生(架空の先生です)と相談者さんのやりとりも
読みやすくて、いい味だしてます。

私がこの本いいな~と特に思ったのは
気持ちのアセスメントに重点が置かれてること。

巻末に気持ちのアセスメントシートも載ってます。
(もちろん基本のABC分析シートも)

気持ちのアセスメントシートには、男の子のイラストを中心に
気持ちを書き込むふきだしが、4~7個書いてあります。
自分でやってみて思ったんですが、空欄にするのが、なんか忍びないんですよ。
それで、本人の気持ちをあれこれ推測して書き込んでいくと
見落としていた気持ちに気づいたりするんです。
そして色々と想像することで、自然と本人の気持ちによりそっていけます。
いや~、なかなか新鮮な体験でした。(ふだん、どれだけ見過ごしているのか)

アセスメントした気持ちひとつひとつに対応する解決策をさぐっていく。
当たり前のことなんですけど、
その当たり前のことが普段なかなかできていないな~と痛感させられる。

支援者を責めるのではなく
気づきをうながす、っていう手法が、やっぱりやさしい学問だなぁ、と感心しきりでした。


これ、自分がいらいらした時に
自分の行動とか気持ちとかアセスメントするのにも役立つかもしれません。

発達に遅れのある子の親になる

2010-01-31 09:18:07 | 
2年ほど前に市内で行われた海津敦子さんの講演会。
色々いいお話を聞けて満足だったのですが
著作を読んでいませんでした。

図書館で偶然見かけて、借りてみたところ
ちょうど最近不安に思っていたことの、解決(?)の糸口をもらえました。
読んで良かった。

「発達に遅れのある子の親になる 子どもの『生きる力』を育むために」
 海津敦子著 日本評論社

海津さん自身、障害のあるお子さんの母親で、
お子さんの障害への不安から、いろんな意見や体験を聞きたいと熱望し
本を出版することを決意されています。
そのため、この本には第一線に立って活躍する専門家から
わが子が障害を持つ親御さんまで、多岐に渡る方々のインタビューが載っています。
個人的には脳科学の専門家のお話がとても参考になりました。

以下本文より抜粋して、心に響いた箇所を紹介します。

「得意なものというのは、押しつけらたものでなく、あくまで本人が好奇心をもって育てたものでなくてはいけません。脳は、自分が好ましいと思える情報をもっぱら処理するようにできていて、好きでないことを学ぶようにはできていないのです。つまり、熱中できて、楽しいことをすれば、脳は発達します。好奇心を育ててあげ、その中で見つけた興味があることを、親が見逃さずに環境を整えていってやれば、子どもは熱中し、楽しくなり、子どもなりに夢を育てます。夢の実現のために努力しようとする自発性も育ち、子どもなりに努力を重ね、好きなことが自分の中で得意なものとなってくるのです。そうして得た、得意なものは、自分でやっていて楽しい、これをやっていれば幸せという満ち足りた気持ちにもなれるのです。脳の働きでも希望や充足感をもっていることと、失望感をもっているのでは脳内物質のはたらきにレベルがまったくちがうんです。一流にならなくとも幸せ感があれば、さまざまな社会の障害から自分自身を守り、支えていく力にもつながっていくのです。」
(北海道大学脳科学専攻 澤口敏之教授)


好きなことをしている時、脳は発達する、って驚き。
でも反面、すごく納得です。
私も学生時代、数学や物理はさっぱり頭に入ってこないのに、得意な科目は勉強するの楽しかったもの。
苦手な科目の勉強ってただ苦痛だった。
だってどんなに考えても、わからないんだもん。
わからない、ってそれ自体すごくストレスなんだなぁ。
ミニだって、算数の計算はさっぱり暗記しないのに
電車の名前や路線図はばっちり暗記してるものね。
得意なものが心の支えになる、っていうのは障害のあるなし関係ない
という気がします。

ストレスについてはこんな興味深い記述も。

「ストレスがあると、その後の脳の発達、心の発達、行動の発達に重大な問題が起こるという研究データが、最近は続々と出てきています。特に、今まで考えられていた以上にストレスは発達に良くないことがわかってきているのです。」

「親の価値観を子どもに押しつけてやらせていると、その時は一見良くなって親は安心しますが、ところがどっこい、後々に響きます。結果は何年もたってから、本人にとっても周囲にとってもつらい形で返ってくることが少なくないのです。」

「ストレスのかかるようなことを子どもにやらせなければならないことももちろんあります。そのいい例が勉強ですが、そこには先生の創意工夫が必要になってきます。感情的に怒ったり、子どもに挫折感を味合わせてしまうのでは困りものです。そうなると脳内に分泌する物質が、発達にマイナスに作用することが多いのです。」

「肝心なのは、ストレスをできるだけ避けるためにも、子ども自身が見つけた好きなことをベースにして育てていくことです。脳は好きなことをするようにそもそもできています。押しつけられたりした、つまらないことをするというのは時間の無駄使いです。そうしたことが一見できたところで本当に身につくわけではありません。親や周囲が理想とする成長に近づけるために子どもにプレッシャーをかけてストレスになることもあります。とにかく大人の希望の押しつけは駄目です。そうした思いは捨てることです。」
(北海道大学脳科学専攻 澤口敏之教授)


耳が痛い、です。
子どもに対する時、どうしても親の願望が先走りするなぁ、と自覚があるだけに。
「これができないと大人になった時困るから」なんて言って
困るのは自分自身じゃないの?みたいな。

時々、立ち止まって反省も必要だ、と痛感。

主張としては、佐々木正美先生が著書や講演で言ってらっしゃることと同じなんだよね。
子どもに結果を求めない。結果が自分の思い通りじゃないからと言ってがっかりしない。

「安定した大人になっている方たちは、皆さん、子どもの頃に、できることを増やすために一生懸命に教育を受けさせられた人たちではありません。これは、できるようにするための働きかけをしてこなかったという意味ではなく、できるようになるための働きかけや支援はするけれど、『できるようにならなくてはならない』というような切羽詰った環境の中で育っていないということです。『できるようになってもいいし、できなくてもいい』と肩に力の入っていない大人に囲まれた中で、できないことも認められて育った人たちです。長い人生を考えた時、大人になって文字が書けなければ、書ける人に助けてもらえば良いし、排泄なども助けてもらえばいいけど、大人になってから安定した気持ちで日々を過ごすことができないことほど、本人にとってつらいことはないと思います。」
(筑波大学心身障害科 宮本信也教授)

子どもが小さい頃は指示もよく聞き、おだやかだったけれど
思春期、青年期を迎えて、問題行動が起きて大変、という話を
わりと頻繁に耳にします。
難しいといわれるその時期を安定して過ごすために
今できることって何だろう、と最近悩んでいたんだけど
なんとなく答えらしきものをつかめた気がします。

ミニと信頼関係をつくっていくこと。
ストレスを与えすぎないように心を配ること。

私は今こういう悩みがあったので、この部分が響きましたが
色んな意見やエピソードが載っているので、読む人によって響く場所が違うと思います。

長文、おつかれさまでした

子どもの発達障害と情緒障害

2009-11-30 09:34:02 | 
え~と、実は一度記事を書いたのに消えてしまったので、
今回はさくっと。

「子どもの発達障害と情緒障害」杉山登志郎 監修

講談社の健康ライブラリーイラスト版シリーズ。
何より読みやすく、実践的なのがこのシリーズの長所だと思います。
絵や図で説明されるのは、自閉っ子でなくても、こんなにわかりやすいんだなぁ
とまず実感できるのがいい!
杉山先生の「発達障害の子どもたち」を読んだけど
ぴんと来なかった、という方におすすめ。

『子どもの発達と情緒的な混乱の複雑なからみあいをやさしく解説し、その解決方法について、道すじを示した本(まえがきより抜粋)』です。

発達障害の社会的認知が高まったことで生じたあらたな課題。
「発達障害が注目され、情緒障害が見過ごされている」
⇒「障害」だけでなく個性や気持ちにも目を向ける必要がある。

つまり、子どもの自尊感情をはぐくんでいくこと。

この本はその為に家族ができること(子どもへの対応)を
具体的に提示してあるのが、とてもいいと思います。参考にしやすい。
また家族もがんばりすぎなくていいんだというメッセージを発信している点も
ぬかりないなぁ、と。

犯罪と発達障害の関連にも触れています。
『障害があるから非行・犯罪に走るのではありません。早期療育がなされず、子どもが虐待やいじめの被害にあって、情緒的にこじれたときに、問題がおきやすくなるのです。障害と犯罪を安易に関連づけるのは危険です』

周囲の対応次第で防げる、ってことだよね。
(親は、じゃあ対応を間違ったら、ってプレッシャーを感じる面もあるけど)


発達障害関連の本はどうしても学校の先生向けのものが多くて
保護者向けのものが少ないなぁ、と思うので
このシリーズはありがたいです。

将来のこととか、子どもへの対応の指針とか
わからないと親だって不安。


図書館の書架で偶然見つけて、借りました。
こころライブラリーイラスト版「アスペルガー症候群就労支援編」も借りた。
図書館の品揃えにホクホクです。

自閉症支援 はじめて担任する先生と親のための特別支援教育

2009-01-21 21:26:31 | 
井上雅彦 井澤信三 著
「自閉症支援 はじめて担任する先生と親のための特別支援教育」


図書館で借りたのですが、なかなか使える内容です。

まず「自閉症とは」という根本的な質問から始まって
26の質問に答えるかたちで障害の特性、それゆえの支援についてのコツが
述べられています。
先生からの質問、保護者からの質問もあって
両者の共通理解を深めるためにもいいかも、って思います。
私は保護者なので「先生ってこういうことでとまどうんだ」と
眼からウロコが落ちた感じ。

続いて10の具体的な事例について、アセスメント(問題の分析)と支援の例が
わかりやすく記述されています。

そして巻末の資料がどっさり。
全国の発達障害センターのリストからサポートブックのひながたまで。
基本的に井上研究室のサイトからもDLできますが
パソコンが苦手な方もこれならコピーして使えるし。
すぐ使えるってやっぱりいいよね。

そして惜しみなく配布する井上先生の姿勢がすばらしいです。

家庭で無理なく楽しくできる生活・学習課題46

2008-11-09 17:52:52 | 
井上雅彦先生の新刊
「家庭で無理なく楽しくできる生活・学習課題46」
ようやく読了です~。

書店でチェックした時は、ミニはクリアしちゃった課題も多いなぁ、と思い
購入せずに、図書館にリクエストしたのですが
これは、買い、かもしれません。

まず読みやすい、わかりやすい。


第一章はABAとは何か、どうやれば上手に進めていけるのか、という基本的な考え方とスキルについて説明されています。
約30ページ、さらっと読めちゃいます。

第二章は「家庭でできるABAプログラム」と題して46の具体的な課題について記述されています。
生活スキル、コミュニケーションスキル、ゲームで学ぶ社会性、運動スキル、認知・学習スキル、というふうに分類されていて読みやすい。
課題の内容は身体遊びから金銭の管理まで実に幅広く
個々の課題について、段階別の課題内容が紹介されていて
スモールステップで進めていく過程が自然と理解できるようになっています。

ABAに関する本を読んだり、セミナーやペアトレに参加したりして
なんとなくわかったつもりでいたけど、
この本を読んで
ABAを使って生活の中での療育を継続していくためのコツやヒントを
たくさんもらっちゃいました

家庭での療育はジョギングのようなもの。
他人とタイムを競うとこはないし、自分のペースを知り、そのペースで毎日少しずつでも進めていくことが大切。

井上先生の言葉に、何だか肩から少し力が抜けました。
わりと頭で考えすぎちゃうもんな~

課題を達成することだけが目標ではない、ってくだりにハッとしました。

「その中で、他者の声に耳を傾け、援助を受け入れ、共感し、成功体験を分け合う
ことはとても大切なことです」(本文より引用)

課題をクリアすることに目が行きすぎてたな~、とつくづく反省。
今のミニに足りないのはまさに、周囲と折り合っていく柔軟な思考、だよね。

家庭での療育はジョギング。
焦らない、焦らない。
自分に言い聞かせて、深呼吸です

身につけたい小学生のマナー・しつけ・エチケット辞典

2008-10-23 15:48:57 | 
さて、買ってきました。

「身につけたい小学生のマナー・しつけ・エチケット辞典」

タイトル通り、小学生向けのマナーブックです。
お値段は1680円、と少々割高ですが
家庭生活、学校生活、社会生活でのマナーが
それぞれわかりやすく図解つきで説明されていて
そのまま学校のおたよりやポスターに使えるようになっています。
当然子どもにとってもわかりやすい。
私が読んでいるのを覗いたミニも興味しんしん。

悪い例とよい例が両方提示してあるのが、自閉っ子にもわかりやすくていいです。
生活習慣のチェック表や、年度末の自分評価表もあって
目に見える形で評価できるのが、ナイス。

自閉っ子も定型っ子も、目で見て確かめる方がわかりやすいのはおんなじだね。
最近、ダイソーでも幼児向けの生活習慣(トイレとか手洗いとか)チェック表が売ってたりして、びっくりです。


個別の指導プログラム

2008-10-09 09:41:28 | 
「指導年齢がわかる 自立と社会参加を実現する 個別の指導プログラム」
 上岡一世 著

アセスメント関係の本を探していて、お値段の高さに悩んだけれど
結局、即使えそうなこの本を選びました。

このプログラムは、障害のない子の通過年齢をベースとし
指導課題項目(その数なんと840!!)を年齢段階別に配列し
発達年齢2~12歳(実際の年齢ならばほぼ学齢期から成人まで)の障害のある子どもに使用できるようになっています。

「発達障害に気づいて育てる完全ガイド」にくらべると
チェック項目の数が多く、そのぶん具体的なので
家庭での細かい支援計画をまとめる時に役に立ちます。
(完全ガイドは数値化し、グラフ化して子どもの特性が一目瞭然なので
全体像をとらえる、という面で非常に有効だと思う)
指導課題の一つ一つに、できない時の指導のポイントが併記されてるのも助かる。
見開きで対応する形で記載されてるので、一目でわかるのが嬉しい。

親は専門家ではないので、よりどころというか
チェック基準があると嬉しいし、
これは長い期間にわたる引継ぎノートとしても機能しそうな感じ。

担任の先生がこちらの要望を受け入れて下さる方なので
何をお願いするのかまとめておかないと、と来週の面談に向けて焦る私

ミニの生活レベルをあげていくのに
今どんな支援が必要なのか。
無理なく、たのしく、の方策を模索中~~