乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

女の霊力と家の神  宮田登著 人文書房

2007-10-19 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

(2007年 9月11日。

イランの フィールズ・アーバードにある 民家。

ここの家族は、山羊や羊などの牧畜で生計をたってておられます。 

写真のこの女性、お洒落で素敵でしょう・・・

ここの地も含めて あたり一体、へジャブの下には色艶やかなワンピースやスカートを着ておられる方が多かった。

『地球の歩き方・イラン』によると、派手なスカートを身にまとった 少数民族の方も多いとか・・・

しかし、写真の女性がそうであるかどうかは分かりませんので、ここでは少数民族名を控えさせていただきます。

このお宅では、靴をぬいで、ジュータンにあがる形式をとっておられました。

トイレも土で作られた素朴なもので、感激いたしました。

この家の敷地は広く、小さな岡には山羊や羊が 多くいて、庭に離されています。

家の前の 庭中央には水場が・・・

水を大切に生活されていることを、肌で感じました。

暑いさなか、ご馳走いただいた 冷たいオレンジジュースの味が忘れられません。

ありがとうございました。)  

 

 

 記録だけ  2007年度 81冊目      

 

  『女の霊力と家の神』           

                                            

 宮田登 著

 人文書房   

 1983年8月10日

 230ページ 現在1900円+税

 

 宮田登氏の 『女の霊力と家の神』 を読む。

 宮田登さんの本は、今回の『女の霊力と家の神』で、やっと五冊目。

 もっと読みたいと思わせる本が多い。

 

 女の霊力 女性と民間信仰 や 女の講と血穢ほか、近代日本の女と性 おおらかな性と愛 などが述べられている。

 他にも、祭りと女の霊力や 境に住む遊女。

 石枕と一つ家は興味深い。

 呪力や性と農耕。男や女の民俗学的立場から まじめに語られた・・・。狸の○玉なども書かれている。

 

 家の神と祭りや 女の家、間取り・ナンド・寝間、民俗民間信仰なども面白く読んだ。

 

 この本、定価が記されていなかったが、現在のものは 表紙にイラストもあり、1900円(+TAX)もするようだ。

 高額だが、 その価値は充分にあると思う。

 但しこの本も図書館でお借りしたもの。

 正確にいうと、近くの図書館にはないので、家族に頼んで借りてきてもらったんだ・・・。

 

              すこーん すこーん こめだんご

 

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パオの物語 (PAO)  ベトナム

2007-10-19 | 映画

(写真は9/13。イランのダラーブにて。羊飼いの方。)

 

 

  パオの物語 (PAO)

 

 感動度 ★★★★★

 満足度 ★★★★★+おまけ★★

 色彩美 ★★★★★+おまけ★

 影像美 ★★★★★

 話の展開 ★★★★★

 音楽 ★★★★★+おまけ★★

 画面の構成力 ★★★★☆

 お勧め度 ★★★★★

 

 

 2006年 ベトナム 97分

 

 監督・脚本 ゴー・クアン・ハーイ

 キャスト ドー・ティ・ハーイ・イエン

       

 

 以前から気になっていた『パオの物語』をテレビでみた。

 ベトナム北部、中国国境に近い山岳地帯に住む少数民族のモン族。

 景色は中国の桂林に 似ている。

 墨絵のような山々を写す出す。

 少数民族はモン族以外に サパ族?の方々なども 映し出していた。

 美しい華やかな色合いの衣装や刺繍する姿は、中国の雲南省の少数民族の方々を 思い浮かべる。

 

 住居は石垣で作られた門があり、外の世界との境界線を意味する。

 石垣の中央には鳥居のような入り口で、屋根は瓦。

 広い庭を進むと、中央に土間のある館。

 その左右には、四角に小さな窓のついた土でできた家が構える。

 

 小さな窓は何を意味するのだろうか・・・

 おそらく、外の邪を家の中に入れぬように、小さな窓に下のではないだろうか・・・

 

 映画に映し出されるモン族之家族は、山羊や牛などの家畜ととうがらしなどを栽培する農業で成形を立てていたようだ。

 

 少女パオは、父と弟、育ての母(キア)と暮らしていた。

 父親は子どもができないキアの代わりに、若い女性シムとの間にパオと弟を設ける。

 キアに育てられたパオは、生みの親シムに心を開くことができい。

 

 ある日成長したパオは 六斎市(六日に一度の市場)で見かけた、青年(チュー)に恋をする。

 彼もパオの家の前にきて 笛の音で自分の気持ちを伝える。

 このあたりは中国の雲南省の少数民族に類似。

 

 ある日 二人は祭りに出かける。

 パオはキアが父ではない男性といるところを目撃。

 パオは大きなショックを受ける。  

 

 そして後日キアの相手が、 青年チューの父であることを知り、二重のショック。

 

 母は女の血潮にも感じる川に流れや渦巻きの中に、身を投げる・・・(と思っていると、後で大きなどんでん返し)

 

 母の死に、父はショックを受け酒びたり・・・

 そして病気になる。

『死ぬ前に、父に一目 若い女(パオの実母)にあわせたい・・・』

そんなパオの純真から、実母探しの遠い旅に出る。

 

 幾日も掛けやっとたどり着いた実母は、男と暮らしていた。

 パオはひとりバスに揺られ、家路に進む。

 今となっては家が懐かしい・・・

 

 バスに揺られ、途中の十分休憩。

 そこでみたものは・・・

 育ての母キアと 青年チューの父との、中むつまじい暮らしであった。

 そしてパオは者ことは誰にも言わず胸にしまう。

 パオは人生のつらさやはかなさを、若くして実感する。

 パオは今まで理解しがたかった 父や母を 一個の人間として、客観的にとらえる。

 極論パオの『大人への成長』『脱皮』ともいえる。

 話は上に記したようにように、至ってシンプル。

 山岳地帯の風景やモン族の人々の暮らしぶりは何より美しい。

 

 色彩には赤や青、影を上手く使いこなしている。

 パオの フェルメールのような 青の民族衣装は注目。

 パオの衣装は成長と共に変わる。

 そして大人になるパオの、刺繍された白いスカート。スカートの後ろ中央部には、木綿の藍染め之長方形の布。頭の赤は、大人の女としての 強烈な印象を受ける。

 尻部の藍と頭の赤の対比が美しい。

 

 この監督も、とうがらしや血、頭の布など、赤の使い方がすこぶる上手い。

 

 

 ちなみに モン族とは・・・

 ベトナムに暮らすモン族は約55万人位。

 本作の舞台となったハザン省のドンバン高原には、そのうち22万人あまりが住んでいるらしい。

 

 

 私にとっては、とても充実した満足のいく秀作の一つでした。

 

 

 

 

 

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スパイキッズ2 失われた夢の島

2007-10-15 | 映画

(写真は9月13日。Darab(ダラーブ)からShiraz(シーラーズ)に移動中に出会った、らくだを飼う親子。お座りと伏せをみせてくださいました。賢い らくだ。だが、イランでは、らくだの肉も食べるという。)

 

  スパイキッズ2 失われた夢の島

  SPY KIDS 2:THE ISLAND OF LOST DREAMS

 

 満足度 ★★★☆☆

 面白さ ★★★☆☆

 テンポ ★★★★☆

 お勧め度 ★★★☆☆

 

 2002年 アメリカ 1時間40分

 

 監督  ロバート・ロドリゲス

 脚本  ロバート・ロドリゲス

 

 キャスト アントニオ・バンデラス

       アラン・カミング

       カーラ・グギーノ

       アレクサ・ヴェガ

       ダリル・サバラ

       スティーヴ・ブシェミ

       マイク・ジャッジ  他 

 

 BS Fujiにて、先週二続く 『スパイキッズ2』をみた。

 前回にもまして、楽しむことができた。

 子どもたちのスパイの成長振りが、親心で観てしまう自分を感じる。

 色々な小説や映画、漫画などのアイデァを上手く絡ませて、話をつなげているところが好感が持てる。    

 奇妙な動物が棲息する謎の島に辿り着くところなどは、私の好きな、H・G・ウエルズの 『ドクター・モローの島』 を思い浮かべ、わくわくした。

 ちなみに、H・G・ウエルズは 『透明人間』も書いた作家。

 

 楽しかった~~♪スパイキッズ2も・・・・・・

 

 というわけで、今日も記録だけで 失礼いたします。

 

 

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ロートレック展  パリ、美しき時代を生きて

2007-10-14 | 美術・文様・展示物

 

  ロートレック展 (パリ、美しき時代を生きて)

 

 

 10月13日。

 大阪天保山のサントリー・ミュージアムで開催されている、『ロートレック展』に行く。

 テーマが『パリ、美しき時代を生きて』というだけのことはあり、作品約300点からは、19世紀末のパリの息吹が感じられる。

 ロートレックが初めて制作したという ポスター『ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ』は色彩が艶やか。

 

 若い頃はあまり注目してなかったロートレックの作品。

 しかし彼の病や生活などを考えると、納得のいくことも多い。

 学生時代とはまた違った印象を持った。

 反面、なぜ彼の作品に重きを置かなかったの、その再確認することともなった 今回の展覧会であった。

 

 

 1864年、南仏アルビの名門貴族・伯爵家に生まれた ロートレック。

 彼は骨格の成長が止まる病に置かされ、少年時代に両足を骨折して下半身の成長が止まる。

 パリのモンマルトルに住みつき、毎晩のようにステッキをついては、芝居小屋、酒場、キャバレー、娼家、踊り子や街の女の絵を描き続けた。  

 彼の絵を観ていると、それらの中に、自らの悶々とした感情を発散。

 生活と絵で、自分のストレスやかけた部分を補おうとしていた。

 

 

 彼の作品には、油絵は思いのほか少ない。

 10号以内の小さな作品は別として、彼の油は 描かれていても、大きく筆を動かしたあっさり描きが多い。

 おそらく足の病の関係で、油は立って描かねばならない点において、描き辛かったのではないか。

 そういった空気さえ感じる作品群で、彼の苦悩さえ 感じた。

 

 ポスターやリトグラフ、版画など 華やかで、思いのほか大きな作品も多いが、色彩から考えると、彼の孤独さを感じる。

 多分 彼は家族からも孤立し、寂しさを酒と女と絵、つまり快楽に向けていたのではないか。

 

 

 彼は かなり頭の良い画家で、構図は遊びがないくらいに決まっている。

 ほとんどの絵が、構図から成り立っていると感じた。

 

 計算された構図の隙間から、不思議なことに、ざわめきや 周りの空気が感じられる。

 匂いは感じられなかったが、音が聞こえることが不思議である。

 やはり名画といってよい。

 

 彼は女たちを美しく表面的に描くのではなく、内面を描き出していた。

 それは彼の内面の孤独さが、人間に対する内なる部分に敏感になっていたせいかも知れない。

 

 私は、構図、音、内面をとらえるなどの 以上三点において、ロートレックは天才だと感じた。

 

 

 面白い部分は彼もまた日本の浮世絵に通じていたという点。

 当時の画家たちは 挙って浮世絵に精通していた。

 

 ロートレックの作品と浮世絵を対比させる。

 会場には確か 『三代目 坂東三津五郎の 梶原源太』が展示されていた。

 ロートレックとは関係ないが、内心 私は、

『梶原源太は 男でござるてかなぁ~~』

といった 台詞を唱えてて、にんまり。

 

 興味深いのは、風景の中に人物多数が描かれた エッチング。

 普通では 目を凝らさねば分からないくらいに ほとんど分からない位に薄いイ水彩絵の具で、左下部分を塗って、そこの部分を強調しているものがあった。

 多分 多くの人は、気づかなかったかもしれない。

 ブルーはほんのわずか、ある人物だけを濃く 塗っていた。

 エッチングで、こういった手法 或いは 足掻きを見たことはない。

 ロートレックの固執した性格を、垣間見た感じがした。

 

 

 晩年、彼は 梅毒にも冒されたと、会場説明を読んで納得。

 アブサンを好み、過度の飲酒から病院に強制入院させられ1901年37歳の若さで他界したという。

 

 

 ロートレック展は思いのほか、短時間で見られた。

 全体で一時間二十分。

 珍しく 二度観をしなかったせいかも知れない。

 普通の展覧会の二分の一位。

 一緒に連れ立った家族は、早い段階で、ソファーに腰をおろして、私を待っていたようだ。

 

 写真はたった一枚購入した葉書『アンバサドゥール、アリスティド・ブリュアン』 (1892年)

 有名な役者らしい。

 芝居のための ポスターだという。

 あまりに色彩の過激なポスター(版画)なので、劇場が拒否したらしいが、

「このポスターをはらないなら、出演しない。」

とまで 役者自身が言ったという。

 翌年?また同じポスターを 左右対称で作らせたというから、よほど役者のお気に入りの画家だったのであろう。

 版画で左右対称といえども、文字などの関係上、新たに彫りなおしたのは、いうまでもない。

 

 

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童話ってホントは残酷   グリム童話から日本昔話まで38話

2007-10-13 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真はケルマン・シャーから サル・ポレ・ゾハーブに行きの途中。

前日に乗り、当日も予約していた タクシーの運転手さんがチャイを入れたり、氷水を用意してくださいました。

イランでは店の前にチャイ用の湯が用意されています。

また大きな氷も売っていて、写真は氷を割って、冷水気に入れているところ。

水の1.5リットル入りペットボトルも、凍らせたものを置いている店も多いです。

それだけイランは暑いということなのでしょうね・・・      )

 

 

 

 記録だけ  2007年度 80冊目

 

      『童話って ホントは 残酷

          グリム童話から日本昔話まで 38話

                                          

 三浦佑之監修

 二見書房  

 1999年3月30日15版発行

 254ページ 495円+税

 

 グリム童話や昔話も好きで、時々読んでいるがこの本も楽しめる一冊。

 話しの作られたヨーロッパや日本の時代的背景や 作者の心情なども考慮に入れて書かれたこの本は、今までに読んだ『本当は怖い・・・』シリーズとはまた違った視点からとらえられ、興味深く読める秀作の一つ。

 私は一つの説を鵜呑みにせず、視点や説や方向性が違う本を、色々な方向から楽しむのは好き。

 色々楽しみながら、自分の考えもまとめていきたいと考えている。

 

 この本の参考文献の中に、私の好きな 宮田登氏の名前を見つけ、とても嬉しく感じた。

 そうだ、次は宮田登氏の本でも読むとしましょうか・・・・・・

 

 

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マントウやへジャブ、チャードルも着た わたし

2007-10-13 | イラン2007~2010(6回)

 

       イラン女性の服装

 

 写真イランのケルマン・シャー。

 写真は8月31日に、、タクシーの中から撮ったもの。

 チャードルを着た女性が、バイクの後ろに乗っていた姿を見て、

『イメージが違うんだけど・・・』

と、内心つぶや気ながら、同時に、妙な安堵感を覚えたことを思い出す。

 

 チャードルを着た女性や へジャブを被った女性って、何となく控えめな しおらしいイメージを持ってしまうのは私だけでしょうか。

 反面、以前から、イラン人女性について 色々と楽しい話を聞いていたので、この光景にも納得。

 

 服装でいうと、私の場合は、イラン二日目に、マントウと イラン風へジャブを購入。

 イランでは、女性は自分の夫や家族(親しい人)や女性以外には、髪や肌を見せてはいけないのです。

 というわけで、まだとても暑い9月だというのに、長袖の重ね着。

 頭には布を巻いたというわけです。

 

 もちろんテヘランに着く直前には、日本から用意していたスプリング・コートとスカーフを身に付けていたのですが、これが非常に暑い。

『死ぬぅ~~』

って、内心叫んじゃいました。

 というわけで、二日目にイランで購入。

 

 私の買ったものは、いずれも真っ黒。

 ね、ちょっと、イランらしいでしょう?

 へジャブは縮み加工の周りにレースは施されており、へジャブにしては 結構なお値段。

 夫と親しいホテルの支配人さんが、車でめぼしい店に連れて下さり、買い物に付き合ってくださいました

 ありがとうございます。

 

 また別の日のこと。

 モスクに入る際 必要だったため、露天商で古着のチャードルを購入。

 チャードルは一枚の布で、下は曲線をなす。

 購入したチャードルも、もちろん 憬れの黒。

 値段を半分にまけてもらい、一枚たったの10000R(約124円)。

『ラッキー!』

と思いきや、紐は片方とれ、穴が開いていたり、汚れがあったり・・・

 それでも、チャードルに憬れていた私は、とても幸せな気分で、満足。

 チャードルに慣れない私には、とても素敵に感じたのですが、おそらく日本では着ることのないくらい みすぼらしい姿だったのかも。

 今になって思えば、旅の恥を存分にかき捨ててきた感じ。

 

 マントウの上から、楽しんでチャードルを羽織っていると、暑いこと暑いこと・・・

 何しろイランの9月は、気温42℃くらいはあるのでしょうか。

 炎天下で日差しは強く、雨も降らない。

 

 夫が、

「湿気がないから、しのぎやすい。」

と言ってた言葉を信じていた私が浅はかというもの。

『湿度はなくても、これだけ着込めば暑いのよ~~』

と、内心 夫を叱る。

 常時水を持ち歩き、1日に数リットルは仕事のように飲むように流し込む。

 

 マントウはホテルで3日にあげず、手洗い。

『イランでは あっという間に 乾くマントウ』

と、阿呆なことをつぶやきながら、イランの服に満足する私でした。 

 

 

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塩湖 (イラン・Msharlu Lake マハルル湖)

2007-10-11 | イラン2007~2010(6回)

 

  塩湖 

 

 九月中旬。

 イランで塩湖を 二度みました。

 いずれもシーラーズ(Shiraz)と ダラ-ブ(Darab)との間を移動中のこと。

 

 マハルル湖(Msharlu Lake)はどちらかというと、シーラーズ寄り。

 イランの中で、一番大きな湖というわけではありません。

 しかしタクシーから見る湖は真っ白。

 先を急いでいたので行きの日は仕事の都合で見ることができませんでしたが、帰りは夫が気を効かせて、立ち寄ってくれました。

 

 塩湖は私が思うものとは全く違っていて、あたり一面、塩。

 それはまるで雪が積もったスキー場のよう。

 白くて、表面が硬く固まり、車で走っても平気です。

 近くには塩の工場のようなものもあり、作業をしている人や車。

『そうか、ここの塩は商品になるのか・・・』

 私は一粒塩を味見。

 塩は直径5mmから8mmくらいでしょうか。

 ちょうど胡椒や塩をまわして使う時の、あの塩ほどの大きさ。

 味は濃度が高く、非常に鹹く感じました。

 横をみると、夫も塩をなめ、ばつが悪そうに首を引っ込めている様子。

 夫婦そろっての 似たもの馬鹿。

 

 塩湖は塩5%以上のことを言うのだそうですが、ここマハルル湖(Msharlu Lake)は見る限りでは塩の陸が続き、不思議な光景。

 恥ずかしながら、私はここを訪れるまでは、塩湖とは、海水のように湖が鹹いのかと思っていました。

 しかし地の塩分が溶け、水分が完全に蒸発した状態。

 私は自然の不思議さと美しさにうっとりと見とれ、はしゃぎ、走り回っていると、いつぞや 夫の声で現実に戻されてしまいました。

「反射で目がやられるから、そろそろ行こうか・・・」

 

 ガ~ン!!

 

『ずっといたい・・・』

 そんな純粋な気持ちにさせてくれる塩湖。

 何かひきつけられてその場を離れたくはなかったのですが、仕方なく、マハルル湖を去ったのです・・・・・・

 

 私の手の中の小ビンに入れた 10粒ほどの塩。

 今も9月の思い出と共に 心のなかで輝いています。

 

 

       (写真は9月14日 ダラ-ブ(Darab)から シーラーズ(Shiraz)に帰る日の昼頃)

 

 

 

 

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ガールズ・バックパッカー・マニュアル 『女ひとり旅読本』 ひとり旅活性化委員会編

2007-10-09 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真イランの ケルマンシャー空港で。

二年間の徴兵生活を終え、故郷に帰り、親戚や知人一同に祝福されていた。

中央の彼は国の英雄、地域や家族の誇りといったっところでしょうか。

 

歓声が上がり、花輪を掛けられ、メッセージの布を前に記念撮影。

みんなはにこにこ顔で、こちらも嬉しくなり、ついついパチり。

『おめでとうございます。がんばったね。お帰りなさい・・・』

そんな気持ちと共に、この写真を選んでみました。

 

                          写真は8月29日。イラン初日です。 )

 

 

記録だけ  2007年度 79冊目

 

 ガールズ・バックパッカー・マニュアル

      『女ひとり旅読本

          ひとり旅活性化委員会編

                                          

 ひとり旅活性化委員会 編・著

 双葉社   

 1999年4月30日

 221ページ 1500円+税

 

 女ひとり旅といっても日本人や諸外国の男や女と連れ立ったり、トラブルがあったり・・・大変なんだ。

 そこを上手く笑わせながら読ませてくれる。

 いや~、実に面白かった。

 私がもう少し若く、独身だったら、ひとり旅としゃれ込みたいが、それはかなわぬ夢。

 今回の一ヶ月間のイラン旅行。

 炎天下の中、夫は連日 遺跡と格闘。

 案の定、一週間に一日から二日はダウン。

 ここぞとばかりテヘランやシーラーズやエスファハーンやケルマンシャーやハマダーン近くの田舎などでも、ひとりで歩き回る。

 ひとりで行った映画やミュージアムやモスク、公園や遊園地は楽しかった。

 イラン人しか食べないような内容の(言葉にすると気持ち悪くて、かけな~~い!!)ハンバーガーなども、物は試しと、小汚い店で、ひとり喰らった。

 今はいい思い出。

 しかし・・・

 ひとりが楽しかったのは、夫と 連日行動を共にしていたため。

 夫の存在は大きい。

 やはり夫は、私にとってはとっても大きな存在で偉大だ・・・

 夫に心から感謝。

 

 そういうと、図書館に『女ひとり旅読本 2 』が置かれていたっけ。

 雑誌かわりに、近いうち借りてこようっと。

 この本、秘話満載で楽しかったんだ・・・

 

 

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スパイ・キッズ  アントニオ・バンデラス アラン・カミング

2007-10-09 | 映画

<8月31日。イランのケルマンシャーのターケボスターン。

 ここターケボスターンには、3日連続行き、帰りには近くのキャバブ店で羊の塊のキャバブやクビデ(羊のひき肉・ハンバーグを長く串刺ししたようなもの)をほおばり、庶民の味を堪能。

 もちろん、酒はご法度。

 すっぱいヨーグルトのような飲み物(グー)を飲んでいました。

 

 写真は浮き彫り(遺跡)の前で遊んでいた、かわいい男の子。

 本当に、かわいいでしょ・・・

「早く行くよ。」

と、何度怒られても、車で遊び続ける子。

 20分ほどして、最後には起こられ、肩にかかげられて、つれていかれました。

 泣き叫んで、訴える子・・・

 イランの子どもも、まるで天使のよう。            >

 

 

 記録だけ

    スパイ・キッズ 

 

満足度 ★★★☆☆

感動度 ★★☆☆☆

アクション度 ★★☆☆☆

コメディ度  ★★★☆☆

お勧め度 ★★★☆☆

 

 

監督 ロバート・ロドリゲス

 

出演 アントニオ・バンデラス

    アラン・カミング

    カーラ・グギノ

    アレクサ・ヴェガ

    ダリル・サバラ

 

 バンデラス出演ということも手伝って、9月8日、TV(BSフジ?)放映の『スパイ・キッズ』を観た。

 アラン・カミングが可愛く、格好良かった。

 あらすじは子供向けといってよいほど、単調。少し退屈な中、アラン・カミングが輝いていた。

 やはり、男前はいいね・・・ということで、今回、あらすじや感想は省かせていただきます。

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国立三十三間堂にて、文楽『三十三間堂棟由来』の浮世絵を見つける

2007-10-09 | お出かけ

(写真は イランのエスファハーンにある、煙突のような メナーレ・マスジェデ・アリーの近くの店。

ここにはカーペットの材料が多く売られていた。

機織り機まで並べられている店もあり、興味が沸いた。 9/26)

 

 

   京都  国立三十三間堂

 

 10月5日。

 京都の国立三十三間堂に行く。

 

 イランでゾロアスター教などの建物や浮き彫りなどを各地で多く見てきたが、何となく 三十三間堂に心ひかれ、足を向ける。

 

 三十三間堂には1001体の金の仏像(実際には修復中のもの数体と博物館3体・出張)と風神などの21体の大きな仏像が並んでいる。

 そのなかにはイランに関係したもの、ゾロアスター教に関係したものも2体ばかりおかれていた。

 

 数多くの仏像は歴史を刻み、美しく色あせていた。

 1001体の金色は上品さをまし、21体の大きな仏像の衣服の部分の文様は醜くなっている。これらの文様も目を凝らしてみると、色が浮き上がってくる。青や朱や金といった色合いは上手い具合に仏像の木の色と馴染んでいる。

 しかしどこの神社や仏像も、素は艶やかな色合いだったという。ここ三十三間堂の仏像たちも、色鮮やかだったに違いない。

 

 仏像の置かれた天井を見ると、花の文様。一部明るくされ見やすくなっていたが、堂内全体の天井は暗く、目を凝らしても見にくい。それでも私は一度見た仏像や天井が名残惜しく、もう一度戻って、ゆっくりと眺めて見回った。

 香の香りも心地がよく、心が落ち着く。

 

 

 この空間を出ると、仏像のこかれた堂の裏側は廊下のようになり、帰りの方向につながる。

 写真や瓦、小さな仏像や 目の不自由な方のためのなで仏像などがおかれていた。

 そのなかにひときわ興味深い浮世絵二枚がガラスケースに入っていた。

 以前正月に国立文楽劇場で観た(聞いた?)『』

 懐かしく、うれしかった。

 

   文楽感想『三十三間堂棟(むなぎの)由来』はこちら↓(2006年1月) 

http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/4bb8cf76a62755b3eb197e0b8da8b557

 

 

 イラン旅行の後半、カメラが壊れた。

 ピントが合わない。

 カメラがもてないくらいに暑くなり、一時、オーバーヒート。

 一旦作動せず・・・

 しばらくして、何とか作動。

 だが、ショックなことに、ピントは全く合わなくなっていた。

 したがって、イラン後半分の写真(私の撮ったもの)は全てピンボケ。

 ここ数日載せていた写真も例外なくぼけている。

 

 三十三間堂に行くというと、夫がカメラを貸してくれるといったが、この日は辞退。

 悲しくも三十三間堂の写真は断念。

 というわけで今回は三十三間堂の写真が無いことを、お許しください。

 

 そうだ、今後はカメラをかしてもらうことにしよう・・・

 

 

 

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正しい美肌 スキンケア  馬野詠子監修

2007-10-03 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 (写真はイランのエスファハンにある金曜のモスクの中の祈りの場。

写真の部屋は普段は鍵が掛けられ、ここのモスクでは一般公開は公にはしておられません。

私は金曜のモスクは好きで、一週間ばかりエスファハンにいる間に、二度訪れました。

一度は夫と。一度は一人で行きましたが、私の場合は幸運にも二度とも見せて頂くことができました。

 

                          写真は9月26日。イラン最終日です。 )

 

 

記録だけ  2007年度 78冊目

 

 皮膚科医おすすめ

      『正しい美肌 スキンケア

                                          

 馬野詠子監修

 成美堂出版    

 2002年4月30日

 158ページ 1350円+税

 

 あら?今、笑いませんでした?

 乱鳥がスキンケアの本だ、なんて・・・

 似合わないですよね・・・

 でも、この本は少し古い2002年版だけど、使えるやつです。

 いや~、ためになりました。

 

コメント (6)
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『目の病気と目の異常』間違ったケアをしていませんか?

2007-10-03 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真はイランのエスファハン。

エマーム広場近くのバザール。

 

9月25日夕刻に夫と連れ立って香辛料を買いに行く。

香辛料や乾燥果実の店は、絨毯(カーペット)店などを通り抜け、かなりまっすぐ行ったところを右に曲がると、見つかる。

 

夫の馴染みの写真の香辛料屋さん。

色鮮やかで、きれいでしょ・・・

ターメリック中心の色鮮やかな混合香辛料とキャバブ用香辛料、ディルなどの葉を乾燥させたハーブなどを色々と購入。

 

香辛料屋の真向かいには乾燥果実の店。

ここも夫の好きな店で、いつもここで買っているとのこと。

ここではかなり多くのナッツやレーズン、ビーンズなどを購入。

普通は1キロ単位。

ピスタチオは1キロ購入したが他のものは500グラムづつにしてもらった。

抱え込むほど多くを購入・・・

      まだ写真の整理ができてなくて、最終日に近いところからUPしています・・・

                                             ごめんなさい・・・・・・

 

 

記録だけ  2007年度 77冊目

 

 よくわかる

      『目の病気と目の異常

             間違ったケアをしていませんか?

                                          

 久保田伸枝監修

 笹田久美子 著

 成美堂出版    

 167ページ 1000円+税

 

 10月2日。

 二冊目は予防を兼ねて、目の本にした。

 この本も雑誌変わりにお気楽に読める。

 簡単だが知らないことも多くい。

 分かりやすく説明されていて、納得ができる一冊だった。

 目は大切にしよう・・・

 そう思う良書だった。

 

コメント (4)
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『月収25万円で、800万円 たまる生活。』  西原憲一 

2007-10-03 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真はイランのエスファハン。

メナーレ・マスジェデ・アリーと金曜のモスクの近く。

このあたりには、ジュータン(カーペット)の素となる羊毛を染めたものや紡いだものを売る店が軒を連ねていた。

ジュータン(カーペット)の材料となる糸を買う女性は多くいた。

           最終日26日、午前10時頃。まだ写真の整理ができていません・・・   

 

 

記録だけ  2007年度 76冊目

 

 

 ここまで差のつく50の家計ワザ

      『月収25万円で、

      800万円

      たまる生活。

                                          

 西原憲一 

 株 主婦と生活者    

 111ページ 900円+税

 

 

 先月は旅に出ていたので、本を一冊も読まなかった。

 今年の目標は、一年間で150冊だったが、無理だな・・・

 人間、諦めが肝心か・・・

 

 『月収25万円で、800万円 たまる生活。』は、小一時間で完読。雑誌感覚で楽しむのにはいい。

 今までに言われていることを、よりコンパクトにまとめられている。

 内容はやや軽い。

 

 著者が男性という事もあり、ビールを飲まない時は夫に200円、夕食を食べない報告を早めにすれば500円。夫に渡すと喜ばれるなどといった記述はほほえましい。

 ただこういった男性が、もし私の夫ならばと思うと、少し萎える。

 

 但しこの西原憲一さん。ファイナンシャル・プランニング技能士、税理士。雑誌『素敵な奥さん』の家計ページも担当とのことで、実際には収入も多くいと、予想される。こういった生活が展開させているといったことは考えにくいといったところで、内心安心した。

 

 この本も大筋のところはファイナンシャル・プランニング技能士の知恵が生かされて入るが、『素敵な奥さん』的記述部分と共に中味が浅い。

 多分、軽く読む本としてはこの程度が売れ筋なのだろう・・・

 

 それにしても、実生活において、夫に事細かに、食費パーセンテージまで管理されるとなると、たまったものではない。

 その点、わが家の夫は細かいことは一切言わないので、助かっている・・・

 

 細かいことお言うなら・・・

 この本945円。

 図書館で借りたから、節約したのね、私・・・ククク・・・

コメント (3)
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