山本晴美 ここで愛ましょう

歌語りシンガソングライター 山本晴美のブログ

2月1日

2014-02-03 07:10:00 | サラ日和
2月1日

前の晩、サラは私がねむる前に自分のお布団でなくて、私の布団に寝ていた。
枕を使いドテっと横になっている姿は、とても移動させる気にならなくて、私ははじっこで背中をくっつけて就寝。
あたたかくて、毛がやわらかくて気持ちよい。

駿台ライブの疲れもあり寝坊、サラも8時少し前に起きて、外でトイレを済ませて、朝ご飯。
入院した時に気道確保のついでに、口の中に生まれつきあった親指くらいの大きな腫瘍を取っていただいたので、すっきり、ゆっくりかむように100グラムのドライフードをたいらげた。

とりあえず満足。
さぁ、レッスン。
朝陽が射し、道路に面したこの部屋がサラはお気に入り。
サラとも相思相愛のYume&mayuちゃん姉妹と朝の挨拶。
 
  

午前中のレッスンが終わり、温かな部屋は眠気を誘う。
また眠くなった・・・めったにないがレッスン室でサラとお昼寝をした。
週末の安堵感やサラの体調も穏やかなので、本当に気持ちよくて・・・身体をくっつけて、サラの毛の匂いを感じながらひとりと一匹は熟睡でした。あっと言う間に15時。サラにリンゴ1/4を刻んでやり、水を飲み、散歩に誘ってみた。
体調を崩してから、気がのらないらしく、元気な頃の富士川沿いの散歩はしばらくしていない。

が・・・今日はテクテク歩き出した。
うれしくなって方向はサラの歩みにまかせた。
いつも通りの道、ひと月ぶりに富士川沿いを少しだけ歩き、排便を済ませ、帰宅。
回復しているように思えた。

帰宅後は久しぶりの散歩で疲れたのか、サラはまたレッスン室で眠ってしまった。
私もデスクワークをサラの傍らでやった。
17時きっかりの防災放送で目覚めたサラは、すくっと立ち上がり、自分の食器の前で姿勢を正す。

笑えるくらい可愛い。
ご飯です。

買い物に出たかったけれど、サラがまた眠ってしまったので今日はやめようとデスクワークの続きをはじめた。
そうこうしているうちに時間は20時過ぎ、モソモソと起きたサラとドライブ兼ねて買い物に行く事に。
私がコートを着ると、状況を把握、ドライブモードのサラ、しっぽをふり私を見つめる。
「連れて行くよ」
ドアをあけると、さっと乗り込む。
ちょっとお尻を支えて乗車の介助。

家から10分かからないセルバとサンロードへ。
サラは駐車場でいったん降りて、車まわりを一周して、自分からすぐに車に乗り込んだ。
セルバで20分、荷物を車に置いてサラの顔を見て、サンロードで15分。
車に戻ったらサラの呼吸がおかしかった。

背中が緊張したけれど、とにかく家に戻らなければ。
ますます苦しそうな息。
身体中をさすりながら急いだ。

普通ではないことはわかった。
その時が来たと感じた。

すでに自力では動けないサラをレッスン室に用意したお布団に寝かせた。
お正月からすっかり痩せたサラは、なんとか私にも抱きかかえることが出来た。

サラの苦しそうな呼吸。
私も苦しい、涙があふれるけれど見届けなければね。
ああ、苦しそう。

「もういいよ、いきな・・・」

これがサラの寿命なのだと思った。
生き物は生まれてくる時も苦しい・・・最後に抜けていくときも苦しい。
病院での安楽死ではなく、自力で逝くサラ・・・これでよいのだと。

「出会えてうれしかったよ・・・大好きだよ」

息が出来なくなる少し前に、苦しそうだったけれどかすれるように「クゥ、クゥ・・」と最後の声を聞いた。
何度もサラに頬をつけた。
辛すぎる。

22時50分、呼吸が止まった。
私は最後の「ありがとう」を伝えた。

あまりにも穏やかな一日の終わりにサラがいってしまった。

これを書いているのは一週間後の8日。
整理してみたらサラはやりたいことを全部やっていった。
自分の使命をはたし、いのちを使い切った・・・見事なのだ。

日にちも時間も、私とのタイミングをはかったように選び、サラは逝った。
最後までおりこうなワンでした。

愛してるよ、サラ。




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