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Carl Zeiss Planar 85mm/f1.4 T* MMG のテスト(オールドレンズのうんちく)

2021年04月04日 | 写真
オールドレンズに関して、いろいろ質問を受けることが多くなりましたので薄学を顧みずチョコと講釈してみます。

東温市表川沿いの桜の花びら(再掲です)


次のレンズのテストで撮影しました。あくまでも個人の感想です。

上が後ボケ、真ん中が合焦面、下が前ボケとなります。
水玉の太陽の反射ボケが前ボケと後ボケで違います。
ややグルグルボケの要素も出ています。

Carl Zeiss Planar 85mm/f1.4 T* MMG(C/Yマウント)
( T*はCarl Zeiss のコーテイングの名称)

Made in West Germanyと刻印されている製造番号7012028 の個体 
1975年発売ですが製造番号による実際の製造年は詳しくないのでわかりません。

ポートレートで有名なレンズです。
絞り開放で女性用、絞って男性用、ベールをまとうような逆光でのフレアーが魅力的です。

ヤフオクで4万円もしたシロモノ、高いね~、おったまげ~。
でも状態はすこぶる良好。外観傷なし、レンズ内くもり、キズ、カビ一切なし、ゴミ一つない透き通ったガラスの透明感にうっとり、頬ずりしたいです(笑)。

絞りの枚数8枚。
絞り開放だと甘く合焦しづらい上に、絞り値の変化に起因する焦点移動が激しく、撮影には熟練が必要とされたとか言われています。

後に日本国内生産(後期型)MMJに移管したときに、絞り羽根、逆光耐性、カラーバランスの改善があり、万能性が高いとか、後期型の日本製MMJにしときゃ良かったかも(笑)

戦前の富岡光学がヤシカに吸収され、その後京セラに吸収されヤシカブランドはなくなりました。ヤシカエレクトロというカメラは一世を風靡しました。
富岡光学は1968年にヤシカの傘下、ヤシカは1972年にカールツァイスとライセンス契約をして、コンタックスブランドでカメラ・レンズが販売、1983年、ヤシカは京セラに救済合併。富岡光学も京セラの傘下に。

富岡光学製のオールドレンズというのを覚えておいてくださいませ。

1932年(昭和7年)11月、富岡正重が東京市大森区雪ヶ谷に富岡光学器械製作所を設立し、民生カメラ用レンズを生産、販売。株式会社になるが、後に陸海軍監督工場になり次第に光学兵器が事業の中心となるも、1945年5月の爆撃で全焼。
1949年(昭和24年)、社長夫人の実家が所在する青梅市に一部設備が疎開されていたことから現地で工場が再開され、株式会社富岡光学器械製造所を青梅市に設立。

富岡光学製のオールドレンズは、ファンが欲しがるレンズなんです。
Tominon 55mm F1.2(M42)はマニア垂涎のレンズ。
持ってるかって?
残念ながら所有しておりません、状態の良いものが少なく高額です。
安くて7万円以上、上はきりがありません。

そこでいろいろ探した挙句、このレンズの復刻版が出ていました、ラッキー。
木下光学研究所 KISTAR 55mm F1.2  
この中古をマップカメラで8.5万円で手に入れました。いつ壊れるのかわからないオールドレンズよりは現代のレンズの方が長持ちするという考えです。写りはある1点を除いてほぼ同じです。その辺のうんちくはまた日を改めて。

私がこのレンズ KISTAR 55mm F1.2 の作例をSNSでいくつかアップしたら、2名の方が新品でお買い上げ、、、、ひえぇ~
希望小売価格¥124,200(税込 ¥136,620) 発売日2015年9月30日
世間にはお金持ちがたくさんいらっしゃるのですね~まさに魔鏡でございます。好きな人は好きなんです。

富岡光学のOEMレンズで
PORST (ポルスト) COLOR REFLEX AUTO 55mm/F1.4
というのは所有しています。ドイツブランドの日本製です。
特徴は、逆光でフレアー&ゴースト出まくりで、絞りを閉じても消えません、フレアーの幅をコントロールできます。
そのフレアーも虹色という「ゴーストモンスター」なんです。
順光で撮れば普通の良く映るレンズです、ハロも少ないです。

さて話をCarl Zeiss Planar 85mm/f1.4 T* MMGに戻しますと、
2年ほど前に入手した時はそんな知識もありませんでした。

逆光で画面の隅からフレアが発生しますが、その出方がMMJの方が少ないとか。
じゃ~ボケフォトとしてはフレアがじゃんじゃん出るMMGの方がいいじゃんとなります(笑)

AEG、MMG、MMJの順位に新しくAEGからMMGへの変化は絞りの形状が変わり、MMGからMMJへの変化はレンズのコバ(端っこ)の塗装がなされ内部反射が少なくなり逆光でフレアーなどが発生しにくくなったようです。

プラナー系は色が結構きれいに発色するので、ピント合わせは苦労するけど「いいじゃん」という感じでしょうか。フレアーもコントロールできるし。絞り開放ではハロ(滲み)が出てコントラストも低くエアリー風に使うには良いのかもしれません。
オールドレンズ最初の1本には向かないかも、、、、
理由は、でかい・重たい・高いの三拍子そろっています(笑)それでもってピント合わせシビア。

オールドレンズ最初の1本は?

次の書籍を参考にしてくださいませ。
レンズの紹介ばかりか、メカに弱い女性にもわかるように撮影方法までわかりやすく書かれています。

「山本まりこのオールドレンズ撮り方ブック」 (玄光社MOOK) ムック – 2016/9/15
https://www.amazon.co.jp/%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%81%93%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA%E6%92%AE%E3%82%8A%E6%96%B9%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-%E7%8E%84%E5%85%89%E7%A4%BEMOOK-%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%81%93/dp/4768307671/ref=tmm_pap_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=1617541404&sr=8-2

なぜ、元祖エアリーフォトのお若い女流写真家がオールドレンズを使うのか? 
答えは本に書いています、現在のレンズで難しかったエアリーフォトがオールドレンズで簡単に実現できたのですと。

そうなんです、「ゆるふわ」の写真を撮るためにオールドレンズを使うのが今どきの若者でございます。

古いレンズで時代の先端を行くのが今どきのオールドレンズファンでございます。

ご興味のある女子の方は、「オールドレンズ女子部」へどうぞ!
わたくしの知り合いのほとんどの女性の写真愛好家の方が入会されています。
男子は入会できません、でも写真展の案内はもらったことがあります(笑)
https://oldlens-girls.amebaownd.com/


私なりの最初の1本は、舶来ものでは、
旧ソ連「Helios-44-2 58mm f2」(M42マウント)
ピント合わせしやすく(テキトーにピント合わせしても大丈夫)、ゴーストフレアーもよく出ます。
旧東ドイツのツァイス・イエナが戦前に設計したビオター 58mm F2をコピーしたものと言われ、軽い小さい安い(私は1.2万円で買いました。)ピント合わせやすい。
マウントがM42(ねじ式)なのでヘリコイド付きマウントアダプターが比較的お安く簡単にアマゾンで入手できます。
デザインは最悪と思います(笑)
グルグルボケで有名なレンズですが、条件が難しくなかなか出ませんので期待しない方がいいです。

国産では、「Super-Takumar 55mm F1.8」(M42マウント)
これも軽い小さい安い(私は3~4千円で買いました。3千~1万円)
サークル状のゴーストが出ます。

後期型はアトムレンズ(トリウムレンズ)といってわずかな放射線が出ているようです。気にされる方は前期型を。アトムレンズは、レンズが黄変するので、たまに紫外線来ライトで黄色を薄くすることがなされています。ネイルアートの紫外線ライトを私は使っています。

注意点としては、似たようなペンタックスの「Kマウント」のレンズを買ってはなりません、Kマウント用のヘリコイド付きマウントアダプターがまずありませんので、接写できません。花撮りができないということです。

裏技は、キヤノンEOSレフ機用のK-EF変換マウントアダプターをレンズに付け、キヤノンEF-ソニーEマウント用のヘリコイド付きマウントアダプターをソニーのカメラに付けるという方法があります。マウントアダプターの二重付けです。
欠点は、1ミリほど長くなるので無限遠が出ない可能性があります。
中華製のヘリコイド付きマウントアダプターは遊びが大きく私のは無限遠が出ています。
中華の大陸的な雑な作りが幸いしています(笑)


以下、Carl Zeiss Planar 85mm/f1.4 T* MMG 絞り開放の写真です。(再掲)
なだらかにボケてゆきます、暗部の諧調もよく出ています。


































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