乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

孔雀  我が家の風景 中国 クー・チャンウェイ監督 

2007-10-28 | 映画

(写真は、セイダカアワダチ草。私は花粉症ですが、この美しい黄色には、負けてしまいます。思わず、パチり!)

 

  孔雀  ー我が家の風景ー 

 

 満足度 ★★★★★+おまけ★(5段階評価)

 映画の好きさ ★★★★★おまけ★★

 感動度 ★★★★☆

 お勧め度 ★★★★☆

 

 2006年 中国監督 136分

 

 監督 クー・チャンウェイ  

 キャスト チャン・チンチュー

       ファン・リー

       ルゥ・ユウライ   他

 

 中国映画の好きな私としては好きな作品の一つ。

 知的障害の兄を中心に、家族の心情の揺れ動きや行動を、きれいごとではなく、真正面からとらえた秀作。

 10年間の文化大革命の後の中国(1977年)。

 小さな田舎町を舞台に、自由と解放を求めた時代の庶民の哀歓がのなかでの 家族5人の物語。

 家族、そして自分との葛藤。

 なぜだかジンワリとした涙が出て、目尻をぬらす。しんみりとよさの伝わる映画。

 

 中国映画で知的障害者を扱った映画としては 『こころの湯』を思い出すが、いずれも興味深い。

 ではどちらが好きかといわれれば・・・どちらもと、いわざるを得ない。

 ただ焦点をはっきりさせた点(分かりやすさ)から考えると、万人に分かりやすい 『こころの湯』の方がお勧め作品かもしれない。

 私はどちらも好きだ。

 

 10年間の文化大革命の後の中国(1977年)。

 小さな田舎町を舞台に、自由と解放を求めた時代の庶民の哀歓がのなかでの 家族5人の物語。

 家族、そして自分との葛藤。 

 

 ラスト。

 動物園の孔雀の前で順番に足を止める 三兄弟の各三家族。

 そこには 切なさや 一口では言い表せない人生の重さを感じさせる。

 

 孔雀は真後ろからのカメラアングル。

 美しい・・・

 私たちは 孔雀の羽を広げる瞬間の 後姿に気を止めたことがあるだろうか・・・

 この感性が、この監督の素晴らしさかもしれない。

 なかなか真正面に向かない孔雀のフィルムを意図的にしよう。

 やっと正面になったと思えば、向かって右の羽を切った、変形の構図。

 この右の羽を切ったシーンが、この映画には重要な省くことのできない場面だと感じた。

 

コメント (6)
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